エネルギー効率が追求されたインサイトとA2
21世紀が始まる直前まで、BBCに「トゥモローズ・ワールド」という番組があった。毎週、未来を予見した技術が紹介された。人生を変えるかもしれないという、興味深いガジェットも登場したが、実際はどれも的外れだったようだ。
【画像】発売は「25年」早かった? ホンダ・インサイト アウディA2 こんな挑戦的なモデルもありました 全138枚
それでは1999年に発売された、ホンダ・インサイトとアウディA2はどうだろう。どちらも先進的な技術と理想的な思想を重ね合わせ、エネルギー効率を追求した、新時代のクルマだと主張されていた。
ところが、25年前の市場の反応は冷ややかだった。販売は振るわず、開発費の回収すら難しかったという。だがタイミング次第では、違っていた可能性はある。むしろ物価高騰にあえぐ今、この2台は的を得た存在かもしれない。
ハイブリッドの2ドアクーペに対し、ディーゼルの5ドアハッチバックと、見た目や動力源は違う。しかし、空気抵抗を抑え車重を軽くし、燃費が追求された点で共通している。
発売は、インサイトの方が数か月早かった。英国では、トヨタ・プリウスより先に販売されたハイブリッド・モデルとして、注目度も高かった。
低域トルクをアシストする、厚さ60mmの薄い駆動用モーターを、1.0L 3気筒ガソリンエンジンのクランクシャフトへ連結。それぞれ13psと68psを発揮し、システム合計で77psがうたわれた。
そのブラシレスモーターは、減速時に発電し、スターターの役割も果たした。現代のハイブリッドへ通じる技術といっていい。
今見ても新鮮なスタイリング アルミで軽い車重
インサイトのスタイリングは、今見ても新鮮。驚くほど小柄で、背の高いA2に並ぶと、更に小さく見える。リアタイヤにはスパッツが履かされ、ルーフラインが後端で鋭角に切り落とされたカムテール。空気力学的に練られたカタチだと納得できる。
全高は1355mmと低く、リアのトレッドは狭い。滑らかなティアドロップ状のシルエットで、空気抵抗を示すCd値は0.25と、今でも評価されるべき小ささだ。
ボディシェルやサスペンションは、アルミニウム製。エンジンも主にアルミ製だが、さらに軽量なマグネシウムも一部へ用いられている。その結果、インサイトの車重は835kg。ホンダUKが管理する試乗車は、エアコン付きで852kgあるけれど。
対するアウディA2の車重は、1番軽い仕様で895kg。今回の試乗車はディーゼルエンジンで重く、990kgある。とはいえ、真っ当な4シーターで390Lの荷室を持つという実用性を考えれば、驚くほど軽い。
これを叶えたのが、インサイトと同じ素材。大型サルーンのA8から採用が始まった、アルミ製スペースフレーム構造が、小さなサイズに展開されている。
ボディシェル単体では、大人2人で持ち上げられるほど軽量だったとか。その表面に、アルミ製のボディパネルが組まれている。
数年前のアウディでも通用するインテリア
A2のクリーンなスタイリングは、いかにもアウディ。プロポーションは幅が細く背が高く、SUVのようにも見える。前面面積が小さく、Cd値は0.25から0.29の間とされた。
軽量化のため、ワイパーアームは1本。フロントグリルを開くと、エンジンオイルとウオッシャー液の点検ができる。細かなところまで、深く考えられている。右足を丁寧に傾ければ、燃費は35.0km/Lを超えたとか。
インテリアは、さらに印象的。革命的なデザインではないとしても、2024年でも高級感がある。タッチモニターがなく、CDプレイヤーが鎮座するダッシュボードは時代遅れ感が否めないが、それ以外は数年前のアウディでも通用するだろう。
エアコンの送風口の下には、格納式のカップホルダー。実際に押せるハードボタンはふんだん。小物入れも各所にある。
車内空間の広さにも驚く。現行のA1より全長は200mmも短いが、リアシート側には最新のA3並みのゆとりがある。パッケージングの巧妙さに唸ってしまう。
2シーターのインサイトはコンセプトが異なるから、空間の広さを比較するのはフェアではないが、内装には古さが滲む。プラスティック製のダッシュボードはいかにもチープで、カセットテープの1DINデッキが懐かしい。
メーターパネルも、安価なデジタル時計のよう。25年前のホンダだと、実感する車内だ。それでも運転姿勢は素晴らしく、バックミラーへ映る景色以外の視界は広い。
傾斜したガラスハッチと、スリムなリアウインドウで後方視界は確保される。これは、2台とも共通している。
この続きは、ホンダ・インサイト アウディA2(2)にて。
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