フォーミュラEのジェフ・ドッズCEOは、今季中の導入が目指されていた急速充電ピットストップについて、シーズン終了までに導入される可能性は「低い」と認めた。
この急速充電ピットストップは、ドライバーがレース中に約30秒間ピットインし、充電を行なうというコンセプトだった。これは当初、Gen3時代の幕開けとなる昨シーズン(シーズン9)に導入することが提案されていた。
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しかし新型マシンの導入に伴い、フォーミュラEのインフラに負担がかかることなどから、導入が延期された。
そして昨年10月、バレンシアで行なわれたシーズン10のプレシーズンテストでこの急速充電がテストされたものの、このテストでバッテリーの発火事故が発生。調査が行なわれることとなり、急速充電のテストも制限された。
その後、開幕戦メキシコシティE-PrixのFP1でも各チームがテストを行なったが、技術的な問題が発生。導入はシーズン後半に延期され、今のところサンパウロE-Prixでのテストが最後となっている。
motorsport.comの調べによると、FIAからさらなる通達があるまで、このテクノロジーのテストは行なわれない予定だという。
ミサノE-Prixを前に、ドッズCEOは今シーズン中は急速充電は日の目を見ないかもしれないと認めた。
「現状では、この技術はレースに投入できるほど強固なものではない」と彼はmotorsport.comに語った。
「未完成の技術を投入し、レースを妥協させるつもりは決してない。しかし、我々はバッテリー充電技術の限界を押し広げようとしている。これは簡単なことではない」
「テクノロジーの限界を押し広げようとしていることについて、謝るつもりはない。我々はバッテリー電気技術を前進させるために存在しているからだ」
「シーズン中のどこかの時点で導入されるのだろうか? 現時点での私の感覚では、その可能性は低い」
「我々は来季に向けて、Gen3.5を投入するつもりだから、来シーズンの開幕時に導入する方が理にかなっているのかもしれない」
「でも、できる限りテストを続けていく。もしかしたら、今シーズンの終わりには導入の準備が整うかもしれない。そうなったら驚くだろうし、そうならなかったとしても驚きはしない」
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