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メルセデスAMG「GLC43クーペ」はお買い得!? 利便性も追求した高性能クーペSUVに試乗した

掲載 更新 4
メルセデスAMG「GLC43クーペ」はお買い得!? 利便性も追求した高性能クーペSUVに試乗した

■メルセデスSUVで一番人気の「GLC」 その高性能クーペSUV版

 豊富なラインナップを誇るメルセデスSUVのなかでも、2016年2月の日本上陸以来、「GLC」はもっとも売れ筋モデルとなっている。

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 日本でももてあまさない適度なサイズ感や、価格に対するバリューの高さが人気の要因のようだ。

 日本上陸の1年後にはクーペボディが加わった。SUVブームがますます活況を呈するなか、すでにいくつかのメーカーからクーペSUVが送り出されていたが、「GLCクーペ」はメルセデスにとっては「GLEクーペ」につぐ2機種目となるクーペSUVとなる。

 その約半年後にはAMGモデルの43シリーズが、さらに約半年後には63シリーズが追加され、いずれもベースモデルとともに2019年10月にマイナーチェンジを実施した。

 今回借り出した「メルセデス AMG GLC 43 4MATIC クーペ」の車両価格は980万円だ。

 AMGモデルには43シリーズと63シリーズがあるが、その差は小さくない。車両価格からして受注生産の「63 4MATIC+ クーペ」が1344万円、究極的な高性能版である「63 S 4MATIC+ クーペ」は1519万円という違いがあるとおり、中身もそれなりに差別化されている。

 まず肝心のエンジンについて、AMG43シリーズに与えられるのは、AMGが開発しメルセデスが生産する3リッターV型6気筒ツインターボ。前出のマイナーチェンジで、ターボチャージャーの大型化や制御の改良により、従来比で23ps増となる390ps/520Nmのスペックとなった。

 かたやAMG63シリーズには、AMGの本拠地であるアフェルターバッハで手組みされた4リッターV型8気筒ツインターボが与えられ、標準で476psと650Nm、Sモデルが510psと700Nmと、性能が差別化されている。

 四輪駆動システムも異なり、AMG43シリーズには前後のトルク配分を31:69とリアよりとした「AMG 4MATIC」であるのに対し、AMG63シリーズには同50:50から0:100の範囲で可変配分する、よりスポーティな走りに対応した「AMG 4MATIC+」を搭載。

 さらに、走行状況に応じてロッキング機構を電子制御しトラクションを高める「電子制御AMGリミテッド・スリップ・デフ」を装備する。Sモデルには、さらにダイナミックエンジンマウントが標準装備されるほか、カーボンセラミックブレーキや横方向のサポートを強化したパフォーマンスシートなどが専用に設定されている。

■AMG GLC43はハイパフォーマンスかつ日常の我慢がいらない万能モデル

 ドライブフィールもそれなりに違いがある。AMG63シリーズはかなりハッチャけたクルマ。驚くほどパワフルでパンチの効いたエンジンは、サウンドも猛々しく、ド派手なバックファイア音による演出もあり、足まわりもガッチリとしている。

 対するAMG43シリーズはその雰囲気を持ちつつも、誰でも日常的に使えるようにしたという感じ。マイナーチェンジでパワーアップしたエンジンは、従来よりも伸びやかな加速フィールになったのも好印象だ。AMG63シリーズほどではないにせよ、野太いサウンドも走る気持ちを昂らせてくれる。

 車両重量は1.9トンあまりに達しているが、重量や重心の高さ感じさせないフットワークの仕上がりも素晴らしい。俊敏で正確なステアリングフィールも申し分なし。感触としては、ちょっとアイポイントが高めの高性能スポーツカーのような走りっぷりだ。

 動力性能もハンドリングもパフォーマンスとしては十分に満足どころか、はるかそれ以上のものを身につけている。

 SUVの下半身にクーペの上半身を組み合わせたインパクトのあるスタイリングは、もともと海外では受け入れられていたのに対し、日本ではあまり売れていなかったのだが、このところ徐々に人気が高まっている。

 ただし、他社のクーペSUVでは、快適性や利便性が少なからず損なわれているものが見受けられる。ところがGLCクーペは、後席の居住性や荷室の広さは十分に確保されている。クーペとはいえ、あくまでSUVとして求められる利便性や快適性を犠牲にしていないあたりもメルセデスらしい。

 それでいて、クーペならではのスポーティなフォルムは、高性能イメージのあるAMGモデルとの相性も良い。精悍かつ上質に仕立てられたインテリアもAMGモデルとしての期待に応えている。

 運転席からの後方視界では、リアウインドウの天地方向の狭さを感じるが、不便というほどではない。このフォルムが手に入るのならぜんぜん許せてしまう。件のマイナーチェンジで、それまで63シリーズの特権だった、いかにも速そうな縦ルーバーのグリルが43シリーズにも与えられたのもうれしい。

 さらには、AMG63シリーズに比べて大幅に安く、それでいてAMGモデルに乗る醍醐味をそれなりに味わえることはお伝えしたとおりだが、一方で標準モデルに対しても、ガソリン2リッター直列4気筒ターボを搭載する「GLC 300 4MATIC クーペ」の価格が807万円なのだから、じつはそれほどかけ離れていない。

 それでいて、得られる特別感や満足感がずっと大きいことはいうまでもない。そう考えると、AMGモデルの43シリーズというのは、かなり“美味しい”選択肢といえるのではないだろうか。

●Mercedes-AMG GLC43 4MATIC Coupe

・車両本体価格(消費税込):980万円
・試乗車オプション込合計価格:1074万4000円
・全長:4740mm
・全幅:1930mm
・全高:11590mm
・ホイールベース:2875mm
・車両重量:1920kg
・エンジン形式:V型6気筒ツインターボ
・排気量:2996cc
・駆動方式:4WD
・変速機:9速AT
・最高出力:390ps/6100rpm
・最大トルク:520Nm/2500-5000rpm
・燃費(WLTC):9.6km/L
・ブレーキ前/後:Vディスク/Vディスク
・タイヤサイズ:前255/45R20、後285/40R20

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みんなのコメント

4件
  • >日本に上陸以来、「GLC」はもっとも売れ筋モデルとなっている

    んなワケない。
    息を吐くようにウソをつく、「くるまのニュース」
  • 元があくまでも乗用車ベースというのもあるかもしれないが、近年のメルセデスの出すクーペデザインに美しいと感じるものはほぼない中でこんな不恰好なクーペSUV全く欲しいと感じない。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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