現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > まだ死んでいないランボルギーニのLMDh計画。2024年の参加に向け決断急ぐ

ここから本文です

まだ死んでいないランボルギーニのLMDh計画。2024年の参加に向け決断急ぐ

掲載 更新
まだ死んでいないランボルギーニのLMDh計画。2024年の参加に向け決断急ぐ

 ランボルギーニはLMDhプラットフォームに参加する有力な候補として再浮上しており、イタリアのメーカーは早ければ2024年にも関与する可能性のあるプログラムについて「すぐに」決定を下すことを目指している。

 Sportscar365はランボルギーニが昨年、ル・マン24時間レースの主催者であるACOフランス西部自動車クラブと北米スポーツカーシリーズを運営するIMSAの合同技術ワーキンググループ会議に残っていたにもかかわらず、2023年から導入される新規制に準拠したクルマを製造する計画を一時中断したことを理解している。

アキュラ、2023年に向けLMDhのデザイン・スタディを進行中。チームはル・マンに興味も「IMSAが最優先」

 しかし、ステファン・ウィンケルマンがランボルギーニ社のCEOに復帰したことで、止まっていたLMDhプログラムの見通しがここ数カ月の間にふたたび立ってきた。

 ランボルギーニ・モータースポーツの責任者であるジョルジオ・サンナによれば、WEC世界耐久選手権のル・マン・ハイパーカー(LMH)クラスと相互参戦が可能になるLMDhのプログラムは、ランボルギーニがスポーツカーレースでの活動を拡大するためにしなければならない「唯一の機会」であると考えられている。

「現在の状況は、私たちがつねにLMDhのシナリオに取り組んでいるということだ」とSportscar365に語ったサンナ。

「最近、トップマネジメントが変更されたため、この機会に技術的およびビジネスケースの側面から、引き続き取り組みを行っている」

「私たちは、LMDhがFIA-GT3を乗り越えるために最良、そしておそらく唯一の機会であると考えているんだ。すぐに決断できることを願っている」

 LMDhに参入するというメーカーのシナリオは前進していなかったが、ランボルギーニは当初から公認団体との間でプラットフォームの定義を固めていく上で積極的な役割を果たしてきた、とサンナは強調した。

 IMSAのジョン・ドゥーナン代表はワーキンググループ会議に15~17社ものメーカーが参加していることを確認した、とさまざまな時点で述べている。

 サンナは「私たちはスタート時点からテクニカル・ワーキンググループのミーティングに参加しており、現在もこのグループの一員であり続けている」と語った。

「それは、私たちがこのカテゴリーの品質と成功を強く信じているという単純な理由からだ。もちろん、我々がそうしているのは、遅かれ早かれランボルギーニがこのカテゴリーに加わることを望んでいるからに他ならない」

 仮にランボルギーニが参加した場合、イタリアのメーカーは同じフォルクスワーゲン・グループのアウディとポルシェとともにLMDhカーを提供することになる。これについてサンナはランボルギーニの決定には影響しないという。

 まだ確定はしていないものの、フォルクスワーゲングループの中で完全なワークスプログラムを備えたプログラムを持っているのはポルシェだけだと信じられており、アウディはセミワークス、またはカスタマーチームを支援する現在のGT3方式に近いルートをとると考えられている。

「この新しいカテゴリーについて、ポルシェ側とアウディ側からのコミットメントがすでにあるわけではない」とサンナ。

「これはグループがつねにモータースポーツと技術開発の新しい機会に関心を持って見ていることを意味する。したがって、我々は社内で決定を下すが、つねにフォルクスワーゲングループとあらゆる種類の戦略を共有している。だから、私たちもそれを同様に見ているんだ」

「ランボルギーニの経営陣からすれば、もちろんそれは非常に重要だ。しかし、この種の戦略をグループと共有することはさらに重要なんだ」

■目標は2024年、カスタマー専用プログラムとして検討

 サンナは、もしLMDhプラグラムにゴーサインが出ればGT3やワンメイクシリーズのスーパートロフェオシリーズと同様に、カスタマープログラムとして実行されることを強調した。

