現代のクルマではメリットどころかデメリットしかない
エンジン始動後に空ぶかしは意味があるのかと問われれば、答えはNOだ。少なくとも現在のクルマには弊害はあってもメリットはない。
一度冷え切ったエンジンは、各部のオイルがオイルパンに戻っている状態なので、カムまわり、ピストンまわりとエンジン全体の油膜が薄くなっている。この状態でエンジンを始動すると、いわゆる「ドライスタート」となるので、始動直後に空ぶかしをして回転を上げるのは、エンジン内の金属同士を摩耗させる大きな原因になる。
また、始動直後はエンジン内部の各クリアランスがまだ広がっている状態なので(暖まると金属は膨張する)、その状態で回転数を上げると、各パーツの振れ幅(ピストンの首振り等)が大きいので、エンジンの寿命を短くすることにもつながってくる。
さらに、始動直後は触媒も冷えているので、十分機能することができないので、そのタイミングで空ぶかしをすると、より有害な排気ガスを大気にまき散らすことにもなる。
かつて、燃料噴射装置がキャブレターだった時代は、アクセルを少し開いてスターターを回した方が始動性がよかったり、キャブレターにオートチョーク機能がついているクルマは、このオートチョークを働かせるために、アクセルを踏んでおくという“儀式”が必要だった。
ご年配の人やそうした方の影響を受けた人が、当時の名残として、アクセルを開け気味にしてスターターを回し、始動直後に空ぶかしをする風習が、一部に残っているのかもしれないが……。
もちろん、ECU+インジェクションの現代のクルマでは、アクセルは全閉のままスターターを回すのが正解。もし「始動直後はアイドリングが安定しないので、空ぶかしが必要」という人がいたとしたら、それはセンサーその他のトラブルが考えられるので、ディーラー等で点検してもらった方がいいだろう。
なお、これからの季節、極端に外気温が低いときは、エンジンスタート後、すぐにクルマを発進させ、ゆっくり走りながらエンジン&駆動系を一緒に暖気させるのがベスト。
止まった状態でアイドリングを続ける暖機運転は、エンジンや駆動系、オイルその他にとって、あまり理想的な方法ではないということも覚えておこう。
アイドリング時は油圧も低く、オイルの供給量もミニマムで、なかなかオイルがいきわたらない。そのため長時間のアイドリングもエンジンにダメージを与えるからだ。
(文:藤田竜太)
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