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日本のサーキットをアストンマーティンの超希少モデルが走った!

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日本のサーキットをアストンマーティンの超希少モデルが走った!

アストンマーティンの超希少モデルが富士スピードウェイを走った。西川淳がリポートする。

約3億円のヴァルカン

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神戸と横浜に拠点を持ち、旧車のレストアなどを手がけるカースペシャリスト「スタークラフト」が、5月6日、富士スピードウェイにて「STAR CRAFT Classic Day」を開催した。

サーキットに集まったのは、スタークラフトの顧客が所有するヒストリックカーやスーパーカー、クラシックレーシングカー、往年のF1やグループCカーなどマニア垂涎の名車たちが50台前後。ひときわ注目を集めたのが超希少なアストンマーティンによるデモランおよび同乗走行だ。

「DBS」や「ヴァンテージF1エディション」といった現行モデルを従えて、世界限定わずか24台の「ヴァルカン」を筆頭に、限定88台で日本へ上陸したばかりの「V12スピードスター“マーベリック”」、さらにはレーシングカーの「ヴァンテージGT3」などがピットに並ぶ様は壮観のひと言。しかも豪快なサウンドを撒き散らし、プロドライバーやオーナーが富士を存分に走らせるというからクルマ好きにはたまらない。

なかでも漆黒の超ロングノーズボディに迫力のエアロデバイスをまとったヴァルカンは、その出で立ちからも容易に推測できるとおり、サーキット専用マシンだ。お値段なんと2.3ミリオン$。現在のレートで換算すると約3億円だ。つまりは世界でも選ばれしオーナーのみがサーキットで思う存分楽しめるように誂えられたレーシングカーなのである。

とはいえレースに出ることを目的としたマシンではないから、レギュレーションに縛られることなく、それこそ自由なコンセプトで造られている。

ヴァルカンの場合、その長いノーズにおさめられているエンジンは800ps以上を発揮する7.0リッターのV12自然吸気で、6速シーケンシャルミッションが組み合わされている。富士にあらわれた黒い個体は日本人が所有する唯一の個体で、アストンマーティン QによりAMR Proパッケージ(前後のエアロデバイス改良やファイナルレシオ変更など)へとアップグレード済みだ。

筆者は、この個体が、オーナー自らのドライブで出走したル・マン24時間の前座エキシビジョンレースを現場で目撃している。さまざまなアストンマーティン製レーシングカーに混じって走っていたが、場内放送のモニターを通じて見る姿はとにかく迫力があり、異様とすら感じるほどだった。

ヴァルカンは、この日の富士で同時に走ったレアなアストンマーティンはもちろん、LMP2マシンやグループCカーに負けない存在感とサウンドで、目の肥えたマニアを大いに唸らせていた。同乗できた人が羨ましい!

映画『トップガン マーヴェリック』仕様のアストンも!

もう1台の限定モデル、V12スピードスターも1日中スマホを向ける人が絶えなかった。

世界限定88台のうち数台が日本へやってきた模様で、あの前澤友作さんも自身のSNSで購入を明らかにしていたモデルだ。ナンバーをつけて富士に登場した個体は映画『トップガン マーヴェリック』仕様で、こちらは88台中の20台のみ。うち2台を日本人が購入したという。

アストンマーティンのエンブレムはアメリカ国旗に塗られており、シートの背後にはトップガンヘルメットが収納されている。爆音を響かせるレーシングカーに混じっての走行では、12気筒エンジンといえども静かに聴こえてしまったが、街中では素晴らしいサウンドを奏でることだろう。

いずれにしても超レアな1台、というわけで、スピードスターという名の通りルーフはなく、往年のレーシングカーのようなコクピットスタイルに多くのクルマ好きが傍に立っては“唸っていた”。

筆者はこの日、レーシングドライバーの桂伸一さんがドライブするレーシングカー、ヴァンテージGT3に同乗出来た。コボさん(桂さんの愛称、年下の僕らがコボちゃんと言ったら叱られそう)はそれこそアストンマーティンでニュルブルクリンク24時間レースに2度も勝っている猛者中の猛者。

この日は20年以上ぶりに同乗させてもらった。速くて滑らかなドライビングテクは相変わらずで、隣で見ていると自分でもできそうだと錯覚してしまうほどスムースだった。

それはさておき、ヴァンテージGT3もまた運転したいと思えるほどバランスの良いレーシングカーに思えた。腰に感じるGが場面に応じて適切なものだったし、ノーズの動きもキレイ、そのうえ加減速もスムース。

もちろんコボさんドライブだからこそ、なんだけれど。

レーシングカーが走行を終えてエンジンをストップさせ、ロードカーのみの走行会になったとたん、12気筒エンジンを詰んだアストンマーティンの存在感が顕となった。これから電動化が進んだとしても、クローズドな場所でこの音をずっと聴いていくことになるのかもしれない。

魅力的なエンジンを積んだスポーツカーは永遠に価値をもつと筆者は信じている。

文・西川 淳

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みんなのコメント

4件
  • 昔はアストンのパワーとトルクは非公開でした
  • スタークラフトも有名になって顧客が増えてきて、修理に出しても順番待ちで結構待たされることが多くなったなぁ。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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