■アルヴェルもハイエースも全販売店で購入可能に!
トヨタは、これまで販売チャネル制として4つの販売網かつ専売車を展開していました。しかし、2020年5月1日から専売車を撤廃し、全店舗で全車種を取り扱うようになります。実際の販売店ではどのような変化があるのでしょうか。
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4つの販売チャネルとは、高級車と商用車を扱う「トヨタ店」、年配の人向けのセダンを中心としてきた「トヨペット店」、そして小さめの車種やファミリーカーが中心の「カローラ店」、若者向けの車種を揃えた「ネッツ店」と、異なるユーザー層をターゲットにした展開です。
これまで、「ノア(カローラ店)/ヴォクシー(ネッツ店)/エスクァイア(トヨタ店・トヨペット店)」や「アルファード(トヨペット店)/ヴェルファイア(ネッツ店)」という異なる外観や仕様の専売車を販売していました。
また、「ハイエース」はこれまでトヨペット店がメインの販売チャネルでしたが、2020年4月17日の一部改良発表に伴い、発売日の5月1日から全店舗での販売を公表しています。
同様に、4月20日に発表されたアルファード/ヴェルファイアの特別仕様車(標準車含む)も5月1日の発売から全店舗での扱いとなりました。
関東圏のトヨタ店スタッフは、次のように話します。
「当店では、2020年4月上旬から既存車については受注出来るようにはなっていますが、細かな準備などもあるため正式には全店舗同様に5月1日からとアナウンスしております。
先日の新型ハリアーの発表に伴い、いくつかのお問合せを頂いており、早くも全店舗取り扱いの影響を実感しております」
同じく首都圏のカローラ店スタッフは次のように話します。
「当店では新型ハリアーの発表を知り、RAV4の購入を一時保留にして、2台を再度検討しているお客さまがいらっしゃいます。これまで当店で扱いがなかった車種と比べるというお客さまにとっては、選択肢が広がるためメリットがあるのではないでしょうか」
また、2019年4月1日から販売チャネルを統合し、全店舗で全車種を扱う東京地区の販売店は次のように話します。
「これまで、アルファードとヴェルファイアは別の販売チャネルで展開していましたが、現在ではどちらも購入出来ます。そのため、店舗では旦那様と奥様がどちらのデザインや仕様にするか相談されている光景なども見られるのは、今までにない光景です」
※ ※ ※
このように、これまでチャンネル毎に専売されていた車種が全店舗で取り扱われることにより、ユーザーにとっては自宅の近くのトヨタ系販売店で用事が済むほか、専売車毎を比較できるといったメリットは大きようです。
■全店舗・全車種扱いでも…チャネル統合の弊害は残る?
東京地区の販売会社は、これまで「東京トヨタ」、「東京トヨペット」、「トヨタ東京カローラ」、「ネッツトヨタ東京」という販売チャネルを展開していましたが、2019年4月1日より販売チャネルを統合してトヨタモビリティ東京になっています。
全国より先に販売チャネルの統合化をおこなった店舗では、統合以降でどのような影響があったのでしょうか。
トヨタモビリティ東京の営業担当者は、統合によるメリット・デメリットについて次のように説明します。
「これまで、販売店毎に価格や条件面での競合は多少ありました。また、自分のチャネルに無い車種は、ほかのチャネルの店舗を紹介していました。
しかし、全車種の取り扱いが出来るようになったことで、お客さまにとっても複数の店舗に行かなくて済むため、時間や労力が掛からず、これまで付き合いがあった店舗から購入が可能です。実際に、『同じ店舗で全車種買えるのは良いよね』という声も頂いております。
一方、お客さま側のデメリットとして、旧チャネルを跨いだ入庫ができないことが挙げられます。これは、旧来チャネル毎にお客さま情報を管理していたため、そのデータ統合ができていないことから、旧チャネルをまたいだ入庫ができないのです。
そのため、今までよりも自宅から近い店舗があるのにも関わらず、入庫店舗を変更したくても変更ができないといった事象があります。
具体例として、旧チャネルで加入したメンテンナスパックやオイルボトルキープを利用されているお客さまは旧チャネルの店舗にでしか作業ができないません。
さらに、トヨタモビリティ東京のメンテナンスパックやオイルボトルキープに加入したとしても、加入した旧チャネルの店舗にしか入庫・作業ができないという事象も出ています」
※ ※ ※
今回、5月1日から実施される全店舗で全車種を取り扱うことは、前述の東京地区の事例とは違い、あくまで販売チャネルはそのまま残りつつも、取り扱う車種が拡大するだけです。
しかし、今後は全国的に販売チャネルを統合する動きも見られ、同時にチャネル毎に専売していた車種も統合する方針だといいます。
どの車種が残り、どの車種が廃止されるかはまだ公表されていませんが、トヨタの販売現場は大きな変革期を迎えているようです。
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みんなのコメント
ディーラーごとに客層は違うよ。
ファミリー向けの顧客、伝統や質実剛健が好きな顧客、
目新しさ好きな顧客、オラオラホイホイな顧客、
トヨタ車ユーザーは分類したらこの4種類だし
かつて、社内で先駆けになったジャンルのクルマは
この顧客のディーラーに合わせて投入されたから
成功をしたの。
だから他の系列店の取り扱い車種の顧客やシェアを
奪い取るようなことは新規の顧客でもない限り無いよ。