「ランボルギーニはカスタマーレースに焦点を当てている」と同氏。

「私たちはトップクラスのコミットメントに関心を抱いている顧客やドライバーの独占的なポートフォリオを持っている。我々は新しい、そして可能性のある未来の顧客を大切にしなければならない」

「我々はLMDhがカテゴリーの基本であり、カテゴリーの原則であり、カスタマーレーシングの方法でトップカテゴリーにアプローチするのに適したものであると考えている」

 一方サンナは、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権とWECが相互参戦を可能にする年のシーズンに準備を整えることは、現状では高いハードルであることを認めた。

「万が一にも2023年に準備が整うとは思わない。だが、私たちにとってLMDhは良いステップだと思う」と彼は述べた。

「だから、そうなった場合には、いつものように自分自身とチームが良い結果を出せるよう必要な時間をかけて準備をしていく」

「ランボルギーニは2023年に60周年を迎える。したがって、トップクラスに登るまで60年待ったのであれば、61歳まで待つこともできるんだ」

こんな記事も読まれています

アウディ「A1スポーツバック」シックで都会的なルックスの限定モデル登場!
アウディ「A1スポーツバック」シックで都会的なルックスの限定モデル登場!
グーネット
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
電気自動車を買って試す本音レポート リアルEVライフ[電費を計測する]の巻
グーネット
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
レクサス「LM」6座仕様車を追加 3列目もラグジュアリーな空間に
グーネット
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
2車線の片側が突如右折レーンに! 富士見川越バイパスの終点はなんであんなに残酷なのか?
ベストカーWeb
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
なんちゃってセレブが「核融合科学研究所」へ大人の社会科見学!「核融合」は原子力発電の「核分裂」とは違うのよ~
Auto Messe Web
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
【24’ 5/7最新】レギュラーガソリン全国平均価格は174.7円 2週ぶり値下がり止まる
グーネット
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
鈴鹿で19台が参加しGT300専有テストがスタート。初日はmuta Racing GR86 GTが最速
AUTOSPORT web
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
【GT300開幕戦レビュー&シーズン展望】一歩抜きん出た印象のブリヂストン。最適解は交換か、無交換か
AUTOSPORT web
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
アイルトン・セナのMP4/4がマクラーレン720S GT3で蘇る。ラグナ・セカに没後30年追悼リバリー登場/IMSA
AUTOSPORT web
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
好感度クラスNo.1! アウディA3 スポーツバックへ試乗 小改良 見違えるほど変わった車内
AUTOCAR JAPAN
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
負傷のハプスブルク、WECスパでの復帰叶わず。グーノンがふたたびアルピーヌA424をドライブへ
AUTOSPORT web
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
4児の父「杉浦太陽」、新車で買った「高級ミニバン」初公開! 「すごく乗りやすくて…」全貌を明かし「カッコイイ!」「好感持てる」の声集まる
くるまのニュース
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
世界戦デビューの地でエルラシェールが復活。リンク&コーが週末完全制覇を達成/TCRワールドツアー第2戦
AUTOSPORT web
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
レッドブルF1代表、フェルスタッペンの契約にニューウェイに関する条項はないと明言
AUTOSPORT web
リスクはある? サイバーセキュリティ規制、非対応車は「脆弱」なのか 一部地域で販売継続
リスクはある? サイバーセキュリティ規制、非対応車は「脆弱」なのか 一部地域で販売継続
AUTOCAR JAPAN
ロールス・ロイスが考古学調査!? 本社の増築予定地からローマ時代の遺物が出土…地元の小学生が「ジュニア考古学者」になりました
ロールス・ロイスが考古学調査!? 本社の増築予定地からローマ時代の遺物が出土…地元の小学生が「ジュニア考古学者」になりました
Auto Messe Web
アントネッリのF1デビューを早める動き。イモラでサージェントと交代との説は、メルセデスとウイリアムズが否定
アントネッリのF1デビューを早める動き。イモラでサージェントと交代との説は、メルセデスとウイリアムズが否定
AUTOSPORT web
BMW M4 に最強の「CS」、550馬力ツインターボ搭載
BMW M4 に最強の「CS」、550馬力ツインターボ搭載
レスポンス

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村