四角いヘッドライトに横基調のグリル。今見るとちょっとズングリしたスクエアなボディフォルム。1980~90年代に登場したちょっと地味な欧州セダン。でも今、そんなシブいセダンがタマラナク気になる! 前回のランチア・プリズマに続いて今回はフォルクスワーゲン・ジェッタ2をピックアップ‼
前回のランチア・プリズマ編はコチラから
【Tipo】80~90年代の”地味シブセダン”に乗ろう!! デルタ譲りの4WDサルーン『ランチア・プリズマ・インテグラーレ』編
ゴルフにトランクが付いただけじゃない!
愛され地味系ヨーロピアン・セダンといえば、VWジェッタ2を無視して話を進めるわけにはいかない。だってこのクルマを見て「華やかだねぇ」ってクチにするのは難しいでしょ?
乱暴ないい方をするなら、ジェッタはゴルフのリアにトランクをくっつけたモデル。愛嬌のあるゴルフと較べると、ヘッドランプが四角いせいかどこか素っ気ない印象を受けたりもするが、かなりのハイデッキとなってるそのトランクの存在感が大きくて、視る角度によってはちょっとばかりユーモラスでもある。好き者にはそのアンビヴァレンスともいえるまとまり感が魅力だったりする。そのトランクは、何と575Lという大容量。5ナンバー枠内のクルマにしては驚異的な広さで、何を積めばいいのか軽く悩んだりもするが、この巨大な荷室の存在こそがジェッタの肝。マジメなVWがマジメに実用的であることを突き詰めた結果としてのカタチなのだ。SUVなんて影もなかった頃、実はごく短い間だけ所有したことがあるのだけど、便利で使いやすいったらなかった。
【写真12枚】ゴルフにトランクが付いただけじゃない! フォルクスワーゲン・ジェッタの詳細を写真で見る
走らせてみると、ゴルフそのもの。何の変哲もない1.8Lの4気筒ながらシュルシュル気持ちよく滑らかに加速し、ジンワリと粘り腰で思いのほか楽しく曲がっていく。1980年代のドイツのお父さんはハッチバックで洒落者を気取ることより大きなトランクに家族の夢を詰め込むことを選んで、この走りのフィールを楽しんだのだ。
プレミアムなVWも悪くないけど、徹頭徹尾マジメなVWもいいのだよね。
(後編プジョー405へ続く)
【Specifications】フォルクスワーゲン・ジェッタ・エクストラ
全長×全幅×全高:4390×1680×1420mm
ホイールベース:2480mm
トレッド(F/R):1430/1430mm
車両重量:1080kg
エンジン:直列4気筒SOHC
総排気量:1780cc
最高出力:105PS/5400rpm
最大トルク:15.1kg-m/3800rpm
サスペンション(F/R):ストラット/トレーリングアーム
ブレーキ(F&R):ディスク/ドラム
タイヤ(F&R):185/55R15
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みんなのコメント
でも、このトランクがとにかく広い
外観から想像できないくらい深くて広かった