今季限りでアルファタウリのチーム代表を勇退するフランツ・トストに対し、同チームのドライバーである角田裕毅が感謝を語った。
トストは、2006年にミナルディを引き継ぐ形で誕生したトロロッソのチーム代表に就任。以来、レッドブルのジュニアドライバーたちがF1にデビューするのをサポート。チームの名称がアルファタウリに変わってからも、変わらずそのポジションを担い続けてきた。
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トストがチーム代表を務めてきたのは18年。その間、セバスチャン・ベッテルやマックス・フェルスタッペンというふたりのチャンピオンを始め、ダニエル・リカルド、カルロス・サインツJr.、ピエール・ガスリーら、数々のグランプリウイナーたちのF1キャリア初期を支えてきた。
その最後の”教え子”とも言えるのが角田である。角田は2021年にアルファタウリからF1デビューし、いきなり入賞したものの、その後ミスが重なるなど成績が伴わない日々が続いた。その時に角田をサポートしたのがトストだった。角田はその時のトストのバックアップが、自分が正しい道を歩み続けるための鍵だったと考えている。
「フランツがいなければ、僕はここにいなかったと思います。彼はレースごとに、僕にたくさんのアドバイスをくれるんです」
そう角田は語る。
「悪い時も良い時も、僕たちは喜びや悲しみを分かち合いました。彼は常に、チームにとっての最大のサポーターなんです」
「僕の才能やスピードなど、トストさんは全てを信頼してくれています。1年目、僕が苦しんでいたシーズン前半も、トストさんは僕ならできると信じてくれました。そういう充実したバックアップがなければ、ドライバーとしてこれほど成長することはできなかったと思います」
「彼がいなければ、僕はおそらくもっと急いでしまって、進むべき道を見失っていただろうと思います。その時労わってくれたことは、本当に助かりました」
角田の契約延長が不透明となった時期も度々あった。しかしトスト代表は、今のF1ではテスト機会が限られているということもあり、トップレベルで活躍できるようになるまでには3年が必要だと主張し続けた。この3年という期間は公平なものだったと思うか? そう尋ねると、角田は次のように語った。
「1年目には色々な理由があり、特にシーズン前半にはパフォーマンスを発揮できませんでした」
「しかし去年から僕は少し良くなり、自信を持てるようになりました。今はただ速いだけではなく、完璧なドライバーになれるようにもっと集中しています」
「また、開発のためにフィードバックを返すことができること、難しい状況でどれだけ成熟できるかということが、僕の目標です」
「毎年、僕の弱点を見つけています。それは良いことだと思いますし、それに取り組んでいくだけです」
今季のアルファタウリはシーズンを通じて苦戦することになり、途中までコンストラクターズランキング最下位に沈んでいた。しかしシーズン後半に投入されたアップデートが功を奏してパフォーマンスが向上。終盤戦にポイントを積み重ね、ランキング8位でシーズンを終えることになった。
角田は結局17ポイントを獲得。特に後半5戦で3回の入賞を果たし、この3回で実に14ポイントを手にした。その間、アメリカGPではファステストラップを記録し、最終戦アブダビGPではラップリードを記録すると共に、ドライバー・オブ・ザ・デイにも選ばれた。
トストが尽力した角田の成長が、確実に実を結びつつあるようだ。
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