■14年目を迎えるエルグランドに変化のウワサ
日産の高級ミニバンである「エルグランド」が一部改良を控えているようです。
2010年の登場から14年以上にわたって販売され続けている「ご長寿モデル」に、どのような変更がおこなわれるのでしょうか。
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1997年に登場した日産「エルグランド」の初代モデルは、それまでのミニバンのイメージをくつがえす上質感を持つことなどから、当時のユーザーから大きな人気を集めました。
ただ、3代目となる現行のエルグランドは、2010年の登場以来1度もフルモデルチェンジがおこなわれていません。
ライバルのトヨタ「アルファード」は、その間に2度のフルモデルチェンジを果たしており、性能面や機能面の差は確実に開きつつあります。
そんなエルグランドですが、まもなく一部改良がおこなわれるようです。
14年目を迎えるエルグランドは、どのような点が変更されるのでしょうか。
関東にある日産販売店の担当者は次のように話します。
「今回の一部改良は、あくまで法規対応がメインです。
詳細については不明な部分も多いのですが、内外装のデザインやパワートレインに大きな変更はないと思われます。
なお、オーダー開始は2024年4月以降になると見られます」
ここでいう「法規対応」とは、2024年5月よりバックカメラやリアパーキングセンサーなどの「後退時車両直後確認装置」を、現在販売されているすべてのモデルに備えることが義務化されることを指しています。
現在、多くのモデルがこれに対応するための改良を進めており、エルグランドにおける一部改良もそうした流れのなかにあると言えそうです。
ただ、一部改良に対するユーザーの反応は少々鈍いようです。
前出の日産販売店担当者は次のように続けます。
「正直なところ、高級ミニバンを検討されているお客様は、アルファードやヴェルファイアへと流れてしまっており、エルグランドに関心を示されるお客様はそれほど多くはありません。
そのなかでエルグランドをお求めになるお客様は、上質な内外装や走りの良さをご評価いただいています。
しかし14年ものあいだフルモデルチェンジがおこなわれていないため、ライバルと比べるとどうしても古さが目立ちます。
やはり、フルモデルチェンジは不可欠だと思います」
■次期エルグランドの登場はいつ? どのようなカタチに?
ただ、今回の一部改良により、エルグランドは2024年5月以降も現行モデルが継続して販売されることがほぼ確実となりました。
実際、関東にある別の日産販売店担当者は「エルグランドについては、少なくとも2024内にフルモデルチェンジやマイナーチェンジがおこなわれる予定はない」と断言しています。
一方、「ジャパン・モビリティ・ショー2023」では、次期エルグランドを示唆していると見られる「ハイパー・ツアラー」と呼ばれるコンセプトモデルが出展されています。
また、2024年3月25日に開催された日産の中期経営計画発表記者会見では、エルグランドのような大型のミニバンのシルエットが映し出される場面も見られました。
こうした点を総合すると、日産がエルグランドのフルモデルチェンジをまったく検討していないわけではないようです。
しかし、ハイパー・ツアラーは全固体電池を搭載したBEVであるとされていますが、日産は全固体電池を搭載した市販車の登場を「2028年度以降」と説明しています。
仮にハイパー・ツアラーの市販版が次期エルグランドになるのであれば、その登場までにまだ数年の時間を要する可能性があります。
そうなると、少なくとも2028年度までは現行モデルを「延命」させるということも考えられます。
もちろん、ハイパー・ツアラーとは別のモデルとして、次期エルグランドが数年内に登場する可能性も否定できません。
このように、次期エルグランドについての詳細はほとんど明らかになっていない状況です。
ただ、かつて一世を風靡した「元祖高級ミニバン」のフルモデルチェンジを心待ちにしているユーザーは決して少なくないようです。
※ ※ ※
エルグランドと並んで「ご長寿モデル」となっている日産「GT-R」は、2025年モデルをもって現行モデルの生産を終了することが明らかとなっています。
電動化を積極的に進める日産にとって、電動車ではないエルグランドやGT-Rの生産を続けることは容易ではありません。
しかし、エルグランドやGT-Rが非常に強いブランドであることも事実です。
そのため、これらのモデルが将来電動車としては登場するのかどうか日産の選択に多くのユーザーが注目しています。
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やる気無さすぎ