モデルライフが長くなりがちなスポーツモデルは、その長いモデルライフの間に改良を重ねて完成度を高め、じっくりと「熟成」させていく。ここでは特にモデルライフの長い6台を取り上げ、その熟成度を見てみよう。
※本稿は2024年11月のものです
文:松田秀士/写真:日産、スズキ、ダイハツ、レクサス、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年12月10日号
スポーツカーとしての実力が充分すぎる[ロングセラー]な[クルマ]6選
【画像ギャラリー】スポーツモデルは熟成させてナンボ!! 特に熟成が進んだ超熟ロングライフモデルたち(36枚)
■日産 GT-R……完熟度:180度
2007年の登場以来、毎年のように進化を繰り返してきたGT-Rはまさに完熟!!
2007年のデビューから17年経つが、毎年のように進化を繰り返し、今では完熟の域。
もともとの基本パッケージングの設計が秀逸だったため、エンジンパワーを引き上げるにも余裕があったし、足回りのセッティングにも自由度が大きかったのだ。パフォーマンス面では文句なしの完熟で、あとはNISMOモデルなどの付加価値での商品力の領域だ。
●熟成の過程
・2007年12月発売
・2008年12月一部改良
・2009年1月スペックV追加
・2010年10月マイナーチェンジ
・2013年11月マイナーチェンジ
・2016年7月2017年モデル
・2016年8月NISMO仕様発売
・2023年3月2024年モデルなど
●日産 GT-R ピュアエディション
・全長×全幅×全高:4710×1895×1370mm
・ホイールベース:2780mm
・車両重量:1760kg
・エンジン:V6 DOHCターボ 3799 cc
・最高出力:570ps/6800rpm
・最大トルク:65.0kgm/3300-5800rpm
・トランスミッション:6DCT
・WLTCモード燃費:7.8km/L
・サスペンション(前・後):ダブルウィッシュボーン・マルチリンク
・タイヤサイズ(前・後):255/40ZRF20・285/35ZRF20
・価格:1444万3000円
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■スズキ スイフトスポーツ……完熟度:110度
2017年のデビューから7年が経過し、次期モデルが間もなく登場するスイスポ
現行型スイフトスポーツは最初から「熟成感」がみなぎるモデルだった。
サスペンションの初期入力に対する動き出しがとてもスムーズで、その動かし方が上手なのだ。コーナーの立ち上がりでアクセルを踏んで、ターボのトルクが盛り上がるタイミングでフロントサスがスッと伸びる。
荷重変化の演出が上手なので後輪の接地が抜けないので安定感が高い。
●熟成の過程
・2017年9月発売
・2020年5月一部仕様変更(先進安全装備や運転支援機能の充実化)
・2023年10月一部仕様変更(6AT車の法規対応)
・2023年11月一部仕様変更(6MT車の法規対応)
●スズキ スイフトスポーツ
・全長×全幅×全高:3890×1735×1500mm
・ホイールベース:2450mm
・車両重量:970kg
・エンジン:直4 DOHCターボ 1371cc
・最高出力:140ps/5500rpm
・最大トルク:23.4kgm/2500-3500rpm
・トランスミッション:6MT
・WLTCモード燃費:17.6km/L
・サスペンション(前・後):ストラット・トーションビーム
・タイヤサイズ:195/45R17
・価格:216万4800円
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■ダイハツ コペン……完熟度:95度
2019年にGRスポーツが登場。トヨタでも販売されているコペン
私としてはスポーツカーたるもの、専用プラットフォームであってほしいという思いはあるのだが、コペンはFF系軽自動車プラットフォームを活用しながら2シータ―、オープンメタルトップという面白いクルマを上手に作ってくれたことに感謝したい。
2014年のデビュー後、特に大きな進化は2019年9月のGRスポーツの追加だ。これにより、操縦性のバランスは大きく進化した。
●熟成の過程
・2014年6月ローブ発売
・2014年11月エクスプレイ発売
・2014年12月ローブS発売
・2015年6月セロ、エクスプレイS発売
・2015年12月セロS発売
・2019年10月GRスポーツ発売など
●ダイハツ コペン GRスポーツ
・全長×全幅×全高:3395×1475×1280mm
・ホイールベース:2230mm
・車両重量:850kg
・エンジン:直3 DOHCターボ 658cc
・最高出力:64ps/6400rpm
