直線基調のスタイリングで大胆イメチェン
英国市場で販売されるSUVは、ますます増える一方。各モデルには、他に埋もれない明確な個性が必要だといえる。ヒョンデの新しいサンタフェのように。
【画像】「四角い」ボディで大胆イメチェン ヒョンデ・サンタフェ サイズが近いSUVは? 全134枚
一新された5代目は、丸みを帯びていた4代目から大胆にイメチェン。このクラスでも特に注目を集める、直線基調のスタイリングをまとっている。
ボディサイズも拡大。全長は4830mm、全幅が1900mm、全高が1770mmと、ランドローバー・ディスカバリーに近い大きさがある。ホイールベースは2815mmだ。
今回試乗したサンタフェを走らせるパワートレインは、1.6L 4気筒ガソリンターボエンジンに、97psの駆動用モーターを組み合わせたプラグイン・ハイブリッド。システム総合で252psを発揮する。車重は2090kgあり、0-100km/h加速は9.3秒でこなす。
プラグイン・ハイブリッドらしく、デフォルトでは駆動用モーターだけで発進。パワーが足りなくなると、内燃エンジンが加勢してくれるが、この協調性はもう少し改善できると思う。
トランスミッションは6速オートマティック。変速が少し遅れ気味で、高負荷時にはエンジンノイズが目立ってしまうようだった。日常的な条件での印象は、悪くないけれど。
ダイレクトなステアリング 快適性重視のサス
駆動用バッテリーの容量は、13.8kWh。今回は240kmほどを試乗し、バッテリーの充電は使い果たしたものの、平均燃費は16.8km/Lに届いた。エンジンを回さずに、1度の充電で最長53km走行できると、ヒョンデは主張する。
比較すると、トヨタRAV4 PHEVは75km、プジョー5008は77kmをEVモードで走れ、このクラスではやや短めの距離といえる。英国では、頭1つ飛び出た性能を持つのがシュコダ・コディアックのハイブリッド。5シーターだが、178kmも走れる。
公道へ出れば、比較的重めのボディはしっかり管理下に置かれており、煮詰められた動的特性を持つことは明らか。ステアリングホイールには適度な重みがあり、カーブでの反応はダイレクト。四角いボディは四隅を把握しやすく、狭い道でも扱いやすい。
サスペンションは柔らかめで、旋回時にはある程度のボディロールが生じる。それでも、ディスカバリーと同等の大きさだと考えれば、まったく許容範囲。低速域では路面の凹凸を吸収してくれ、快適性を重視した設定にある。
ただし、試乗車は20インチ・ホイールを履いており、高速道路や速度抑止用のスピードバンプで、やや落ち着かない場面もあった。インチダウンしても良いだろう。
トップレベルに好印象なインテリア
ボディサイズを活かし、車内は広く開放的。シートは座り心地が良く、内装パネルの多くはソフトタッチ加工済み。実用的で、素材の質感も高く、この価格帯ではトップレベルに印象は良い。
ダッシュボード上には、緩やかにカーブした12.3インチのメーター用モニターと、同サイズのインフォテインメント用タッチモニターが鎮座。表示は鮮明で、操作性も良い。アップル・カープレイとアンドロイド・オートにも対応する。
実際に押せるハードスイッチが一体になった、エアコンなどのタッチパネルがその下へ据えられ、スマートフォンのワイヤレス充電パッドも備わる。スイッチの一部には機能を任意に割り振れ、エアコンの温度調整も簡単にできる。
助手席側の正面には、大きなグローブボックス。トップグレードでは、紫外線を用いた消毒機能が実装されるという。スマートフォンなどの表面についた細菌を、約10分で死滅させることができるとか。
定員は、5名から7名までの3段階。3列目にも大人が座れる広さがあり、シートの角度調整が可能。USB-Cポートとカップホルダーが用意され、長距離移動でも不満は出にくいはず。
荷室容量は、7シーターのプラグイン・ハイブリッドで621L。3列目を倒せば、985Lに広がる。また、荷室側にも電源ソケットやエアコンの操作パネルが備わる。
2列目と3列目を折りたためば、完全にフラットな巨大空間を生み出せる。筆者の身長は190cmほどあるが、山中での車中泊も問題なくできたほど。
充実装備で高い価格競争力
サンタフェの価格競争力は高い。お手頃グレードのプレミアムでも装備は充実し、大きなタッチモニターの他、アダプティブ・クルーズコントロールにヒーター内蔵ステアリングホイール、パーキングセンサー、パワーテールゲートなどが備わる。
トップグレードのカリグラフィーでは、先述の紫外線消毒機能やナッパレザー・インテリア、ブラック・エクステリアなどが追加される。12インチのヘッドアップ・ディスプレイも得られるが、コストパフォーマンスで考えれば、プレミアムで充分だろう。
モダンなデザインと上質なインテリア、プラグイン・ハイブリッドで構成される新しいサンタフェ。これまで以上の訴求力を持つといえる。5万1885ポンド(約986万円)からの英国価格も、それを後押しするものだ。
◯:実用的で広々とした車内 上質な内装素材 素晴らしいデザイン
△:稀に印象が悪化する走り 長いとはいえないEVモードの走行距離
ヒョンデ・サンタフェ 1.6T 253PS プラグイン・ハイブリッド・カリグラフィー(英国仕様)のスペック
英国価格:5万7635ポンド(約1095万円/試乗車)
全長:4830mm
全幅:1900mm
全高:1770mm
最高速度:180km/h
0-100km/h加速:9.3秒
燃費:58.8km/L
CO2排出量:38g/km
車両重量:2090kg
パワートレイン:直列4気筒1598cc ターボチャージャー+電気モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:252ps(システム総合)
最大トルク:37.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:6速オートマティック(四輪駆動)
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みんなのコメント
とか、突然、爆発炎上したり、事故後何秒で爆発炎上するかとかじゃないかな?
パジェロスポーツ
CHRchev