もくじ
どんなクルマ?
ー 並みいるライバルの中で競争力を維持
ー 最高出力は350dに近く、最大トルクは250dに近い
どんな感じ?
ー 各グレードの中でも選りすぐりの300d
ー 優れた4輪駆動システムも搭載
「買い」か?
ー SUVらしい適度なバランス
ー ライバルモデルとの小さくない価格差
スペック
ー メルセデス・ベンツGLC 300d AMGライン・プレミアムプラスのスペック
新型アルティマRS 1200ps超え、公道走行できるスーパーカー ポルシェの6MT搭載
どんなクルマ?
並みいるライバルの中で競争力を維持
世界各国でSUV人気が高まる中で、メルセデス・ベンツ製のコンパクトSUV、GLCのラインナップ全体にもモデルライフ中期となるマイナーチェンジが加えられた。ライバル過剰ともいえる状態だから、競争力を維持することが目的だろう。
今年の末に登場する220dがディーゼルの一番人気となると見込まれているが、それまでは今回試乗する300dがディーゼルエンジンのエントリーグレードとなる。従来までの250dと350dの両者に置き換わるグレードといえる。
エクステリア部分での変更はわずかで、外見からその違いを見分けることは難しいかもしれない。よく観察すれば、LEDのヘッドライトの形状が若干スリムになり、フロントグリルのデザインが改められている。テールライトの形状や、フロントとリアのバンパーも変更された。いずれも見比べなければわからない程度とはいえ、実際比べてみると充分にリフレッシュされた印象を受ける。
今回のマイナーチェンジでの一番大きな変更点はインテリア。Aクラスから始まった最新の電子デバイスをGLCもついに獲得した。対話型インフォテイメント・システム「MBUX」を搭載した10.3インチのインフォテインメント・システム用モニターがダッシュボードに据えられ、センターコンソールには大きなタッチパッドが配されている。「ヘイ・メルセデス」と呼ばれる音声認識機能も搭載するが、操作感は今までのコマンド・ロータリーダイヤルほど直感的ではない。
最高出力は350dに近く、最大トルクは250dに近い
ドライバーの正面、インスツルメント・パネルには、従来的なアナログメータが挟むかたちで5.5インチのトリップコンピューター用モニターがレイアウトされている。しかし、AMGライン・プレミアム・グレードを選択すれば、12.3インチのデジタル・インスツルメントに変更ができる。ちなみにこのデジタル・インスツルメントは、単体オプションとしても選択は可能だそうだ。ステアリングホイールも最新のものになった。握りは良いが、スポーク部分には少し迷うほど沢山のボタンが並んでいる。
メカニカルな部分での変更も大きくはない。新グレードとなる300dには、OM654型と呼ばれる2.0ℓ4気筒ディーゼル・ユニットでも最もパワフルなチューニングを受けたエンジンが搭載される。だが、すでにAクラスやEクラスにも搭載されているものではある。
エンジンの最高出力244ps、最大トルク50.9kg-mと強力。ちなみに350dは258psと63.0kg-m、250dは204psと51.0kg-mだった。最高出力は350dに近く最大トルクは250dに近い。またトランスミッションも、すべてのGLCで共通となるメルセデス・ベンツ製の9速AT、9Gトロニックが標準装備となっている。
サスペンションは通常のグレードではコイルスプリングにアダプティブダンパーの組わせ。AMGラインではより引き締まったセッティングを得る。オプションで3チャンバーを備えたエアサスペンション、エアボディ・コントロールも選択が可能。今回の試乗車には搭載されていた。だが、これは従来からも選択は可能だった内容ではある。
フランクフルトの道で走りを確かめてみよう。
どんな感じ?
