燃費性能以外の新しい価値を安価に提供したことがヒットの理由
ダイハツの軽自動車「ミラ イース」がフルモデルチェンジ。セールスが好調だ。2017年5月の軽自動車新車セールスランキングではホンダN-BOXに続く2位となる1万562台を販売。さらに、発売1カ月での受注は約2万台を集めたと発表された。これは月販目標の9000台の倍以上で、マーケットが新型ミラ イースを評価していることは明確だ。
【試乗】ここまでやるか! 新型ダイハツ ミラ イースのマジメな作りと走り
ダイハツの発表によると購入層は50代以上を中心に、老若男女幅広い年齢層にわたるという。さらに、8割以上のオーナーがステレオカメラを使った先進安全技術『スマートアシストIII』搭載グレードを選択しているという事実が、その人気を理解するキーとなる。
ペダル踏み間違えなどを理由とした、高齢ドライバーによる交通事故が社会問題化している昨今。ペダル踏み間違え自体は年齢を問わず起きているとはいえ、やはり高齢ドライバーにとっては不安の種となっているはずだ。
そこに、歩行者も検知してエマージェンシーブレーキをかけることのできる安価な軽自動車が登場したとなれば人気を集めることは請け合い。前後四隅のコーナーセンサーは標準装備されているという安全意識の高さもあって、まさに高齢ドライバーのニーズにミラ イースは合致したといえる。
ちなみに、スマートアシストIIIを搭載したミラ イースで、もっとも手頃な価格は90万7200円。いくら事故を減らすことが期待できる先進安全技術といっても普及しなければ、事故を減らす効果は現れない。100万円を余裕で切った価格で歩行者検知できるエマージェンシーブレーキを搭載したことは、事故低減にもつながるはずだ。こうした安全装備の充実した軽自動車が増えていくことで、移動の手段としてマイカーは必要だけれど事故が心配というドライバーのジレンマも和らげてくれることだろう。
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