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1秒以内に迫るレクサスやポルシェを抑え、ハート・オブ・レーシングが2クラス制覇/IMSA第7戦

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1秒以内に迫るレクサスやポルシェを抑え、ハート・オブ・レーシングが2クラス制覇/IMSA第7戦

 7月22日(土)、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権第7戦『FCPユーロ・ノースイースト・グランプリ・バイ・リキモリ』の決勝レースが行われ、ハート・オブ・レーシングチームの23号車アストンマーティン・バンテージGT3(ロス・ガン/アレックス・リベラス組)が、2023年シーズン初の優勝を飾った。

 アメリカ・コネチカット州のライムロック・パークが舞台となった今戦は、GTマシンのみが参加する恒例の“GTオンリー”イベントだ。全長約1.5マイル(約2.4km)のトラックのグリッドにはGTDプロクラスから5台、GTDクラス15台、合計20台のGT3カーが並んだ。

ポルシェ911とメルセデスAMGに変更あり。IMSA、ライムロック戦以降のBoPを公開

 現地時間正午過ぎ。青空の下、ドライコンディションで迎えた2時間40分の決勝レースは、予選でポールポジションを獲得したハート・オブ・レーシングチームの23号車アストンマーティンを先頭にクリーンなスタートが切られ、序盤は比較的落ち着いた展開となった。

 両クラスとも僅差での争いが続くなか、GTDプロクラスではスタートから25分過ぎに早くも4台が最初のピットインを行い、ジャック・ホークスワース駆る14号車レクサスRC F GT3(バッサー・サリバン)がアンダーカットによって23号車の前に出ることに成功する。10分後、ターン1にて91号車ポルシェ911 GT3 R(ケリーモス・ウィズ・ライリー)に追突された94号車アストンマーティン・バンテージGT3(アンドレッティ・オートスポーツ)が、タイヤバリアにクラッシュするアクシデントがあり、事故処理のために最初のコーションが導入される。

 ここでは唯一ピットに入っていなかった9号車ポルシェ911 GT3 R(パフ・モータースポーツ)を含むGTDプロの4台がピットインした一方、アストンマーティンのワークスドライバーが乗り込んだ23号車はステイアウトを選択してポジションを回復させた。

 GTDクラスは、ポールからレースをリードしていた32号車メルセデスAMG GT3(チーム・コルソフ・モータースポーツ)に代わり、コーション中のピット競争を制した96号車BMW M4 GT3(ターナー・モータースポーツ)がトップに浮上。しかし、これを同門のポール・ミラー・レーシング1号車がコース上でかわし、27号車アストンマーティン・バンテージGT3(ハート・オブ・レーシングチーム)も96号車をかわしていく。

 スタートから1時間過ぎ、その1号車BMW M4 GT3に、他車との接触に対して非があるとしてドライブスルーペナルティが下る。これでGTDプロ、GTDともにアストンマーティンがトップに立った。

 23号車アストンマーティンの約5秒後方で、2番手争いを繰り広げていた14号車レクサスと3号車シボレー・コルベット(コルベット・レーシング)が、フィニッシュまで残り70分となったところで同時ピットイン。翌周には首位の23号車も入り、ガンからステアリングを受け継いだリベラスがポジションを守ってコースに復帰した。14号車は2番手を守ったが、3号車は9号車ポルシェにオーバーカットを許し4番手に下がっている。

■4位コルベットまで1.138秒の大接戦

 この直後、最終コーナーの立ち上がり区間のイン側で70号車マクラーレン720S GT3(インセプション・レーシング)がクラッシュを喫し、2度目のコーションが入った。これにより両クラスで各車のギャップがリセットされ、残り47分の“スプリント”の幕が上がった。

 首位を走るリベラス駆る23号車は、ベン・バーニコートの14号車レクサス以下、9号車ポルシェ、3号車コルベットからプレッシャーを受けながらの走行に。また、GTDクラスでも首位27号車アストンマーティンをドライブするマルコ・ソーレンセンと、2番手に順位を上げてきた92号車ポルシェ911 GT3 R(ケリーモス・ウィズ・ライリー)のジュリアン・アンドラウアーの接近戦が繰り広げられた。

 しかし1周50秒強でラップするライムロック・パークは追い抜きの難しいコースであり、後続車が上位の射程圏内につけたとしてもなかなかオーバーテイクにまで至らない。その結果、両クラスの首位を走る2台のアストンマーティンは40分以上にわたってライバルに1秒以内の至近距離に迫られながらも“逃げ切り”に成功し、ハート・オブ・レーシングチームがダブル・ウインをもたらすことに成功した。

 トップとわずか0.336秒差の総合2位/GTDプロクラス2位は14号車レクサス。同3位には右フロントフェンダーが浮き上がった状態ながら上位と遜色ないタイムで走り続けた9号車ポルシェが入った。コルベットは僅差の4位でフィニッシュ。GTDクラスはソーレンセン/ロマン・デ・アンジェリス組アストンマーティンから0.555秒遅れてチェッカーを受けたケリーモス・ライリーの92号車と、ほぼ同間隔でフィニッシュラインを跨いだライト・モータースポーツの77号車ポルシェ911 GT3 Rが、両サイドの表彰台を獲得している。

 IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権の次戦は第8戦ロード・アメリカだ。8月6日(日)に2時間40分の決勝レースが行われる同イベントは、第5戦“ザ・グレン”以来3戦ぶりに全5クラスのクルマが揃うことになる。

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