トヨタ自動車の豊田章男社長は、三菱とスバルのWRC復帰を期待。そのためにはGAZOO Racingとしてサポートすることも可能だと示唆する。
トヨタは昨年、WRC(世界ラリー選手権)に復帰。18年ぶりの復帰だったが、早々に優勝を果たすなど活躍を見せている。
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しかし1990年代後半には、前述のトヨタだけではなく、三菱、スバルなどの日本メーカーが参戦し、上位を争っていた。特に1998年と1999年には、この3メーカーがマニュファクチャラーズランキング上位3位を独占。この1999年を最後にトヨタはWRCから撤退し、F1に参戦することとなった。
三菱は2005年限りでWRCから撤退、スバルも2008年限りで撤退することになった。つまり2009年から2016年までの8年間は、日本メーカーがWRCに参戦していなかったということになる。
トヨタの豊田章男社長は、三菱やスバルなど、他の日本メーカーがWRCに復帰することを期待していると、motorsport.comの取材に対して語った。
「トヨタは、WRCに参加している唯一の(日本の)メーカーです。以前は、三菱やスバルが我々と共に参戦していました」
そう豊田社長は語る。
「トヨタの挑戦は、すべてのラリーファンを刺激しています」
「多くのファンが、トヨタ、スバル、そして三菱のことを覚えています。私は、日本に戻ってくるWRCにトヨタだけが出るのではなく、それらのメーカーが戻ってくるのを見たいと思います」
「私は、彼らの復帰をサポートしたいと思います。それは、GAZOO Racingがやろうとしていることです。我々はトヨタのことだけを考えているわけではありません。このスポーツのために働いているんです」
豊田社長は、トヨタは長期間にわたってWRCに参戦し続ける可能性が高いと語る。なおトヨタは、昨年のWRC復帰以来、すでに4勝を挙げている。
「長い期間にわたって、トヨタがWRCに参戦し続けることを願っています」
「時にトヨタは、経済的な理由に依存します。しかし私にとって、このようなラリーに参加する主な目的は、”もっといいクルマ”を作ることです。それが、我々の唯一の目的です」
「道がクルマを作ります。そしてWRCの道は、とても、とても厳しいモノです。ライバルたちと競い合い、競争し、コミュニケーションをとることは、トヨタにとっては常に良いクルマを作ることに繋がります」
「また、トヨタのファンを増やしたいと思っています。これらの目標を持ち続けることが、この活動を持続可能にします」
11月に行われるリハーサルイベントがスムーズに進めば、来年からラリー・ジャパンが復活する見通しだ。このラリー・ジャパンは、愛知・岐阜の両県を含む中部地域で開催することが目指され、近々その準備の進捗状況が発表される予定だ。
ラリー・ジャパンについてある情報源は、次のように語っている。
「日本は今、非常に強力に見える」
「WRCはアジアで復活する必要がある。数年前に、中国で行うことを試したが、それはうまくいかなかった。しかし日本の申し出は、経済面も良く、実用的なものだ」
チリや日本が加わる2019年のWRC開催カレンダーは、9月に行われるFIA世界モータースポーツ評議会に提案される予定だ。
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