■ノートの真骨頂は4WD?まるでポルシェのような凄さとは
8年ぶりにフルモデルチェンジされた日産「ノート」。
すべてが刷新した新型モデルは、コンパクトなボディ、高効率パッケージング、e-POWER、新プラットフォーム、そしてプロパイロットなどを含めた総合性能の高さを持っています。
2020年12月の発売で2WD仕様のみの発売となりましたが、今回は2021年3月に発売が開始された4WD仕様を紹介します。
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1.2リッター直列3気筒エンジンで発電した電気を用いて、前後に搭載されるモーターで駆動という考え方は先代と同じですが、大きく変わったのはリアモーターの出力と役割です。
先代の3.5kW(4.8馬力)/15Nmに対して、新型は50kW(68馬力)/100Nmと先代の約14倍の出力を発揮します。
実は先代は4WDなのは発進時のみ(定常走行時はFF)という簡易4WDでしたが、新型は全車速域対応の正真正銘の4WDです。
ちなみに発電用の1.2リッター直列3気筒エンジン(60kW(82馬力)/103Nm)、フロントモーター(85kW(116馬力)/280Nm)、リチウムイオンバッテリーは2WD仕様と同じです。
スペックだけ見ると「前後輪モーターの出力を合算すると184馬力!!」と勘違いしてしまう人もいるかもしれませんが、システム出力はエンジン出力とバッテリー出力の合算なので、2WD仕様とほぼ同じと考えていいでしょう。
2WD仕様との違いですが、外観はリアの「e-POWER 4WD」のエンブレム、レイアウトの関係で縦置き→横置き化になったマフラー、全高(1505mm→1520mm)と最低地上高(120mm→125mm)。
内装はメーター表示(後輪へのエネルギーフロー)と間違い探しレベルです。
車両重量は2WD仕様+120kgということで、実は乗る前はあまり期待をしていませんでしたが、試乗後は「そんな自分を恥じたい」と思ったくらいです。
その理由は、4WD仕様は2WD仕様で感じた魅力をさらに研ぎ澄ました印象で、まさに「ベストofノート」と呼ぶにふさわしいモデルだったのです。
具体的に動力性能は体感的に「2WDよりわずかに力強いかな」というレベルですが、4WD仕様によるトラクションの良さはもちろん、加速時でもクルマの姿勢が常にフラットに保たれているので安定感が非常に高いのです。
ちなみに燃費性能はWLTCモードで23.8km/Lですが、今回試乗で一般道から高速道路を約300km走らせた時の実燃費は20km/Lでした。
さらに驚いたのは減速時です。普通はブレーキを踏むとクルマは前のめりの姿勢になるのですが、4WD仕様は僅かに前荷重になるも基本はフラットな姿勢のまま減速をします。
「この感覚、どこかで体感したことあるな?」と思ったら、それはフルブレーキング時に荷重が前に移動してもリアの荷重が抜けにくいRRレイアウトを採用しているポルシェ「911」でした。
それと同じような感覚をノートの4WD仕様は高度な制御が可能な回生ブレーキを使って実現していると思うと、正直ビックリです。
このように加速・減速共に無駄な姿勢変化が少ないので、結果として小さなクルマにも関わらずまるで大きなクルマに乗っているかような安心感があると思いました。
■後発4WDを活かすには「C-Gear」復活を熱望!
フットワークは車両重量を活かしたシットリとした動きのサスペンションにより、元気でキビキビ感のある2WDに対して重厚感のある質の高い乗り味に仕上がっています。
ハンドリングは操舵時の応答性の高さや一連のクルマの動きの滑らかさや連続性の高さは2WD譲りですが、ステアリング舵角が明らかに少なく4輪で舵を切っている感覚とエコタイヤとは思えない接地性の高さも相まって、まさにアンダー知らずの走りです。
これは新プラットフォーム採用による基本性能の高さに加えて、モーターならではの緻密な駆動力制御により4つのタイヤの能力を十二分に活かせている証拠です。
ちなみに滑りにくい路面だけでなくオンロードでも安定性・安心感を高めるために積極的に4WDになっているそうです。
さらに「この感覚、どこかで体感したことあるな?」と思ったら、三菱のツインモーター4WDベースのS-AWC搭載の「アウトランダーPHEV」や「エクリプスクロスPHEV」でした。
ノートの4WDは雪道などでの四駆の利便性だけでなく、オンロードでの走りの部分に関してはまさに「小さな高級車」といってもいいポテンシャルを備えたモデルだと感じました。
ただ、気になるのはグレード展開が2WDと同じことで、単なる積雪地域向けのモデルだと思われてしまうことです。
個人的には2WDにはない魅力をもっと活かすようなグレード展開があってもいいと思っています。
ちなみに先代ノートにはファクトリーカスタムのオーテックジャパンがクロスオーバー風に仕立てた「C-Gear」というモデルがラインアップされていましたが、それを新型でも設定するのが良いかもしれません。
例えば、外観はボディ下部のクラッディングやルーフレール、専用ボディカラーの採用、内装はインテリアのカラーコーディネイト変更などでアクティブなイメージに。
フットワークはe-POWER 4WDのポテンシャルをより活かすべく、最低地上高を上げるための専用サスペンションと大径タイヤの組み合わせ、さらには専用EPSチューニングなどで、オン/オフ問わない走りも可能でしょう。
これなら、打倒トヨタ「ヤリスクロス」やホンダ「フィット クロスター」のようなモデルになるような気がします。オーテックが商品展開することを期待します。
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みんなのコメント
なんぼ何でも盛りすぎだろ
一体いくら貰って書いてるのか