もくじ
ー プラットフォーム、電動化を視野に
ー 新しいデザイン 多くの先進装備
ー 6種のエンジン ディーゼル中心から脱却
ー サルーン開発に本腰 シトロエンからも新型
ー 欧州や中国のCO2規制問題 PHEVや3気筒活用
実現不可能? 奇抜なコンセプトカー55選 前編 1950~1992年 童夢やマツダも
プラットフォーム、電動化を視野に
プジョーは2代目508を開発するにあたり、ボディスタイルをセダンからファストバックに変更した。この背景には、セダンに代わるSUV市場の拡大がある。
新型508は、ジュネーブ・モーターショーで新たな5ドアスタイルを得て登場した。これは去年のジュネーブ・モーターショーで公開された「インスティンクト・シューティング・ブレーク・コンセプト」からデザインを引き継いでいる。
508は、プラグイン・ハイブリッドモデルの登場も控えている。パワートレインは5008プラグインと同一で、今年後半の登場を予定している。しかし他のライバルと同じように、バッテリーの搭載のためにトランクやキャビンスペースが犠牲になることはないと508プロジェクト・デザインリーダーのピエール・ポール・マッテイは語る。
マッテイがAUTOCARだけに明かした情報によると、508のEMP2プラットフォームは最初期から「タイトなパッケージング」を目指して開発された。2019年中盤からパワートレインを電動化していく際に、実用性を犠牲にしないためだ。
「われわれデザインチームはエンジニアとともに、1年半という通常よりも長い期間をかけて、最良の技術と知識を詰め込んだプラットフォームを開発しました」マッテイは言う。「われわれはトランクルームの広さなどのパフォーマンスに影響しないよう注意しつつ、デザイン面のしきたりを破壊していきました」
バッテリーはトランクの積載量に影響しないよう、本来スペアタイヤが収納されるトランクルーム下に収められた。PHEVはモーターのみの航続距離が50km(WLTP)と、高いEV性能を実現している。これはPHEVのBMW 330eよりも10km長い。
新しいデザイン 多くの先進装備
先代508は堅実な見た目の4ドアセダンだったが、新生508はスタイリッシュな5ドアスタイルになった。フレームレス・ドアを採用し、「シャープで彫りの深い」ラインを持つデザインを採用している。
車高はクラス内の大半のライバルよりも6cmも低く、全長は8cmほど短縮されつつも、低く流線型のルックスを身にまとう。
バー状のブレーキランプはLEDで、デザインはインスティンクト・コンセプトから受け継がれている。一方でフロントマスクは、先代よりもアグレッシブなデザインに仕上がっている。
他のハイライトとしては、多くのドライバーアシスト機能が挙げられる。歩行者探知システムに赤外線カメラが加わり、夜間でも歩行者検知が容易になった。
インテリアは第2世代のi-コックピットを採用し、10インチ・センタータッチスクリーンと、従来の計器類に代わる12.3インチTFTディスプレイが搭載される。
6種のエンジン ディーゼル中心から脱却
販売された先代508のほとんどはディーゼルモデルだったが、プジョーによると新型ではガソリン比率の方が高くなると予想しており、ガソリン/ディーゼル比は68:32ほどになるという。
ラインナップのフラッグシップは225psの「ピュアテック」ガソリンモデルで、登場時はガソリン、ディーゼル合わせて6種類のエンジンから選択できる。
エントリーグレードは1.5ℓ130psのブルーHDi ディーゼルユニットを搭載し、これが508でマニュアルを選択できる唯一のグレードとなる。他にも2.0ℓ160psや180psのブルーHDiが準備され、ガソリンエンジンでは2.0ℓ180psのエンジンも存在する。
ファストバック・スタイルのリアは、コンベンショナルな先代とは一線を画すもので、トランク容量は470ℓから485ℓに拡大している。
価格は全体的に800ポンド(12万円)ほど上がるが、依然としてライバルと比べるとお買い得だ。しかし、これよりも価格が上昇しているグレードもある。今年後半にもオーダーが始まり、2018年中にはデリバリーが開始される。
サルーン開発に本腰 シトロエンからも新型
508のリニューアルはある意味驚きだ。セダン市場は縮小を続けており、顧客の関心はSUVへと流れている。フランスでの508の売り上げは、2010年の14万台が最高だ。そこからは減少を続け、昨年のフランス本国での売り上げは8万2000台だった。
リニューアルしたデザインと斬新なボディスタイルを身にまとった508は、PSAが再び大型サルーンの開発を進める姿勢を象徴するモデルとなる。姉妹ブランドのシトロエンでも大型セダンの開発が行われており、2019年から2020年にかけて「ラグジュアリー」サルーンが発表されるという。
プラットフォームは同じPSA EMP2が用いられ、これは3008や5008、ヴォグゾール・グランドランドX、DS 7クロスバック、シトロエン・ピカソなど、多くのPSAモデルで使用されている。
ピカットは、大型サルーンはまだまだ存在し続けると信じている。508に関する調査から、市場はメーカーに対し「スタイルに対する感覚を思い出させて欲しい」と考えていることがわかったのだという。
開発中のシトロエンのサルーンについてピカットは、「確かに」存在しているが、「2020年頃に登場する」という情報以外は全く明かさなかった。
欧州や中国のCO2規制問題 PHEVや3気筒活用
プジョー欧州部門トップのマクシム・ピカットは、最大の問題はCO2だと語る。モデルラインナップ、コスト、製造上の問題は概ね会社の熱意で解決できる一方で、2020年には全体で95g/kmの規制が実施され、これはかなりの難問だ。
しかし、他のメーカーに比べるとPSAはまだ容易だという。解決策は次の4つ、つまりガソリン、ディーゼル、EV、PHEVをベースに、これらを適宜組み合わせていくことだ。
2017年のディーゼルの需要は、2016年と比べ欧州全体で5%減少し、今後この動きは加速すると思われる。しかし、PSAには3気筒ガソリンエンジンがあり、これこそが最大の防衛策だという。3気筒の508も2018年末に登場し、「かなり素晴らしい出来になる」ようだ。
508プラグイン・ハイブリッドは中国市場にとってかなり重要なモデルだ。中国のCO2排出量規制は次第に厳しくなり、EV走行ができるクルマがかなりの人気を得るのは間違いない。マッテイは中国のカスタマー特有の嗜好に合わせて、508のデザインに細かな変更を加えると述べた。しかし全体のデザインは変わらないとしている。
「われわれは欧州で508をデザインし、中国向けにモディファイしているわけではありません」マッテイは言う。「最初から中国(のチーム)からのアドバイスも参考にしつつ、欧州でデザインしました。実は508に採用されるi-コックピットのデザインは、欧州より先に中国で発表されたのです」
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