現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 超高性能ワゴンの代名詞 アウディ改良新型「RS6アバント」はどう進化? RSモデルの特徴とは

ここから本文です

超高性能ワゴンの代名詞 アウディ改良新型「RS6アバント」はどう進化? RSモデルの特徴とは

掲載 更新 1
超高性能ワゴンの代名詞 アウディ改良新型「RS6アバント」はどう進化? RSモデルの特徴とは

■アウディ「RSモデル」は超高性能ワゴンボディ+クワトロから始まった

 今回紹介するアウディ「RS6アバント」、先に申し上げておきますとメチャクチャ高くてメチャクチャ速いワゴンです。

最高速度315キロ!「ウルス」を軽くブッちぎるSUV「RS Q8-R」が誕生!!

 どのくらい価格が高いかというと、なんと1764万円。郊外ならちょっとしたワンルームマンションが買えそうです。しかも、速い。ちなみにアウディのRSモデルは、メルセデス・ベンツでいえばAMG、BMWでいえばM(最近はMハイパフォーマンスモデルと呼ぶようになった)に匹敵するくらいの超高性能スポーツモデルです。

 AMGやM並みの速さと聞くと、扱いづらかったり使い勝手が悪かったりするんじゃないかと思いますが、これが大違い。じつは、この手の超高性能モデルも最近はどんどん乗り心地が良くなっているんですが、この点についていえばアウディRSモデルはパイオニア的存在。

 私は幸運にも元祖RSモデルである1994年製の「RS2アバント」に試乗したことがありますが、その乗り心地は驚くほどまろやか。この時代の高性能ターボエンジンというと、回転が上がったところで急にパワーがあふれ出す“どっかんターボ”を思い起こす人もいるかもしれませんが、RS2アバントは低回転域でもよく粘って、とても扱いやすいエンジンでした。

 しかも、RS2アバントは、その名のとおりワゴンボディ。なにが「その名のとおり」かというと、アウディはワゴンのことを伝統的に「アバント」と呼んでいるんですね。スポーティなハッチバックモデルのことを「スポーツバック」と呼ぶのと同じ感覚だと思っていただければいいでしょう。

 いまでこそ、超高性能モデルのワゴン版もちょこちょこ登場していますが、30年近くも昔の当時は超レアな存在。しかも、アウディはRSモデルの第1弾としてワゴンを投入したんです。「セダンも同時発売」とかではなく、アバント一本です。

 荷物がたくさん積めるアバントを記念すべきRSモデルの一作目に選んだところにも、アウディの考え方がよく表れていると思います。

 そしてトドメがクワトロであること。じつは初代RS2アバント以来、すべてのRSモデルがフルタイム4WDのクワトロを採用しているんです。

 それまではオフロード車用の技術と思われていた4WDを初めて「オンロード車の安全性とパフォーマンスを高めるため」に用いたのがアウディだったことは広く知られています。だから超高性能版のRSモデルにもクワトロを採用するのは当然のことですが、おかげでRSモデルは安全で速いだけでなく、雪道もへっちゃらという走破性を手に入れました。これも、RSモデルの特徴といって間違いないでしょう。

■エアサス標準装備でしなやかな乗り心地と俊敏さを両立

 そんな万能型超高性能モデルのRS6アバントが、先ごろフルモデルチェンジを受けました。

 その最大の話題は、エアサスペンションが標準装備されたこと。じつはヨーロッパでは以前からエアサスペンションが標準装備だったのですが、日本仕様は本国でオプション扱いのDRCというスポーツサスペンションしか選べませんでした。

 このDRC、走りはいいんですが乗り心地が硬くて、RSモデルの万能性を少しスポイルしちゃっていたんですね。それが、日本でもエアサスペンションが選べるようになったわけですから、私としては大感激といったところです。

