現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【疑問】エンジン始動後に空ぶかしする人がいるけど意味はある?

ここから本文です

【疑問】エンジン始動後に空ぶかしする人がいるけど意味はある?

掲載 更新
【疑問】エンジン始動後に空ぶかしする人がいるけど意味はある?

現代のクルマではメリットどころかデメリットしかない

エンジン始動後に空ぶかしは意味があるのかと問われれば、答えはNOだ。少なくとも現在のクルマには弊害はあってもメリットはない。

【疑問】エンジンオイルの「フラッシング」って効果あるの?

一度冷え切ったエンジンは、各部のオイルがオイルパンに戻っている状態なので、カムまわり、ピストンまわりとエンジン全体の油膜が薄くなっている。この状態でエンジンを始動すると、いわゆる「ドライスタート」となるので、始動直後に空ぶかしをして回転を上げるのは、エンジン内の金属同士を摩耗させる大きな原因になる。

また、始動直後はエンジン内部の各クリアランスがまだ広がっている状態なので(暖まると金属は膨張する)、その状態で回転数を上げると、各パーツの振れ幅(ピストンの首振り等)が大きいので、エンジンの寿命を短くすることにもつながってくる。

さらに、始動直後は触媒も冷えているので、十分機能することができないので、そのタイミングで空ぶかしをすると、より有害な排気ガスを大気にまき散らすことにもなる。

かつて、燃料噴射装置がキャブレターだった時代は、アクセルを少し開いてスターターを回した方が始動性がよかったり、キャブレターにオートチョーク機能がついているクルマは、このオートチョークを働かせるために、アクセルを踏んでおくという“儀式”が必要だった。

ご年配の人やそうした方の影響を受けた人が、当時の名残として、アクセルを開け気味にしてスターターを回し、始動直後に空ぶかしをする風習が、一部に残っているのかもしれないが……。

もちろん、ECU+インジェクションの現代のクルマでは、アクセルは全閉のままスターターを回すのが正解。もし「始動直後はアイドリングが安定しないので、空ぶかしが必要」という人がいたとしたら、それはセンサーその他のトラブルが考えられるので、ディーラー等で点検してもらった方がいいだろう。

なお、これからの季節、極端に外気温が低いときは、エンジンスタート後、すぐにクルマを発進させ、ゆっくり走りながらエンジン&駆動系を一緒に暖気させるのがベスト。

止まった状態でアイドリングを続ける暖機運転は、エンジンや駆動系、オイルその他にとって、あまり理想的な方法ではないということも覚えておこう。

アイドリング時は油圧も低く、オイルの供給量もミニマムで、なかなかオイルがいきわたらない。そのため長時間のアイドリングもエンジンにダメージを与えるからだ。

(文:藤田竜太)

関連タグ

こんな記事も読まれています

ホンダ「新型軽バン」登場! まさかの“2シータータンデム仕様”に「真っ黒テールゲート」採用!? 斬新すぎる「カラバリ」に反響大
ホンダ「新型軽バン」登場! まさかの“2シータータンデム仕様”に「真っ黒テールゲート」採用!? 斬新すぎる「カラバリ」に反響大
くるまのニュース
「Honda E-Clutch」の対抗馬登場!?  BMW Motorradがオートメイテッド・シフト・アシスタントを発表! 自動化されたクラッチとギアシフトにより新しいライディング体験を実現
「Honda E-Clutch」の対抗馬登場!? BMW Motorradがオートメイテッド・シフト・アシスタントを発表! 自動化されたクラッチとギアシフトにより新しいライディング体験を実現
バイクのニュース
三菱ふそうがトルコで『eキャンター』新型を販売開始へ
三菱ふそうがトルコで『eキャンター』新型を販売開始へ
レスポンス
三菱自動車が欧州市場向けコンパクトSUV「ASX」を大幅改良。販売は本年6月より開始
三菱自動車が欧州市場向けコンパクトSUV「ASX」を大幅改良。販売は本年6月より開始
カー・アンド・ドライバー
2024年4月の外国メーカー車販売、11.3%減で4カ月連続の前年割れ 輸送遅延の影響も
2024年4月の外国メーカー車販売、11.3%減で4カ月連続の前年割れ 輸送遅延の影響も
日刊自動車新聞
【ガチンコ勝負】ミッドサイズスポーツカーの対決!「アウディ RS5 クーペ」対「BMW M4クーペ」AT対MT、AWD対RWD その勝者は?
【ガチンコ勝負】ミッドサイズスポーツカーの対決!「アウディ RS5 クーペ」対「BMW M4クーペ」AT対MT、AWD対RWD その勝者は?
AutoBild Japan
六甲アイランド~神戸山手線を直結 阪神高速「5号湾岸線 湊川延伸」が工事進行中! 橋脚ニョキニョキ! 夢の「神戸中心街スルー」どこまで完成した?
六甲アイランド~神戸山手線を直結 阪神高速「5号湾岸線 湊川延伸」が工事進行中! 橋脚ニョキニョキ! 夢の「神戸中心街スルー」どこまで完成した?
くるまのニュース
日野自動車がジャパントラックショー2024に出展へ…BEVやFCV
日野自動車がジャパントラックショー2024に出展へ…BEVやFCV
レスポンス
アウディ陣営移籍ヒュルケンベルグ、ハースF1離脱は「簡単な決断じゃなかった」小松礼雄代表が引き留め交渉も
アウディ陣営移籍ヒュルケンベルグ、ハースF1離脱は「簡単な決断じゃなかった」小松礼雄代表が引き留め交渉も
motorsport.com 日本版
生産終了から7年 いまでも人気の絶版“原付モンキー”を米国で発見 38年前の“日本にない特別なホンダ・モンキー”とは
生産終了から7年 いまでも人気の絶版“原付モンキー”を米国で発見 38年前の“日本にない特別なホンダ・モンキー”とは
VAGUE
日産モータースポーツ&カスタマイズはZでスーパー耐久のST-Qクラスに出場
日産モータースポーツ&カスタマイズはZでスーパー耐久のST-Qクラスに出場
Auto Prove
県ごとにわかれていたディーラーが同一経営に! ホンダが直資系販売店を統合する狙いとは?
県ごとにわかれていたディーラーが同一経営に! ホンダが直資系販売店を統合する狙いとは?
WEB CARTOP
トヨタが新型「FF最大セダン」登場! 斬新“サメ顔”の特徴は!? 洗練内装にも注目!  カムリの日本発売は無い? 中国で試乗
トヨタが新型「FF最大セダン」登場! 斬新“サメ顔”の特徴は!? 洗練内装にも注目! カムリの日本発売は無い? 中国で試乗
くるまのニュース
スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感
スズキの兄弟車「GSX-8S」と「GSX-8R」 デビュー間もないけど、すでに永久保存版な予感
バイクのニュース
BMWモトラッド、「自動シフトアシスタント」発表
BMWモトラッド、「自動シフトアシスタント」発表
レスポンス
【BMW Motorrad】最新ギア&ガーメントを紹介!アプリと同期できるナビ、春夏用の通気性がいいジャケットなど  
【BMW Motorrad】最新ギア&ガーメントを紹介!アプリと同期できるナビ、春夏用の通気性がいいジャケットなど  
モーサイ
気にしたことなかったかも…信号機の電気代っていくら?
気にしたことなかったかも…信号機の電気代っていくら?
月刊自家用車WEB
テスラ モデル 3【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
テスラ モデル 3【1分で読める輸入車解説/2024年最新版】
Webモーターマガジン

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村