2018年11月21日に日本でも正規導入が発表されたパナメーラGTS/パナメーラGTSスポーツツーリスモは、いったいどういうクルマなのか。バーレーンで開催された国際試乗会からその印象を報告しよう。(Motor Magazine 2019年1月号より)
シャープな性格と優れたダイナミクス性能が特徴
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3L V6と4L V8の2タイプをベースに、ハイブリッド、ターボ、ターボSEハイブリッドなどを組み合わせて合計5タイプのパワーユニットをラインナップする現行の2代目パナメーラ。そのモデル数は合計で16にも上り、日本仕様での価格も1162万円から3044万円までと2.5倍近い開きがあったが、ここへ新たに2モデルが加わった。それが、パナメーラGTSとパナメーラGTSスポーツツーリスモである。
GTSのパワーユニットは4L V8ツインターボで460ps/620Nmを発生する。これは2.9L V6ツインターボを積むパナメーラ4S(440ps/550Nm)をわずかに凌ぎ、4L V8ツインターボのターボ(550ps/770Nm)には明確に引き離されるというスペックだ。
GTSのキャラクターを決定づけているのは、パワートレーンよりも足まわりの方だ。サスペンションの設定はターボ系よりもさらに固められており、現行パナメーラシリーズの中でもっともダイナミックなハンドリングに仕上げたという。今回、試乗会場にバーレーンのサキールサーキットとその周辺の一般道が選ばれたのは、このためである。
ハンドリングは軽快かつ正確、たしかに硬めだが乗り心地は良好
では、バーレーンで走らせた印象はどうだったのか。まずはパナメーラGTSスポーツツーリスモに試乗した。
なるほど乗り心地はどのパナメーラより硬めに感じられる。しかし、ハーシュネスの処理が巧みなため不快には思えない。一方で、2代目パナメーラは路面から鋭いショックが入るとボディにかすかな微振動が残る傾向が認められたが、パナメーラGTSスポーツツーリスモではこれがきれいに消し去られていた。試乗会に同席したエンジニアによれば、振動特性が改善されたのはダンパーの減衰率とサスペンション取り付けのアッパーマントの硬度を高めた影響と推測されるそうだ。それに対して、ブッシュの仕様はGTSも他のモデルと共通という。
この後、スポーツツーリスモでないパナメーラGTSを試したところ、基本的な乗り心地はよく似ているものの、サスペンションストロークのごく初期からしっかりとダンピングが効いており、しっとりとして快適な乗り心地に思えた。
これに比べるとGTSスポーツツーリスモはダンピングの弱い領域があって、極端にいえばカタカタと細かく振動しているように感じられる。後席の居住性や荷室の広さでメリットのあるスポーツツーリスモだが、こと乗り心地に限ってはセダンに軍配が上がるといえるだろう。
V8エンジンはトップエンドで爆発的なパワーを発揮するというよりも、全域で力強いトルクを生み出すタイプ。ただし、RDE(実路走行試験)を含む最新のエミッション規制をパスしているにもかかわらずレスポンスは良好で、実際のスペックを上回るような小気味いい加速感を味わえた。
これについてエンジン担当のエンジニアに質問すると、「V8は4Lで排気量に余裕があったのでエミッション対策がうまくいきました。これがV6 3Lだったら、もっと難しかったかもしれません」との回答を得た。
最後に臨んだサーキット走行では、GTSならではの軽快で正確なハンドリングを満喫できた。スポーツツーリスモもセダンも車重がほぼ2トンあるため、俊敏な動きは期待できないだろうと半ばあきらめていたのだが、素早くハンドルを切り返すセクションでもフロントがしっかりと追随する。
攻めてもだらしないアンダーステアに陥ることなく、狙いどおりのラインをトレースできた。さらにフェイントモーションを使ってテールを振り回そうとすれば軽いオーバーステアを引き出せるなど、ドライバーがコントロールできる余地も残されていた。
快適性とハンドリングのバランスでは、GTSが“ベストパナメーラ”であることは間違いない。(文:大谷達也)
ポルシェ パナメーラ GTS スポーツツーリスモ主要諸元
●全長×全幅×全高=5053×1937×1422mm
●ホイールベース=2950mm
●車両重量=2100kg
●エンジン=V8DOHCツインターボ
●排気量=3996cc
●最高出力=460ps/6000-6500rpm
●最大トルク=620Nm/1800-4500rpm
●トランスミッション=8速DCT
●駆動方式=4WD
●車両価格= 1935万円
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