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ヤリスよりも狙い目は「つまづき気味」のアクア! 7月の新車販売台数に見る「好調車」と「不調車」

掲載 更新 45
ヤリスよりも狙い目は「つまづき気味」のアクア! 7月の新車販売台数に見る「好調車」と「不調車」

 新型アクアは予約受注段階から“つまずき”が目立つ

 自販連(日本自動車販売協会連合会)及び、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)からそれぞれ、登録車と軽自動車の通称名(車名)別販売ランキングが発表された。

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 登録車と軽自動車を合わせた、“含軽”統計での販売ランキングをみると、2021年6月単月ではトップの座をホンダN-BOXに明け渡していたヤリスシリーズ(ヤリスクロスも含む)が、2021年7月単月では見事トップに返り咲いている。

 トップのヤリスシリーズでは、相変わらずヤリスクロスの納車待ちが6カ月となっており、その影響がヤリスにも波及し、ウエブサイト上の工場出荷目処ではガソリン車で4カ月程度、ハイブリッド車で6カ月程度となっている。一方で、7月19日に正式発売となった新型アクアだが、2021年7月単月の販売台数では7902台を販売し8位となっているが、これはその多くが先代モデルの在庫であると考えられる。

 さらに新型アクアは予約受注段階から“つまずき”が目立つようで、現状での工場出荷目処は2カ月となっている。販売現場でも「いまなら(発売直後)9月納車もいけそうですよ」となっており、納期を考えれば、ヤリス ハイブリッドよりアクアという選択が十分アリとなっている。さらにヤリスよりアクアのほうがリセールバリューについて良いのもねらい目といえよう。

 軽自動車だけでトップ、登録車も合わせたランキングで2位となっているのがN-BOX。2021年1月から7月までの累計販売台数は12万7543台となり、2020年比で約108%、2019年比で約82%となっている。スズキ・スペーシアでは2021年1月から7月の累計販売台数は8万9681台となり、2020年比で約114%、2019年比で約87%となっている。

 現行モデルとなってからは苦しい状況が続いているダイハツ・タントの2021年1月から7月までの累計販売台数は7万7157台となり、2020年比で約102%。2019年比で約80%となっている。ほんの“頭ひとつ”程度の差とはなるが、スペーシアの販売台数回復傾向に勢いを感じ、逆にN-BOXはタントに近い数値となるところが気になってしまう。

 相変わらず売れまくっているアルファードは2021年7月単月で8964台、2021年1月から7月の累計販売台数は6万5742台となっており、スズキ ハスラーより売れていることになる。2020暦年締めで9万台強を販売したのだが、その時の2020年1月から7月の累計販売台数より2万台強多く販売しており、このままのペースならば、2021暦年締め販売台数での10万台オーバーは確実なものとなりそうだ。

 カローラシリーズは5位となったが今後順位をあげるだろう

 現状では展示車と試乗車、合わせて2台置いているディーラー店舗も珍しくないほど納期も余裕があり、よく売れているアルファードは短期間で実績反映できるだけではなく、高収益車種なのでセールスマンもついつい売ってしまうし、買う側としても圧倒的なリセールバリューの高さから、残価設定ローンを組めば、ノア系の月々の支払い額に数千円上乗せするだけで買えてしまうし、下取り査定額もハンパなく良いというメリットはかなりの魅力となるので、とにかく売りやすいクルマとなっている。

 カローラはシリーズでの月販目標台数を200台弱割り込んではいるものの、5位となっている。9月14日予定でカローラクロスがいよいよ正式デビューする。販売実績は自販連統計上では、カローラシリーズに合算されるので、本格的に台数に反映される2021年10月単月以降は、カローラとしてルーミーを抜き去り、N-BOXにプレッシャーを与える存在になるかもしれない。

 ヴェゼルが月販目標台数を3500台ほどオーバーする、7573台で10位に入っている。新型がフルカウントとなる、5月から7月までの累計販売台数は1万7325台となり、月販平均台数は5775台となっている。正式発売時点で最上級のPLaYの納車待ちが1年となっていたので、しばらくはバックオーダーを抱えたまま、新規受注を追いかけることになるだろう。

 今後も好調な実績を残していくためには、継続的に多くの新規受注を取っていく必要があるのだが、前述したように、9月14日にカローラロスがデビュー予定となっているので、けっして順風満帆というわけにもいかないようである。

 含軽統計において、上位10車中5車、登録車だけでは8車がランクインしているトヨタ。もはや“トヨタ一強”は当たり前となってしまっているようにも見える。

 残価設定ローンの普及により、なんでも装備がついている最上級グレードがよく売れるようになり(車両本体価ベースで最終支払い分となる残価相当据置き額が決まる。オプションは対象とならない)、商談で“リセールバリュー”についてのやりとりも当たり前となっているのが新車販売の現状。人気のSUVでは緻密なラインアップを構築する一方で、ファイナンスや、自社系中古車オークションの充実なども魅力的なことも、一強をより顕在化しているといえよう。

 2021年7月新車販売台数ランキングTOP30(含軽)

1位:トヨタ・ヤリス(23200台) 2位:ホンダN-BOX(16992台) 3位:トヨタ・ルーミー(14807台) 4位:スズキ・スペーシア(10983台) 5位:トヨタ・カローラ(9242台) 6位:ダイハツ・ムーヴ(8979台) 7位:トヨタ・アルファード(8964台) 8位:トヨタ・アクア(7902台) 9位:ダイハツ・タント(7895台) 10位:ホンダ・ヴェゼル(7573台) 11位:トヨタ・ライズ(7530台) 12位:トヨタ・ハリアー(6780台) 13位:日産ノート(6657台) 14位:トヨタ・ヴォクシー(6372台) 15位:ホンダ・フリード(6005台) 16位:ダイハツ・ミラ(5938台) 17位:スズキ・ハスラー(5635台) 18位:ダイハツ・タフト(5552台) 19位:日産セレナ(5329台) 20位:ホンダ・フィット(5300台) 21位:トヨタRAV4(5079台) 22位:トヨタ・プリウス(4637台) 23位:トヨタ・ノア(4367台) 24位:スズキ・アルト(4267台) 25位:トヨタ・シエンタ(4206台) 26位:日産ルークス(3868台) 27位:スズキ・ソリオ(3743台) 28位:ホンダN-WGN(3707台) 29位:日産デイズ(3085台) 30位:トヨタ・パッソ(3058台)

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みんなのコメント

45件
  • タントはとうとう身内のムーブにも負けてしまいましたか。
    最もムーブの中にはキャンバスの台数もかなりあると思いますが。
    そこでタントもキャンバスのように両側パワースライドドアを標準にすべきだと思うのですが。
  • 単純にフルで1ヵ月のカウントじゃないからなぁ。
    来月は爆売れとか記事書いてそう。

    ただ、BカーでもHEVが当たり前となってしまったから、
    先代のデビュー時ほど訴求力はないでしょう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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