第49回 東京モーターサイクルショー(場所:東京ビッグサイト)が3月25日(金)から開催! 会場で気になったバイクを河西啓介がリポートする。ヤマハの新型ロードスポーツ「XSR900」に注目!
懐かしさを感じずにいられない
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バイクシーズンの到来を告げるイベント「東京モーターサイクルショー」が、3年ぶりに東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。
ブース出展した国内二輪4メーカーのうち、ヤマハは先ごろ国内発売された「YZF-R7」、昨年のEICMA(イタリア・ミラノで開催される世界最大規模の二輪車ショー)で発表された「MT-10」、「TMAX」などを展示したが、なかでもとくに気になったのはフルモデルチェンジを受け、今春発売が予定されている「XSR900」だ。
XSR900は2016年に初代が登場、同じ845cc水冷3気筒エンジンを積む「MT-09」のコンポーネンツを用いながら、主に外装デザインの変更によりレトロなテイストに仕立てられたロードスポーツモデル。
昨夏、兄弟モデルのMT-09がフルモデルチェンジしたのを受けて、XSR900も昨年のEICMAで新型がお披露目された。
ヤマハ・ブース注目の1台とも言えるこの新型XSR900だが、目立つ壇上ではなく平場にさりげなく置かれていたのが気になった。ヤマハの担当者に聞いたところ、「なるべく多くの来場者にじっさいに触れて、跨ってほしいのであえて平場に展示しました」とのこと。
新型XSR900は、1970年代頃のロードスポーツ的なイメージを醸し出していた先代に比べ、少々時代を進めた“エイティーズ”な雰囲気になったと感じた。とくにシングルシートふうのテールまわりのデザイン、かつてヤマハが“デルタボックス”と呼んでいた極太アルミフレームに似た造形のフレームなどは、明らかに1980年代のレーシングマシンを思わせるディテールだ。
デザイン以上に変わったのがその中身だ。新型MT-09同様、845ccから890ccへ排気量アップしより大きなパワー&トルクを発揮する新エンジン、軽量化および高剛性化した新しいフレームとホイールなど、よりスポーティな走りを意識したブラッシュアップが施されている。
くわえて3モードのトラクションコントロール、コーナリングABS、スライドコントロール、クイックシフター、クルーズコントロールなど電子制御デバイスが大幅に進化。
メーターも円形のモノクロ液晶から3.5インチのフルカラーTFT液晶メーターに刷新された。
そして1980年代のレースシーンを知る者なら懐かしさを感じずにいられないのが、会場に展示されていたXSR900のカラーだ。
濃いブルーをベースに淡いブルーとイエローをアクセントに加えたカラーリングは、1980年代ヤマハのワークスレーサー「YZR500」に施された「ゴロワーズ」のスポンサーカラーそのもの。このカラーが欧州モデルでは「レジェンドブルー」と名付けられている(日本仕様では「ダークブルー」となる)ことからも、新型XSR900“80年代”を明らかなデザインモチーフとしていることが伺える。
なおXSR900の隣には往年のヤマハの名車「RZ250」をイメージさせるグラフィックが採用された兄弟モデル「XSR700 ABS」の展示もあった。
文・河西啓介 写真・安井宏充(Weekend.)
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もっとカッコいいのに。