 そして、乗ってみるとこれが期待以上に乗り心地がいい。

 RSモデルでない普通のA6も、最新型はものすごく足回りがしなやかで快適性が高まっているのですが、このRS6もしっかりとその血筋を受け継いでいる感じです。もっとも、305km/hスケールのスピードリミッターがオプション設定(つまり実力的には簡単に305km/hが出せるということ)されているRS6ですから、A6に比べたら乗り心地は少しソリッドというかしっかり感が強まっています。

 それでも段差を乗り越えてもガツンとこないし、ウネウネとした上下動が続く道を走ってもボディが激しく上下に揺さぶられることはありません。50歳代以上の人なら「そうそう、ドイツ車って乗り心地が少し硬めで、そこがいいんだよねえ」と懐かしくなっちゃうくらいの乗り心地です。

 でも、普段はしなやかなのに、ワインディングロードでは俊敏なレスポンスと圧倒的な安定感を生み出してくれるところがRSマジック。タイヤの負担を均等に分散させることで、結果的にコーナリング性能を高めてくれるクワトロの効果もあって、安心感はバツグン。本当によくできたクルマです。

 ちなみに、私は先ほど「DRCの乗り心地は硬い」と書きましたが、それは旧型までの話で、新型はこの点でも大幅に進化していますのでご安心ください。

 4リッターV型8気筒ツインターボエンジンの最高出力は600psで最大トルクは800Nm。はっきりいって、パワーは普通のA4のおよそ6台分、トルクは約3台分ですから、遅いはずがありません。

 しかも、レスポンスが鋭くて痛快。一方で、全開にしてもエンジン音はそれほどうるさくならないので、近所迷惑を心配する必要もなさそうです。

 車内はキャビンもトランクルームも広々で、まさに何にでも使えそう。しかも、内外装の作り込みのよさでは世界的に高く評価されているアウディですから、インテリアの質感も文句なし。まさに、どこからどう見ても弱点なしの万能超高性能スポーツワゴンです。

Audi RS6 Avant
アウディRS6アバント

・車両価格(消費税込):1764万円
・オプション込み試乗車車両価格(消費税込):2140万円
・全長:4995mm
・全幅:1960mm
・全高:1485mm
・ホイールベース:2925mm
・車両重量:2200kg
・エンジン形式:V型8気筒DOHCツインターボ
・排気量:3996cc
・駆動方式:4WD
・変速機:8速AT
・最高出力:600ps/6000-6250rpm
・最大トルク:800Nm/2050-4500rpm
・WLTCモード燃費:7.6km/L

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油7円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

