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240mm伸ばしたファストバック シトロエンe-C4 Xに試乗 優しく穏やかな走り

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240mm伸ばしたファストバック シトロエンe-C4 Xに試乗 優しく穏やかな走り

C4より全長が240mm長いファストバック

シトロエンから新たにe-C4 Xが発売された。eを冠する通りバッテリーEV(EV)版のC4で、フォルムが異なりXが追加されている。ファストバック風のルーフラインを備えたデザインが特徴だろう。

【画像】ファストバックのBEV シトロエンe-C4 X 競合モデルと比較 アリアとbZ4Xも 全151枚

通常のe-C4の全長は4360mmだが、e-C4 Xでは240mmも伸ばされ4600mmある。だが、ホイールベースは2670mmで同値。伸びた長さは、リアのオーバーハング側へ充てがわれている。

ステランティス・グループのCMPプラットフォームを土台にしたモデルとしては最も長く、ハッチバックのC4から実用性を高めた内容といえる。リアシート側のリクライニング角度が増やされ、荷室容量は130L増しの510Lを得ている。

ただし、ルーフラインのおかげで高さ方向には余裕がない。リアシートの背もたれは前方へ倒れるが。

欧州市場に投入されるパワートレインは、136psの駆動用モーターがフロントに載り、駆動用バッテリーの容量が50kWhという1択。前輪駆動となり、航続距離はカタログ値で357kmがうたわれる。急速充電能力は、最大100kWまで対応するという。

ご存知かもしれないが、C4 Xにはガソリンエンジン版とディーゼルエンジン版も用意されている。だが、英国へ導入されるのはBEVのみ。恐らくCO2の排出量規制が厳しく、ニッチなクルマの売れ行きが伸びにくい市場だからだろう。

座り心地の良いシート 質感の良いインテリア

今回試乗したのは、C4 Xの製造工場があるスペインのマドリード近郊。左ハンドル車だった。

第一印象は、e-C4のそれに近い。個性的なデザインのインテリアだが、フロントシート側は2年前に発売されたe-C4と基本的に同一。シートは大柄で座り心地が良く、内装の製造品質や素材の質感も良好。ステアリングホイールの位置は調整域が大きい。

ダッシュボードの中央には10.0インチのタッチモニターが据えられ、多くの車載機能のインターフェイスを担う。ボリューム用のロータリー・コントローラーはなく、実際に押せるハードボタンの数も少ない。

エアコンの操作パネルが、独立して設けられている点は評価したい。ハードボタンが並び扱いやすい。

リアシート側の広さも、基本的にはハッチバックのe-C4と同等。背もたれにゆったりとした角度が付いているから、フロントシートとの距離は遠く感じる。ファストバック・スタイルということで、頭上空間の余裕はそれほどでもない。

ボディが伸ばされたe-C4 Xだが、空力特性に影響を与える前面投影面積は変わらず。空気抵抗を示すCd値は0.29と良好で、むしろ通常のハッチバック・ボディのe-C4より航続距離は8kmほど長い。

車重は約60kg多い1621kgあるが、BEVの場合は回生ブレーキが備わることもあり、この程度の差なら余り影響を与えないようだ。興味深い事実ではある。

優しく穏やかな走り 好印象なシトロエン

快適性を重視してきたシトロエンらしく、e-C4 Xの走りは優しく穏やか。ステアリングホイールの反応は滑らかで、重み付けが一貫しており、リラックスした気持ちで運転するのに丁度いい。乗り心地にも優れ、路面の不整を巧みに均していた。

サスペンションには同社のプログレッシブ・ハイドローリック・クッションと呼ばれる新しい技術が採用されている。現代版のハイドロといえ、ダンパーには小さな2本目が内蔵され、強い入力が加わっても滑らかな処理を実現している。

その効能もあって、e-C4 Xは荒れた路面でも常に滑らか。内燃エンジン版のC4では、加減速時のピッチや旋回時のロールの制御が充分とはいえなかったが、e-C4 Xの場合はそんなこともない。増えた車重がプラスに働いているのかもしれない。

英国ではパワートレインの選択肢が1つだから、トリムグレードによってe-C4 Xの値段は変わる。2023年春からの英国価格は、3万1995ポンド(約511万円)から3万5495ポンド(約567万円)がアナウンスされている。

全長の短いハッチバックのe-C4かファストバックのe-C4 Xか、どちらを選ぶべきか迷うところだが、お好みで構わないだろう。どちらも好印象なシトロエンだと思う。

シトロエンe-C4 X シャイン(欧州仕様)のスペック

英国価格:3万4495ポンド(約551万円)
全長:4600mm
全幅:1800mm
全高:1525mm
最高速度:149km/h
0-100km/h加速:10.0秒
航続距離:357km
電費:7.0km/kWh
CO2排出量:−
車両重量:1621kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:50.0kWh
急速充電能力:100kW(DC)
最高出力:136ps
最大トルク:26.5kg-m
ギアボックス:−

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