・最大トルク:9.4kgm/3200rpm
・トランスミッション:5MT
・WLTCモード燃費:18.6km/L
・サスペンション(前・後):ストラット・トーションビーム
・タイヤサイズ:165/50R16
・価格:243万7200円
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■レクサス LC……完熟度:80度
LSのプラットフォームをベースに開発された大型クーペ
実を言うとレクサスLCの操安性を含めた乗り味に対しては、あまり高い評価をしていない。
基本パッケージングに難があるのか、フロントに搭載するV8の重たいエンジンを受け止めきれていないのか? 特にフロントがバタバタする印象。マイチェンや一部改良を経ても熟成しきれていない。ラグジュアリークーペとしては面白いクルマなんだけどね。
●熟成の過程
・2017年3月発売
・2018年8月一部改良
・2020年6月一部改良(シャシーパーツの軽量化、駆動力特性の見直しなど)、LC500コンバーチブル追加
・2021年9月一部改良
・2023年6月一部改良
●レクサス LC500
・全長×全幅×全高:4770×1920×1345mm
・ホイールベース:2870mm
・車両重量:1930kg
・エンジン:V8 DOHCターボ 4968cc
・最高出力:477ps/7100rpm
・最大トルク:55.1kgm/4800rpm
・トランスミッション:10AT
・WLTCモード燃費:8.4km/L
・サスペンション:マルチリンク
・タイヤサイズ(前・後):245/40R21・275/35R21
・価格:1400万円
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■レクサス IS……完熟度:140度
現行型ISの登場は2013年なので、すでに11年以上が経過。熟成が極まった
ISはまさに完熟だ。現行型ISは2013年デビューなので基本設計は古く、プラットフォームも前世代なのだが、特に2020年のマイチェンで大きく進化。
ホイールの締結をナットからボルト型に変更するとともに締結力を高めた。これによる効果も大きいのだろう。シャシー全体がレベルアップして後輪の接地やスタビリティなどが格段に高まった。
●熟成の過程
・2013年5月発売
・2015年7月一部改良、2Lターボ追加
・2016年10月マイナーチェンジ
・2018年8月一部改良
・2020年11月ビッグマイナーチェンジ
・2022年8月一部改良、IS500“Fスポーツパフォーマンス”発表
●レクサス IS350 Fスポーツ
・全長×全幅×全高:4710×1840×1435mm
・ホイールベース:2800mm
・車両重量:1660kg
・エンジン:V6 DOHC 3456cc
・最高出力:318ps/6600rpm
・最大トルク:38.7kgm/4800rpm
・トランスミッション:8AT
・WLTCモード燃費:10.7km/L
・サスペンション(前・後):ダブルウィッシュボーン・マルチリンク
・タイヤサイズ(前・後):235/40R19・265/35R19
・価格:651万円
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■レクサス RC F……完熟度:90度
2014年10月にデビューしたRC F。熟成が進んでいるモデルだ
ISの2ドアクーペ版がRC。そのスポーツモデルがRC Fなのだが、2014年10月のデビュー以来、ボディ剛性の強化や軽量化、エンジンの改良などの熟成を重ねている。
2022年12月の一部改良ではIS同様、ホイールのハブボルト化も実施して、さらに熟成度を高めている。5L・NAのV8エンジンの動力性能はパンチがあり、しっかりとそれを受け止めるシャシーだ。
●熟成の過程
・2014年10月発売
・2015年10月一部改良
・2016年8月一部改良
・2017年11月一部改良
・2019年5月マイナーチェンジ
・2020年9月一部改良
・2021年9月一部改良
・2022年12月一部改良
●レクサス RC F
・全長×全幅×全高:4710×1845×1390mm
・ホイールベース:2730mm
・車両重量:1770kg
・エンジン:V8DOHC 4968cc
・最高出力:481ps/7100rpm
・最大トルク:54.6kgm/4800rpm
・トランスミッション:8AT
・WLTCモード燃費:8.5km/L
・サスペンション(前・後):ダブルウィッシュボーン・マルチリンク
・タイヤサイズ(前・後):255/35ZR19・275/35ZR19
・価格:1058万円
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