雄大なレイクビュー楽しめる、白樺リゾート池の平ホテルの「湖天の湯」【風呂じまんの宿31選】
雄大なレイクビュー楽しめる、白樺リゾート池の平ホテルの「湖天の湯」【風呂じまんの宿31選】
グーネット
2025最新版《WR-V》ズバリ! “買い”のポイント
2025最新版《WR-V》ズバリ! “買い”のポイント
グーネット
違いは歴然!! 新型[アコード]は気持ちいいクルマに! 更なる進化に向け今後期待したいことは?
違いは歴然!! 新型[アコード]は気持ちいいクルマに! 更なる進化に向け今後期待したいことは?
ベストカーWeb
新型[ハリアー]は大変身!? 新開発エンジンでボンネットが超低く!! 1.5Lターボ搭載のハイブリッドで登場なるか
新型[ハリアー]は大変身!? 新開発エンジンでボンネットが超低く!! 1.5Lターボ搭載のハイブリッドで登場なるか
ベストカーWeb
地球の自転を感じながら南へまっすぐ1000キロ走破! 赤土のアウトバックを時速120キロで爆走…受付閉鎖3分前にギリギリセーフ!!【豪州釣りキャンの旅_14】
地球の自転を感じながら南へまっすぐ1000キロ走破! 赤土のアウトバックを時速120キロで爆走…受付閉鎖3分前にギリギリセーフ!!【豪州釣りキャンの旅_14】
Auto Messe Web
ハジャルの起用は“育成プログラムのコンセプトの証明”。RB代表は「アイザックと裕毅は素晴らしいチームになる」と期待
ハジャルの起用は“育成プログラムのコンセプトの証明”。RB代表は「アイザックと裕毅は素晴らしいチームになる」と期待
AUTOSPORT web
アイザック・ハジャルがF1昇格。RBが2025年の起用を発表「チームのためにベストを尽くす準備はできている」
アイザック・ハジャルがF1昇格。RBが2025年の起用を発表「チームのためにベストを尽くす準備はできている」
AUTOSPORT web
計29サイズ! ブリヂストンが新型タイヤ「REGNO GR-X III TYPE RV」を発売へ! ミニバン・コンパクトSUV向けに深みを増したタイヤとは!?
計29サイズ! ブリヂストンが新型タイヤ「REGNO GR-X III TYPE RV」を発売へ! ミニバン・コンパクトSUV向けに深みを増したタイヤとは!?
くるまのニュース
ヤリス・クロスの韓製ライバルの実力は? ヒョンデ・バイヨンに試乗 6速MTで軽快な走り!
ヤリス・クロスの韓製ライバルの実力は? ヒョンデ・バイヨンに試乗 6速MTで軽快な走り!
AUTOCAR JAPAN
メルセデスAMG本社へはドイツ版新幹線「ICE」の1等車で! 優雅な旅を堪能できるかと思いきや、元気なオバサマたちに邪魔をされ…【みどり独乙通信】
メルセデスAMG本社へはドイツ版新幹線「ICE」の1等車で! 優雅な旅を堪能できるかと思いきや、元気なオバサマたちに邪魔をされ…【みどり独乙通信】
Auto Messe Web
ホンダ「0シリーズ」SUVが来月初公開へ 米CES 2025でプロトタイプ2車種を出展
ホンダ「0シリーズ」SUVが来月初公開へ 米CES 2025でプロトタイプ2車種を出展
AUTOCAR JAPAN
大人好みに進化したアウトランダーPHEV【九島辰也】
大人好みに進化したアウトランダーPHEV【九島辰也】
グーネット
“トヨタのなかでトップレベルで戦えるドライバー”平川亮のF1テストは「コースをはみ出すことすらなかった」と中嶋TGR-E副会長が評価
“トヨタのなかでトップレベルで戦えるドライバー”平川亮のF1テストは「コースをはみ出すことすらなかった」と中嶋TGR-E副会長が評価
AUTOSPORT web
2025年始動、世界初の水素燃料ワンメイク競技『エクストリームH』がFIAのワールドカップ格式を取得へ
2025年始動、世界初の水素燃料ワンメイク競技『エクストリームH』がFIAのワールドカップ格式を取得へ
AUTOSPORT web
【ドイツ】プリウス顔な新型「ハイパークーペ」がスゴイ! 5リッター「V8」搭載のナラン・オートモーティブの新モデルとは
【ドイツ】プリウス顔な新型「ハイパークーペ」がスゴイ! 5リッター「V8」搭載のナラン・オートモーティブの新モデルとは
くるまのニュース
上海汽車傘下のMG、「半固体電池」搭載EVを2025年発売 コスパ強調
上海汽車傘下のMG、「半固体電池」搭載EVを2025年発売 コスパ強調
AUTOCAR JAPAN
国産最高級ミニバン『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEVが登場。1065万円から
国産最高級ミニバン『アルファード』『ヴェルファイア』に初のPHEVが登場。1065万円から
AUTOSPORT web
新SUV時代に挑むトヨタ、ミツビシ、シボレーの全15チームに対し異例の“ドラフト制”で布陣が確定/SCB
新SUV時代に挑むトヨタ、ミツビシ、シボレーの全15チームに対し異例の“ドラフト制”で布陣が確定/SCB
AUTOSPORT web

みんなのコメント

1件
  • 購入できるだけの金と、高額になる交換部品など維持にかかる金が十分あれば欲しい
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1827.02820.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

220.02100.0万円

中古車を検索
RS6アバント (ワゴン)の車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

1827.02820.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

220.02100.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村