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【円形の有機ELディスプレイを見よ!】 ミニJCWカントリーマン・オール4 BMW X1とコンポーネンツ共用多数

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【円形の有機ELディスプレイを見よ!】 ミニJCWカントリーマン・オール4 BMW X1とコンポーネンツ共用多数

ミニ最上級、縦揺れのDNA

最初にジョンクーパーワークス(以下JCW)を名乗ったミニの感触は今でもはっきりと思い出せる。

【画像】ミニ・ジョンクーパーワークス・カントリーマン・オール4試乗の様子をみる 全40枚

アシは破壊試験車(?)のように硬かったが、対するボディも強固だった。するとどうなるか? 厚みのあるシートの上で乗員がポンポンと跳ねるのだ。

なんて言ったら大げさに聞こえるだろうか? だが今まさに、ミニJCWカントリーマン・オール4で早朝の首都高速を抜けようとしているのだが、時折ポンポンと縦揺れしている自分がいる。JCWの血統はちゃんと続いていたのである。

BMWミニとして本邦初「カントリーマン」を名乗ることになったこのクルマは、以前はミニ・クロスオーバーと呼ばれていた。都合3世代目となる新型はBMWのX1とコンポーネンツの多くを共用しており、そのボディはコンパクトとは言い難い。

とはいえメーカー自身も「ミニ史上最大」と自虐的に先手を打っているので「そこはツッコむなよ!」という伏線がちゃんと張られていたのだった。

新型ミニ・カントリーマンはガソリンとディーゼルのFFモデル、そしてAWDのカントリーマンSオール4と、今回借り出したJCWモデル。さらにBEVモデルのEとSEも追加され、BMWが標榜するマルチパスウェイを証明するようなラインナップになっている。

今回「遠出がしたい」と編集部にリクエストしたら手配してくれたカントリーマンがディーゼルならぬJCWだった。最初は「なんで?」と思ったのだが、久しぶりのJCW。怖いもの見たさがないわけでもなかったのである。

円形モニター、使い勝手に賛否あり

先ほどは新型JCWカントリーマンでも「縦揺れしている」と記したが、それが原初のJCWの破壊試験のような非常識なものではないことは強調しておきたい。

スポーティなグレードによくあるくらいの硬さ。だが路面を選ぶような感じもあって、平滑な路面では文句ナシの滑らかさなのだが、アスファルトの粒が荒くなるととたんにゴツゴツしはじめたりする。

今回の「仙台往復」という行程を考えると、あと少ししなやかだったらよかったのにと感じた。おそらくSのオール4が普通の人が普通に選ぶべきカントリーマンなのだろう。

乗り心地の話はこれくらいにして、初対面から気に入っていた外観について触れてみよう。ミニの法則に則りながら、精悍な感じが目新しい。ICEモデルにもかかわらずBEVのようなすっきりとした先進性が感じられるのだ。筆者のように、ミニの子供っぽい感じが苦手、という人にとってこれは朗報だろう。

使い勝手の良さはサイズから想像した通りのものだ。車高もほどよく高い程度で、リアシートの足元スペースも荷室も全く窮屈な感じがしない。ボディが四角いことも関係しているのだろうが、ミニ一族の中で最も使い勝手が良さそうだ。

一方新型カントリーマンの最大の特徴というか問題はダッシュ廻りにあった。闇夜に浮かぶ地球儀のようなまん丸モニター。たぶん歴代ミニ・オーナーならすんなり慣れてしまうはず。でも門外漢にとってはこれが実に扱いづらかった。

JCW=作為的アンバランス? 

円形の有機ELディスプレイのインパクトは室内全体の印象を決めてしまうほど強烈だ。

おまけにドライバー正面には投影式のヘッドアップディスプレイがあるだけ。全ての情報や操作系がディスプレイ内に集約されているのだ。

メーカー的には「直観的に操作できます!」と言いたいのかもしれないが、個人的にはそう簡単でもなかった。オーディオを呼び出してラジオ局ひとつ選ぶのも時間がかかったし、ドライブモード「コア」とか「ゴーカート」などミニ世界の言葉に置き換えられていて煩わしい。ここはオーナーと一見(イチゲン)さんで評価が分かれるところだろう。

ミニらしからぬ強心臓も歴代JCWの特徴だ。今回も2L 4気筒ガソリンターボで317psに達している。踏めばすこぶる速いのだが、無用の長物という感もなくはない。

牧歌的なカントリーマンという響きと、ドライブシャフトの不等長具合がすぐにわかるオーバーパワーがクルマの中でケンカしていると感じるのは筆者だけだろうか?

乗り心地はいくぶんマイルドになったけれど、実用車として検証していくと、JCWカントリーマンにはアンバランスと思える部分がいくつもあるのだ。

とはいえ歴代のJCWは、そんな極端な感覚を面白がる人たちのためグレードなのだろう。だから今回の仙台往復も思ったより短い時間で走り切ることができたのだけれど、でもまぁまぁ疲れた。初めてJCWに触れる人は、少し慎重に選んだ方がいいと思う。

試乗車のスペック

価格:667万円(税込 オプションなし)
全長×全幅×全高:4445×1845×1645mm
0-100km/h加速:5.4秒
CO2排出量:189g/km
駆動方式:4WD
車両重量:1680kg
パワートレイン:直列4気筒1998cc+ターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:317ps/5750rpm
最大トルク:40.79kg-m/2000~4500rpm
ギアボックス:7速オートマティック
タイヤサイズ:245/40R20(フロント)245/40R20(リア)

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