もくじ
どんなクルマ?
ー ジェンセン、次なる作品 レンジローバー
ベントレー・ベンテイガ 2年連続の「AUTOCAR Awards」 世界基準の「ぜいたく」の今
どんな感じ?
ー この手のクルマの「いやらしさ」なし
ー V8、とにかくパワフル 快適性も高い
「買い」か?
ー 3540万円の価値あるか ベンテイガのほうが…
どんなクルマ?
ジェンセン、次なる作品 レンジローバー
見た目こそ、93年式のクラシカルなレンジローバーだけれど、ボデイをディスカバリー3のシャシーに架装し、563psのパワーと76.2kg-mものトルクを生みだすGM製の6.2ℓスーパーチャージドV8を詰めこんでいる。
0-97km加速テストのタイムは4.5秒で、もちろん最近のレンジローバーよりパワフルだ。ただしパッと見た目は1970年代にイギリス王室で使われていたクルマのようなクリーンな状態である。
モディファイをおこなったのはジェンセン・インターナショナル・オートモーティブで、ジェンセン・インターセプターのメーカーといえばピンとくるかたも多いだろうか。
今回は2004年製のディスカバリー3のシャシーを使い、レンジローバー・クラシックのボディを被せるという大掛かりな手術をほどこした。
ホイールベースは同じだが、当然そのまま載るはずもないのでシャシーを345mmほど短縮し、ボディパネルも切った貼ったで完成にこぎつけた。
バンパーやサイドスカート、それから厚ぼったいホイールアーチに収まる、当時っぽいデザインを踏襲した20インチホイールが外観ではモダンさを感じさせるポイントだが、心臓はまるっきり新しいGM製の強靭なV8エンジンと、6速のトルコン式オートマが備わっている。
どんな感じ?
この手のクルマの「いやらしさ」なし
現代のレンジローバーと比較すると少し小さいものの、佇まいは第二次世界大戦を戦った戦車のような存在感。威風堂々とは、まさにこのことだ。
中を覗いてみる。バックミラーやステアリング周りすらも新車当時のようだ。ノーマルのシートに腰を下ろし、ノーマルのステアリングを握る。
皮は「ブリッジ・オブ・ワイル」社の柔らかな皮に張り替えられていて、足元にはウィルトンカーペットが敷かれる。アルカンターラの天井も相まってとても華やかな空間にいるような気さえする。
Apple CarPlayはアルパイン製のタッチスクリーン式オーディオでは使用不可となっていた。そしてここで気づいたのは、もともとレンジローバー・クラシックの内装はこんなに豪華ではないということだ。
忘れていたが、レンジローバーはビレット・アルミニウムのパネルなどを使いスパルタンな内装だったはずなのに、いま目の前に映っているのは豪華さと古さ、それからモダンさが上手に織り交ぜられた内装だ。
この手のクルマは、作り手の私念のようなものがしばしば感じられ、ともすれば違和感に繋がるのだが、このクルマにいたっては素敵だ。いやらしさはない。
ちなみに内装に関しては顧客の要望を叶えてくれるそう。
人間工学に基づき、スイッチ類はセンターコンソールのあたりに集約されていて、まずまずのクオリティ。電動シートのスイッチは、初動が少し唐突すぎやしないだろうかと思ったが、座り心地はふわっとしておりホールド感に溢れ、高貴な気持ちになった。
取材当日はカラーシャツという身なりだったが、このクルマに乗るならばネクタイを締めて、大物と話すときのような恰好をしたほうがよさそうだ。
スペース面でも架装の恩恵を受けている。スペアタイヤの収納スペースなどが改良され、テールゲートを開くと広大な空間が迎えてくれる。これは明らかにかつてのものとは違う点だ。
エンジンに火を入れてみよう。
V8、とにかくパワフル 快適性も高い
エンジンに火を入れるとGM製の怪物が静かに目覚め、鼓動のようなアイドリングをする。
トランスミッションのマッピングは、プロトタイプ後期のほうで熟成された効果的なモノ。低速では耳障りな音が時折発生するものの、充分なアシストのステアリングや、分かりやすいスロットルの作動、見切りの良さなど、街中を紳士的に走るにはとても良くできている(くぼみなどの偶発的な大きめの衝撃は仕方ないとしても)。
走行性能についてはどうだろう。
元となったシャシーには、調節可能なエアサスが備わっていたが、JIAはその機能を頻繁に使うことはないだろうという見解を見せている。
というのもセンターデフを効かせることはもはや無く、このシャシーではより舗装路に重点を置いていて、車体下のスペースが充分ではないというのが理由。であるから悪路へのチャレンジは避けるべきかもしれない。足はオリジナルのものから、ダブルウィッシュボーンに置き換わっていた。
コーナリング性能については期待していなかったものの、限界を感じるようなスピード域でもアナウンスされた通りのもので、ステアリングが変にバタつくことはなかったのでリラックスしていられた。言ってしまえば、コーナーなんて次のストレートのための通過点、そんな感じだ。
挑発的にひとつ、ないしふたつギアを落としてみる。
すると、マッシブで持続的なトルクがV8の咆哮とともに車体を押しだす。このLSAユニットは2750rpmから力強い加速をするが、ずっと3500rpmから6000rpmまでのオイシイところをキープできればホットロッドだって顔負けである。
路面状況が悪い場所でも、不安定だという感じはしない。時速112kmでコーナーに姿勢を作り飛び込むとエアサスが沈み、仕事をしているようだ。そうでなければ、車内ではハンドルにかじりつき、空いたほうの左足でコンソールを軸に体を抑えることになりかねない。
ロードノイズは小さく、風切り音に関しては許容範囲内。モダンな仕様変更は、クルマのイメージとは少しマッチしていないようにも思えたが、しかしこの静粛性のおかげでゲイリー・ニューマンの楽曲を楽しむことができた。
APレーシングの大きめのブレーキが奢られ、柔らかな足がロールしている最中もいい仕事をしていたが、トラクションコントロールとABSはどちらも装備されていなかった。これは必要なのでは? と感じた。
「買い」か?
3540万円の価値あるか ベンテイガのほうが…
モディファイというよりもむしろトランスフォームと言ったほうがよいくらいの改造は、時に1年掛かりになることだってある。
そしてこれと同じクルマをオーダーしようとすると、£250,000(3540万円)かかる。これはイングランドでの平均的な家の値段を超えてしまっている。
もし綺麗に仕上がったクラシック・ランドローバーが欲しいとあれば、ランドローバーが「リボーン」と称し、レストアしたクルマが£135,000(1911万円)で手に入る。
あたらしい見た目と現代の技術を融合させたテスト車を取るか、完全なる当時モノを手に入れるか。これは、あなたが何を重視するかである。
さらにもうひとつ選択肢がある。ベントレー・ベンテイガだ。結局のところ、一番満足のいく選択肢は£162,700(2304万円)のベントレー・ベンテイガを買うことなのかもしれない。
JIAチーフテン・レンジローバー
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