世界耐久選手権(WEC)最終戦バーレーン8時間レースの予選が行なわれ、ブレンドン・ハートレーがアタックを担当したTOYOTA GAZOO RacingのGR010ハイブリッド8号車がポールポジションを獲得した。
この結果、トヨタはマニュファクチャラーズランキング首位のポルシェとの差を1ポイント詰め、9点差とした。決勝レースでは、トヨタのどちらかが優勝すれば、ライバルの結果にかかわらずマニュファクチャラーズタイトルをトヨタが獲得することができる。
■WEC最終戦バーレーン、トヨタとフェラーリは性能調整が緩和。ランキング首位のポルシェは重量増に
ハートレーは1分46秒714を記録し、僚機7号車のアタックを担当したニック・デ・フリーズにコンマ3秒差をつけてトップに立った。
「昨日はタフな1日で、いくつかの点で満足できなかった。予選ではタイヤの準備がうまくいかなかったけど、ハイパーポールでクルマが生き返ったんだ」と、ハートレーは語った。
また、チームのプレスリリースでは「クルマは非常に好調で、本当に気持ちよく走ることができたアタックラップだった」とハートレーはコメントした。
「シーズン最終戦でポールポジションを獲得でき、とても嬉しい。我々8号車はこれまで厳しいシーズンを過ごしてきたので、TOYOTA GAZOO Racingのチャンピオン獲得のためにも少しでも上位でフィニッシュすべく最後までプッシュし続ける」
またデ・フリーズはフロントロウ独占に驚きながらも、タイトル獲得を目指すと意気込んだ。なお、7号車はわずかながらドライバーズタイトル獲得の可能性を残しているが、優勝が最低条件となる。
「チーム全体としては少し驚きだけど、2台揃って最前列グリッドに並ぶのは間違いなく素晴らしい結果だ」
そうデ・フリーズはコメントを寄せた。
「ハイパーポールでのブレンドンのアタックは素晴らしいラップだった。ポール獲得おめでとう。まだ僕たちはマニュファクチャラーズとドライバーズの両方の選手権を争っているので、明日は重要な1日になる。クリーンなレースを目指し、少なくとも1つはタイトルを獲得したいところだ。タイヤの摩耗は激しいし、ライバルも速いので厳しい戦いになると思うけど、全力を尽くしてトップを目指す」
3番手はフェラーリの51号車で、アントニオ・ジョビナッツィが1分47秒080で3番手に入った。
ポルシェ勢のトップは、ニール・ジャニが乗るカスタマーのプロトン・コンペティション99号車で1分47秒234の4番手だった。フェラーリ50号車を挟んで、ポイントリーダーのポルシェ6号車が6番手となった。
今回アルピーヌやプジョー、ランボルギーニ、キャデラック勢がハイパーポール進出を逃したが、BMW M8ハイブリッドの2台は揃って予選トップ10入り。ハイパーポールに進出し、15号車が9番手、20号車が10番手となっている。20号車のアタックを担当したロビン・フラインスは7番手相当のタイムを出していたものの、トラックリミット違反でタイム抹消となっている。
LMGT3クラスは、ユナイテッド・オートスポーツの95号車マクラーレンがポールポジション獲得。佐藤万璃音のチームメイトであるジョシュ・ケイギルが僚機59号車を1000分の3秒上回ってのポールだった。
小泉洋史が乗るTFスポーツ82号車コルベットは9番手、木村武史が乗るアコーディスASPチームの87号車レクサスは17番手だった。Dステーション・レーシングの777号車アストンマーティンは11番手だった。
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