各グレードの中でも選りすぐりの300d
メルセデス-AMGのグレードを除いて、GLCのダイナミクス性能に関しては、SUVの中では平均的なものだった。マイナーチェンジ後もそれは変わらない。そう考えると、いくつかあるGLCのグレードの中で、洗練されたディーゼルの300dは選りすぐりの選択といえそうだ。
といっても運動神経は決して悪くはない。0-100km/h加速に要する時間は6.5秒で、充分に速いと呼べるレベル。ホットハッチ並といえるだろう。中回転域の力強さはGLCに活力を与え、かつてのディーゼルにありがちだったストレスは、はるか昔。4気筒ユニットが力を振り絞るとゴロゴロと唸るが、優れた防音処理でドライバーは不平を感じずに済む。目立った努力なしに、ハイスピードでクロスカントリーを駆け抜けることが可能だ。
標準装備される9速ATは一長一短だった。コンフォート・モードでは、変速はスムーズでレスポンスも良い。加速後にスロットルペダルから力を抜くと、ちょうどいいポイントでシフトアップして、回転数を低く保ってくれる。
しかしスポーティに走ろうとすると、その動作に戸惑ってしまう。ドライビングモードをスポーツやスポーツ+に切り替えると、妙に頻繁な変速を繰り返し、目指したであろう設定の理解が難しく感じてしまった。といってもGLCをスポーツカーのように運転しようということ自体、場違いなお願いではあるだろう。
優れた4輪駆動システムも搭載
ステアリングの操作感は正確で、グリップ力も高い。エアサスペンションのおかげでコンフォートモードであっても、素晴らしいボディコントロールを提供してくれるが、飛ばして走らせるクルマではない。少し力を抜いて、しなやかな乗り心地と目を見張る洗練性を味わうべきモデルだ。コンパクトSUV市場の中で見た場合、GLCは疑うことなく最も良質で、クルマ好きでも楽しめると思う。
スタビリティ・コントロール・システムも新しくなり、オンロードとオンロード向けに、セッティングが施された。意外にも従来までは、単純にスタビリティ・コントロールをオン・オフできるだけだったのだ。
ライバルひしめくコンパクトSUVを評価する機会は多いが、珍しい機会を今回は得ることができた。オフロードで走らせることが許されたのだ。果たしてGLCは、ぬかるんだ条件の悪いテストコースでも、何事もなく走破してのけた。
エアサスペンション搭載車のみに追加される「オフロード+」を選択すれば、車高を50mm持ち上げ、最低地上高を245mmに設定できる。またトラクションコントロールは、サンド、ロック、スノー、マッドの各設定を備え、路面に合わせて最適な駆動力を得ることが可能。標準のサマータイヤながら、電子デバイスの力を借りて、極めて滑りやすそうな急斜面でもスタックする素振りも見せずに登りきった。
エンジニアによれば、新しい4輪駆動システムは非常に優れており、電子制御ではなく、通常のロッキング・デフを用いた方が、ほとんどの場面で走破性が高まると話していたほど。
「買い」か?
SUVらしい適度なバランス
いまのところ、今回マイナーチェンジを受けたGLCの各グレードの中でも、もっとも説得力が高いのが300dだと思う。ディーゼルエンジンならではの、低回転域からの力強さは、リラックスしてゆったりと走らせるSUVにはピッタリの性格だといえる。
SUVとはスポーツ・ユーテリティ・ビークルの略ではあるが、GLCはスポーティさを重視しすぎない、適度なバランスが取れている点が良い。加えてオフロード性能では、ランドローバー・ディスカバリー・スポーツにも匹敵する実力を備えている。これは素晴らしい事実だ。
唯一気になる点は、標準のスチールサスペンションを採用したクルマを試していないところ。今回はエアサスペンションを搭載したプレミアム・プラスと呼ばれる、高価なオプションが盛り込まれていたクルマだったから、その違いはいかほどだろうか。
マイナーチェンジで変更されたインテリアは歓迎すべき内容だろう。そもそも広々とした空間に、滑らかなグラフィックスのモニターが配され、やや古びたデザインも改められた。洗練性も充分に高い。MBUXの音声認識機能はたまに聞き間違えることがあるが、充分よく動作する。運転中、前方から目をそらすことなく、それぞれの機能の操作が可能な点は、大きく評価できる。
ライバルモデルとの小さくない価格差
ほかのグレードを試すまで明確にはいえないが、GLC 300dは充分検討に値する。ハンドリングのシャープさで優れたライバルもいるものの、比較的高い車高と軽くはない車重を考えれば、GLCも納得できるダイナミクス性能を備えている。利便性も高く角の取れた性格で、日常利用の面でも優れているはず。
だが、例えばボルボXC60などの方が、同様の満足感をより安価に得ることが可能ではある。特に、AMGライン・プレミアムプラスというオプションを選択した試乗車の場合、一瞬目を疑うほどの金額だということには注意が必要だろう。
メルセデス・ベンツGLC 300d AMGライン・プレミアムプラスのスペック
■価格 5万4795ポンド(794万円)
■全長×全幅×全高 4655✕1890✕1644mm(標準モデル)
■最高速度 231km/h
0-100km/h加速 6.5秒
■燃費 13.8km/ℓ
■CO2排出量 157g/km
■乾燥重量 1805kg
■パワートレイン 直列4気筒1949ccターボ
■使用燃料 軽油
■最高出力 244ps/4200rpm
■最大トルク 50.9kg-m/1750-2400rpm
■ギアボックス 9速AT
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