前戦ベルギーGPのフェラーリは、予選ではシャルル・ルクレール13番手、セバスチャン・ベッテル14番手にとどまった。ただしポールポジションとの比率を見ると、他のサーキットより決してひどいわけではない。バルセロナ、ブダペストに比べると、むしろその値は小さいほどだった。
それでも13、14番グリッドしか取れなかったのは、空力効率が悪く、パワー面でも非力なSF1000にとって、スパ・フランコルシャンは厳し過ぎるレイアウトだったからであろう。エンジンパワーに劣ることが、一番のハンデキャップだったのは確かである。しかし同じパワーユニットを搭載するハースやアルファロメオに先行されたのを見ても、問題がPU(パワーユニット/エンジン)だけでないのは明らかだ。ちなみに1年前のベルギーGPとの予選タイム比較では、遅くなっているのはフェラーリだけだった。
F1技術解説ベルギー編:王者メルセデスの大がかりなアップグレード。気流最適化目指し新バージボード導入
■ベルギーGP 2019年と2020年の予選タイム比較(秒)
ウイリアムズ:-4.080
アルファタウリ:-3.705
マクラーレン:-2.409
レーシングポイント:-2.215
ルノー:-2.042
メルセデス:-2.030
レッドブル:-1.912
ハース:-0.900
アルファロメオ:-0.397
フェラーリ:+0.477
今季のフェラーリは、特にローダウンフォースのコースで速さを発揮できないようだ。実際スパのレースでは、同じフェラーリ製PUを積むキミ・ライコネンがベッテルを抜き去っている。
SF1000の最大の欠点は、たとえ薄いウイングに付け替えても、ドラッグを減らせないことだろう。ベルギーの初日フリー走行でフェラーリは、極端に薄いリヤウイングをテストした(黄色矢印参照)。さらにTウィングも取っ払い(青矢印参照)、フロントウイング上部フロントも寝かしていた(白矢印参照)。
しかしここまでダウンフォースを減らすと、タイヤにまったく熱が入らなかった。そのためフェラーリは中間仕様で予選とレースに臨まざるを得なかった。だがこれではストレートで最高速が伸びず、中高速コーナーの連続する区間でのタイムロスも大きいという悲惨な結果になってしまった。たとえばアルファタウリとの比較では、高速区間のセクター1だけでコンマ3秒遅く、セクター2は何とか互角。しかしセクター3ではコンマ2秒落ちという結果だった。
かつてのライバルである、対メルセデスではどうだったか。メルセデスはかなりのダウンフォースを付けているにもかかわらず、セクター1でフェラーリよりコンマ1秒速く、セクター3もコンマ3秒。そしてセクター2では、実に1.5秒近く速かったのである。
下4枚の写真はレッドブル、メルセデス、フェラーリ、ルノーのリヤウイングの立て方を示している。ローダウンフォースに徹したルノーは、各区間でバランスの取れた速さを示し、上位入賞を獲得した。
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
走り続けてはダメ! ムリな割り込みもダメ! たかがこれだけの「追い越し車線」の「基本」が守れないから高速道路は渋滞するしトラブルも起こる!!
「まえぇぇ!」 まさに「高速道路ミサイル」多発中!? 工事帯に突っ込む“衝撃映像”に「カオス…」の声! 原因はスマホと“最新便利装備”か
昭和世代は「パルサー三兄弟」に憧れた! なつかしの日産「パルサー/ラングレー/リベルタビラ」をいま振り返る
レースのため市販車の内装変更!? 中古ランエボVIは570万円! 2025年にさらに高騰するワケ
なぜ「小さな高級車」支持される? コンパクトカーなのに「クラス超えの豪華内装」採用が増加! 高価格な小型車はどんな人が乗るのか
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?