2024年型でモデルチェンジを行い4世代目となったヤマハ MT-09に、新たなオートマチック機構「Y-AMT」を採用した新グレード「MT-09 Y-AMT」を追加、2024年内に発売予定であるとヤマハが発表した。
このY-AMTはクラッチ操作無しで変速を行えるほか(クラッチレバー、シフト
ペダルはつかない)、自動変速モードも備える。量産車として世界初の二輪車自動化MTシステムY-CCS(FJR1300に搭載)を発展・進化させ、より高いスポーツ性と利便性を両立したものだという。
クラッチレバーは無いので、AT限定免許でも乗れるMT-09が登場することとなる。
【画像5点】オートマ機構を備えたヤマハ MT-09 Y-AMTを写真で解説「AT免許でも乗れる!」
変速操作は左スイッチボックスにある+と-のボタンで行い、シフトペダルは存在しない。従来のマニュアルトランスミッションをベースに、クラッチとシフトチェンジをECU/モーターで制御されたアクチュエーターで行うという機構で、DCTやCVTとは異なる。
変速はクイックシフターよりもスムーズで、クイックシフターを使ったプロライダーの操作並に速い変速操作が可能ということだ。 ヤマハによれば、クラッチ操作から解放されることによって「人機一体感」を向上、スポーツライディングに集中できることが大きなメリットに挙げられている。
通常のマニュアルトランスミッションがベース──という点は、ホンダのE-クラッチ(2024年6月に搭載車CB650R/CB650Rを発売済み)に近いとも言えるが、E-クラッチは自動変速は行わないほか、クラッチレバーを残し手動でのクラッチ操作も可能としている点など(シフトペダルも存在する)内容は大きく異なる。
MT-09 Y-AMTに話を戻すと、ヨーロッパではスペックが発表されており、最高出力119ps/最大トルク9.5kgmというエンジン性能はスタンダードと変わらない。
システムはコンパクトに仕上げられており、スタンダードとの車重差は2.8kgに押さえられている。
完全にクラッチレス操作でありエンストの恐れなく、安心して発進・停止ができる点もまたひとつのメリットとなっている(マニュアルモードでは停車時に1速へ自動で戻る)。
自動変速モードは高回転を多用しスポーティに走れる「D+」モード、市街地走行や快適な走りに向く「D」モードの2種類を設定。自動変速モード中でもシフト操作のボタンを操作すれば、任意でギヤチェンジも可能だ。
なおY-AMTはMT-09だけでなく他機種への搭載も予定されており、700ccクラスのモデル、MT-09と同系の888cc並列3気筒エンジン搭載モデルがまず考えられているとのことだ。
レポート●モーサイ編集部 写真●ヤマハ
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