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タイヤが変われば愛車はもっと“上質”になる──新型TOYO TIRES PROXESシリーズ試乗記

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タイヤが変われば愛車はもっと“上質”になる──新型TOYO TIRES PROXESシリーズ試乗記

TOYO TIRESがリリースした、2本の新しいプレミアムタイヤを小川フミオがテスト。違いのわかる乗り味とは?

頼りになる

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タイヤがクルマにとって重要……ということを知っている人には、TOYO TIRESのPROXES(プロクセス)シリーズが良いと思う。

タイヤは、加速、減速、カーブを曲がるときに重要な性能を発揮するうえ、乗り心地やステアリングホイールを動かしたときのクルマの動きや静粛性といった感覚的な部分にも大きく影響する。

TOYO TIRESの中でもPROXESシリーズはプレミアム志向のタイヤだ。同社ではほかにオフロードタイヤとして名高い「OPEN COUNTRY(オープンカントリー)」シリーズや、ミニバンを主眼に開発された「TRANPATH(トランパス)」シリーズが有名であるものの、いずれの商品と異なり、欧州製スポーツカーやセダンなどもターゲットにしたハイパフォーマンス商品をラインナップする。

2023年3月に、栃木にある広大なテストコース「GKNプルービンググラウンド」を使って、“高速安定性を基本にあらゆる状況下において常に高いパフォーマンスを発揮”と、謳うPROXESシリーズの新ラインナップを体験した。

今回試したのは、「PROXES Sport 2」と「PROXES Comfort II s」。いずれも新商品であるものの、従来品も継続販売される。

上記「Sport 2」は、「妥協なきウルトラ・ハイ・パフォーマンスタイヤ」とされる「Sport」にくわわった新しいバリエーション。高次元のハンドリング性能とブレーキ性能を実現したとされる。

もうひとつのComfort II は、「上質な移動空間を創造する、高次元のコンフォート・クルージング性能」を有すると謳う「Comfort I s」の流れを汲み、「上質なクルージングを追求」したという。

言葉だけだとわかりにくいかもしれないが、端的に申し上げると、スポーティなアッパーミドルクラスのセダンやステーションワゴンに乗る人にはSport 2が、快適志向の人にはComfort II sが向いている。

素晴らしく安定テスト路面は、2種類。ひとつは散水車を使い、水を巻いたウェット状態のくねくね道。もうひとつは高速のオーバルコースで、ドライ状態だった。いずれもアスファルトの舗装路である。

まずは、ウェット路面でSport 2を試した。ここでの試乗車はBMW 318iだった。

TOYO TIRESによると、雨の路面での安定性がSportと比べ高まっている点を注目してほしいとのこと。

用意されたデータをみると、Sportと比べ、ウェット時の制動距離が16%短くなっていた。

実際に、比較用に用意されたSport装着車(現行のトヨタ・カムリ)と乗り比べると、急制動時に違いを感じた。あきらかにSport 2を履いたBMW 318iのほうが制動距離は短い。

雨天時に先行車がなにかの理由で強いブレーキを踏んだときなど、新しいSport 2は大いに頼りになるかもしれない。

さらに、きついカーブをそれなりの速度で曲がった。「滑るかな?」と、思う場面でも、素晴らしく安定していた。

訊くと構造上の特徴として、タイヤを前から見たとき、左右半分ずつコンパウンド(ゴムやオイルやその他の配合剤によるもの)を変えているそうだ。これによってコーナリング中のタイヤのリブ(路面にあたる部分)の変型が抑えられ、かつ路面への接地性が高まるそうだ。

おかげで、操舵に合わせて意のままに動いてくれる。急加速や強いブレーキグ時も安心感がたかい。

静粛性の高さに驚くいっぽう、ドライ路面のオーバルコースではComfort II sを履いたトヨタ「カムリ」の静粛性の高さが印象的だった。開発陣が静粛性を強調していただけのことはある。

「プレミアムセダンには重要な要素」(開発を担当した三宅正也)という言葉には、私も同意する。

私はドライブ中、運転席からタイヤハウスがあるほうに注意を集中してみたが、路面との摩擦から生じる擦過音がほとんど意識されない。100km/hを超えても印象が変わらないのだ。Comfort I sを履いたおなじカムリと比べても差は歴然だった。

新しいComfort II sに替えてみると、ひょっとしたら、自分が乗っているクルマのよさを見直すかもしれない。それほど静粛性が高まるのだ。

具体的なデータも紹介したい。とくにパターンノイズに起因する騒音エネルギーなるものをComfort I sと比較したTOYO TIRESのデータでは、前席で22%、後席で14%もComfort II sが低減したという。

静かな印象は、ステーションワゴンやSUVといった、ボディ開口部(とくに後席と荷室のあいだ)が大きいモデルだとまた変わってくるかもしれないが、セダンにはよくマッチしていた。実際、Comfort II sは、トヨタ・カムリと相性は良かった。

ちなみに静粛性の向上以外にも、Comfort I sと比べ操縦安定性が高くなり、かつふらつきも抑制。燃費も28%よくなっているのだそうだ。

Sport 2がドイツ製セダンの楽しさを際立たせてくれたのに対して、Comfort IIsは、前出のとおり、“上質なクルージングを追求”した点にあるとされたが、実際に乗るとその通りであると実感。ゆえにユーザーは好みに応じて選べば良い。もちろん、いずれの商品も基本性能が高いから後悔はしないはず。

PROXESシリーズには、SUV用や、「R」のついたモータースポーツ用まで用意されている。それって、クルマに乗るのが好きな私たちに心強いことだと思う。

PROXESシリーズがあればタイヤの悩みは一気に解決するはずだ。

文・小川フミオ 写真・安井宏充(Weekend.) 編集・稲垣邦康(GQ)

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