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ミニバンなのに低めの車高が斬新!? 独自路線を貫くホンダ「オデッセイ」5選

掲載 更新 13
ミニバンなのに低めの車高が斬新!? 独自路線を貫くホンダ「オデッセイ」5選

■セダンベースでミニバンの新基準を確立した人気車

 2020年11月5日に大幅なデザイン変更を含むマイナーチェンジをおこなったホンダ「オデッセイ」は、ライバル車とは異なる雰囲気を持つミニバンとして人気のモデルです。

大変身! 全長5mのホンダ新型「オデッセイ」初公開!

 今回のビッグマイナーチェンジで迫力あるデザインに生まれ変わり、改めて注目されています。

 そこで今回は歴代モデル5世代を振り返り、当時の時代背景などを踏まえつつ、オデッセイが持つ独自の世界観を紹介します。

●初代「RA1型~RA5型」(1994年~1999年)

 1990年代前半からはじまったミニバンブーム。当時は1BOXやバンをベースとしたモデルが主流だったなか、該当するモデルを持たないホンダは後塵を拝していました。

 そこでセダンである「アコード」のプラットフォームを採用し、1BOXの広い車内空間とセダンの快適性と走行性能を併せ持つ新しいスタイルの「クリエイティブムーバー(生活創造車)」として、1994年に誕生したのが「オデッセイ」です。

 当時はミニバン専用の生産ラインがなく、アコードと同じラインで生産する必要があったことから、全長4750mm×全幅1770mm×全高1675mm(Lグレード・2WD)と、ミニバンとしては低い全高と、前後ドアがセダンと同じヒンジ式を採用しています。

 また足回りもダブルウィッシュボーン式を採用した結果、セダン感覚で乗れると評判になり、大ヒットモデルとなりました。

 搭載されたエンジンは、デビュー当初は145馬力の2.2リッター直列4気筒エンジンで(途中で2.3リッターに排気量アップ)、車重1500kgというミニバンとしては軽量な初代には必要にして十分。

 3ナンバーボディとはいえ、全高の低さも相まって、スポーツモデルやクーペからの乗り換えも多かったようです。

 また、3リッターV型6気筒エンジンを搭載した「プレステージ」が後から追加されました。

 セダンベースだったことから、「低重心」や「低床フロア」がオデッセイの個性にもなり、ライバル車にはない都会的な雰囲気を持つミニバンとして、当時RV路線で出遅れていたホンダの業績を回復させたといわれています。

●2代目「RA6~9型」(1999年~2003年)

 初代の大ヒットを受けて、2000年に発売され2代目オデッセイは、業績を回復させた大ヒット作だけに、モデルチェンジはキープコンセプト路線。

 そのため、ぱっと見はフロントマスクが変わった程度でしたが中身が大きく進化しました。

 i-SRSエアバッグやABS、ブレーキアシストが標準化されるなど、機能や感覚でも安心を感じられる、安心高性能がテーマになっていました。

 また、より上級指向を目指すべく、初代でも搭載されていた2.3リッター直列4気筒エンジンに加えて、210馬力を発揮する3リッターV型6気筒エンジン搭載モデルが追加されました。

 ボディサイズも、全長4770mm×全幅1795mm×全高1630mm(Lグレード・2WD)と、初代よりも全高が35mmほど下げられてよりスポーティに。

 ミニバン特有のもっさり感がないのがオデッセイ最大の魅力であり、多人数乗車はもちろん、走りも楽しめるミニバンとして独自の世界観をさらに強固なものにしていきました。

●3代目「RB1~2型」(2003年~2008年)

 大ヒットしたモデルも時間が経てば後発のライバル車に研究されるものです。

 そこで、「ミニバン・イノベーション」をコンセプトとした、3代目オデッセイが2003年に登場しました。

 デザインは「速い・広い・美しい」をテーマとし、さらなる低重心化、低全高、低床化が図られたスポーティなルックスでまとめられました。

 全長4765mm×全幅1800mm×全高1550mm(Lグレード・2WD)となったボディは、3列シートを有しながらスポーティな印象にチェンジ。しかも立体式駐車場に入る全高を実現しています。

 搭載されるエンジンは2.4リッター直列4気筒エンジンで、標準モデルは160馬力、スポーティグレードの「アブソルート」は200馬力(4WDは190馬力)を発生。

 これはラージサイズの高級ミニバン「エリシオン」にV型6気筒を譲ったためであり、変速ショックのないマニュアルモード付きCVTとのマッチングなども考慮した結果だといえます。

