■どんなクルマ?
B4 S、メインテーマはパワー追求
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エンジンだけに注目すると、既存のB4の「強化版」ということになる。
しかし新型Sモデルは、B3/B4の追加車種ではなく、それらを置き換えるものであるとアルピナは主張。
いっぽうアルピナはこれ以上の調律を不必要と判断。シャシーはマイチェン前のB4 Sから変わっていない。よって、今回の変更のメインテーマはパワーの追及だ。
チューナーとしての立ち位置を理解し、自己の仕事はBMWのMディビジョンと共存しなければならないことを心得ている、アルピナの送り出すクルマの性能を読み取ることは興味深いことである。
B4 S、これまでと何が違う?
これまでと同じく、ベースとなるエンジンは、BMWのN55型であるが、アルピナの供給するツインターボを装着させるために、エンジンブロックを鋳なおしている。
鍛造クランクを持つこのエンジンは、ターボチャージャーが10%拡大され、水冷ラインも容量が20%拡大。オイルラインも35%容量が拡大されている。アクラポビッチのマフラーを採用する点は先代とおなじ。
変速速度が改善されたATは強化され、ドライブとスポーツのキャラクターの差がより鮮明になった。
改良されたエンジンは、30psアップの440psと、先代モデル比で10%を越える67.2kg-mのトルクを誇る。
ということは、アルピナにラインナップされる3シリーズ/4シリーズは、BMWのMモデルの対抗車種よりもパワフルで、しかも断然トルクフルということになる。
ATのみの設定であることは、伝えておかなければならないが、M3/M4と異なり、後輪駆動か、全輪駆動を選ぶことができる。
変更はないが、シャシーには、アルピナが供給するバネ、ダンパー、スタビライザーが装着され、M3/M4に比べて大きめのキャンバーが付けられている。
■どんな感じ?
なにより上品 ただし野蛮さも
B4を運転して遅いと感じたことはないが、B4 Sクーペを運転すると、このクルマは、シリアスなハイパフォーマンスカーなのだと改めて感じさせられる。
その理由は明らかである。パワーではなく、より日常で恩恵を感じられるトルクにあり、常用回転域に上乗せされたトルクが、先代モデル比で明らかな差を生み出しているのだ。
アクセルのレスポンスは、自然吸気エンジンのそれに匹敵するもので、躾けの行き届いた排気音は、どのモデルよりも上品である。
シャシー、手を入れなくてよかった?
手の付けられなかったシャシーは、アップデートされたパワートレインについていけるのか? という、辛口な向きが指摘をしそうな点に関しては、試乗が許された唯一の場所である、サーキット上では、特に問題はなかった。
シャシーがM4よりもソフト志向であるため、高速コーナーでは、代償として、車体コントロールと挙動が不安定になることもあるが、神経質に感じることはない。
M4では不注意にアクセルをコントロールすれば、リアが唐突に滑り出すが、このクルマでは実に気持ちよくコントロールできるのである。
正確なタイムはわからないが、M4のそれと比較して、このクルマのラップタイムは遅いはずだ。けれど、ピットに戻って来たときのドライバーの笑顔の比較ができれば、それはとても興味深いものになるだろう。
■「買い」か?
「M派」か「アルピナ派」かで評価が分かれる
必ずしも全ての人にとって正解ということではないが、M4は、B4 Sに比べて、より速く、よりエキサイティングである。
たいするB4 Sは、伝統的なアルピナ流の仕事で、巧妙に洗練され、仕上げられる。しかしそれは、目立ちたがり屋達の求めるものとは全く違ったものである。
少し前に、B4とM4を並べてテストしたことがあったが、その時の評価はアルピナに軍配があがり、その理由はドライバーズカーとして手応えがあり、そして充足しており、加えて維持しやすいということであった。
B4 Sというクルマは唯一無二の存在である。だから、比較するのはやめにして、このクルマは本物であるという事実を直視するべきである。
もうひとつ加えておこう。毎年150台のアルピナが英国へやってくる。もし、あなたがその1台を購入したとしても、あなたと同じ仕様のクルマと遭遇する可能性はゼロに近いのである。
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