2020年FIA F3の開幕ラウンドであるシュピールベルク戦の予選がオーストリアのレッドブルリンクで行なわれ、プレマ・レーシングのオスカー・ピアストリが優勝した。
F1やFIA F2と同様、新型コロナウイルスで開幕が遅れていたFIA F3も、レッドブルリンクで開幕を迎えた。
■どんな環境でも結果を残す。レッドブルが無視できなかったイゴール・フラガの才能~前編~
快晴の下、迎えたレース1は気温19度。路面温度35度というコンディション。5番グリッドからスタート予定だったジェイク・ヒューズ(HWA)がフォーメーションラップを終えてピットに戻る中、24周のレースがスタートした。ヒューズのマシンはタイヤの装着が不完全だったのか、ピットでの確認を経てレースに合流した。
ターン1でポールシッターのセバスチャン・フェルナンデス(ARTグランプリ)が接触しコースオフ。代わって3番グリッドスタートのピアストリがトップに立った。フェルナンデスは、ターン1に向けて進入する際、イン側にいたピアストリと接触してしまったようだ。フェルナンデスのマシンはダメージを負っており、今季のリタイア第1号となってしまった。
2番手のリリム・ツェンデリ(トライデント)がローガン・サージェント(プレマ)とバトルを続ける間に、ピアストリはリードを広げていった。
DRSが使用可能となり、しばらく10台以上のマシンが2番手集団を形成していたが、レース折り返しを迎える頃には、これがサージェントとアレクサンダー・プローニ(カンポス)、フレデリック・ベスティ(プレマ)の3台に絞られた。
残り周回が10周を切ると、サージェントがギヤを一段上げペースアップ。ファステストを叩き出すが、ピアストリもこれに反応。3秒前後のギャップを保って周回を重ねていった。
結局、ピアストリは後続にチャンスを与えずトップチェッカー。チームメイトであるサージェントの追撃を1.6秒差で振り切り、今季最初のレースで優勝を飾った。
3位にはプローニが入り、プレマ勢の表彰台独占を防いでいる。
レッドブル育成ドライバーのイゴール・フラガ(チャロウズ)は、予選で電気系トラブルに見舞われ最後尾30番手からのスタート。しかし、スタート直後から怒涛のポジションアップ。3周目が終わるころには19番手までポジションを上げた。フラガは最終的に16位でフィニッシュ。ポイント獲得はならなかったが、印象的な走りを見せた。
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