 また、アブソルートには17インチホイールが奢られ、5速ATが装備されました。

 当時はステーションワゴンが全盛の時代。そこに登場した3代目はスポーティなスタイルもあって、ミニバンがライバルではなく、「スバル レガシィかオデッセイか」という具合に、スポーツワゴンのような位置づけで新時代のミニバン像を完成させました。

 またそのスタイリッシュなデザインは、スポーティな装備を装着することが多いカスタムカーファンからも人気になります。

 ローダウン&エアロパーツが装着されたオデッセイが増えるなど、ミニバンの域を超える幅広い人気を獲得しました。

 ただ、このスポーティな若返り路線がミニバンを必要とするユーザーに必ずしも受け入れられたとはいえない部分もあり、新たなファン層を獲得しつつも純然たるミニバンに乗りたいユーザーは他車に乗り換えてしまう事態も発生。

 そこがまたオデッセイの独自路線を強調する個性だったともいえます。

■独自路線を貫きながら5代目は背が高くなった!

●4代目「RB3型・4型」(2008年~2013年)

 2008年にフルモデルチェンジした4代目オデッセイは、これまでと同様に「低さ」を継承しながら、ニーズが高まりつつあった環境性能に配慮し、エンジン負荷を減らして低燃費走行を支援する「ECONモード」が設定されました。

 外観は、初代から継承されてきた三角形のテールランプが一般的な横長タイプに変更され、フロントマスクはややエッヂが効いた、現在のホンダに通じるデザインに変更されています。

 全長4800mm×全幅1800mm×全高1545mm(Lグレード・2WD)という3代目とほぼ変わらぬボディサイズながら、室内長は60mm拡大されました。

 グレードは、標準モデルの「M」「L」に上級モデルの「Li」が追加され、走りにこだわる「アブソルート」を含めると4種類の展開となっております。

 パワーユニットは2.4リッター直列4気筒エンジンのみではありますが、レギュラ―ガソリン仕様でも173馬力までパワーアップ。アブソルートには206馬力のハイオク仕様が搭載されました。

 4代目は燃費性能を含む環境に配慮しながら、3代目で開拓したスポーツワゴンのようなミニバン路線を継承しており、足回りやボディ剛性など走行性能もブラッシュアップしています。

 一方、完成度の高さで高評価されていましたが、ワゴンブームの終焉もあり販売面では苦戦したモデルでした。

●5代目「RC1型・2型・4型」(2013年~)

 現行モデルの5代目は、新たに開発された超低床プラットフォームを採用し、ミニバンに求められる快適性と室内長を確保すべく、全高が1695mmまで高められました。

 また両側スライドドアの採用や先進安全技術の設定など、ホンダらしい上級ミニバンに進化しました。

 ボディは全長4830mm×全幅1800mm×全高1695mm(Gグレード・2WD)と、4代目と比較して150mmも全長が伸びていますが、超低床プラットフォームの採用もあり、室内高は1325mmを確保。ミニバンらしいゆとりある室内空間を生み出しています。

 このフルモデルチェンジに合わせてグレード展開も改められ、ベースモデルの「B」、快適装備が充実した「G」、上級グレード「G・EX」、走りと装備が充実した「アブソルート」とその上級版「アブソルートEX」まで多彩なモデルを展開しました。

 パワートレインも一新され、次世代環境技術に基づいた2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載。

 エンジンの直噴化で190馬力までパワーが向上しつつ、優れた燃費(13.8km・JC08モード)を両立しています。また2016年にはハイブリッドモデルも追加されました。

 2015年には1度目のマイナーチェンジがおこなわれ、ミリ波レーダー+単眼カメラによる安全運転支援システム「Honda SENSING」を一部に標準装備化するなど(一部はオプション)、安全性能の強化が図られました。

 そして2020年11月、デザインを大幅に変更する2度目のマイナーチェンジを実施。厚みを増したフードや押し出し感がアップした増した大型グリル、薄型のLEDヘッドライトの採用などでさらに高級感を演出しています。

 なお、グレードはスポーティな「アブソルート」に一本化されました。

 さらに、「Honda SENSING」には後方誤発進抑制機能を追加したり、ジェスチャーコントロール・パワースライドドアや予約ロックなど便利な機能も追加しています。

※ ※ ※

 今回のマイナーチェンジでは、ミニバン界で1人勝ちしているトヨタ「アルファード」に対抗すべく、オデッセイは押し出しの強いエクステリアへと生まれ変わりました。

 独自路線を貫くオデッセイがアルファードにどれだけ迫れるか、結果が注目されます。

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みんなのコメント

13件
  • 5つ以上は挙げようがないのに5選ってタイトルは違和感がある。10代くらい続いてる車種の歴代モデルから選んで5つ挙げるって事なら納得できるんだが。
  • シンプルで多目的なイメージの初代が一番好きだな。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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