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【試乗】スバル フォレスター|依然としてバリューは高いが、AWDの雄として圧倒的な技術力を見せてほしかった

掲載 更新 51
【試乗】スバル フォレスター|依然としてバリューは高いが、AWDの雄として圧倒的な技術力を見せてほしかった

e-BOXER搭載モデルの雪道での実力はいかに?

2021年8月にマイナーチェンジを受けたスバル フォレスター。

スバル フォレスター(現行型)のカタログはこちら

現行型のレヴォーグのデザインコンシャスを用いて刷新されたフロントマスクは、実直で素朴なデザインからシャープで切れのある装いとなった。

2020年に追加されたターボエンジン搭載の「SPORT」は、とてもスポーティな走りとリニアトロニックの相性も良くワインディングや高速道路でも印象はいい。

今回は、e-BOXERを搭載したモデルの“アドバンス”に、雪上を含む一般道で試乗する機会を得た。

その際のインプレッションをお届けする。

やや古さを感じるCVT制御

スバルのリアルトロニックのCVT技術は、一定の評価があるものの、走り出しの滑らかさに欠けている。

無段階のレシオにより、トルクを大きくしてスタートする方式は悪くはないのだが、アクセルの踏み加減に過敏に反応する傾向がある。

時速20kmを超えたあたりからハイギアード側にシフトし、少々おっとりとした加速になる。

これは、最近のモデルのドライバビリティの方向性から行くと少々古く、e-BOXERではこの傾向がさらに顕著に表れる。

最新のWRXのCVTはそのあたりを相当改善しているので、フォレスターを含めた他モデルへの技術展開が待ち遠しい。

高速道路では、老舗的ともいえるADAS(Advanced Driver- Assistant System)のEyeSightを試す。

今ひとつ調子が悪かったのか、キープレーン機能も前方との車間距離時のブレーキングも滑らかさに欠けていた。

雪道と相性の良い「Sモード」

続いて、いよいよ雪道へと移る。

見切りの良さはとても良好で、しっかりと雪の積もった不安定な状況下でも、目視による確認がしやすい点はスバルらしいと改めて感じる。

ソリッドなシャシーによるハンドリングは、路面状況によっては滑りやすいこともある。

そのようなシチュエーションでは、トランスミッションの制御によって安定感させるのが、e-BOXERは少々苦手なようだ。

もっとも、通常のドライブでの安定感は高い。

雪上において、アクティブトルクスプリット型AWDの反応は一歩遅れる印象で、以前に試乗した“SPORT”のような際立った印象は得られなかった。

しかし、走行モードを「Sモード」にすると、雪上でもスポーティで路面とコンタクトの取れたアクティブな走りが味わえる。

特にe-アクティブシフトコントロールの恩恵なのか、下りのコーナーなどはしっかりと路面をとらえる力がある。

本来ならば、Sモードでなくても可能にしてほしい制御である。

スバルは寡黙な技術集団で、決して誇張せず、奥ゆかしいがゆえ、本質をとらえ花開いて育ったブランドである。

フォレスターもサイズ感に似合わないパフォーマンスで、ブランド力を高めてきた歴史あるモデルだ。

ブランドが成長した現在、そのブランド力に頼ったドライビングになってしまっているのではないか? と、いささか危惧するのである。

他社も制御においてグングンと向上しているが、価格とバリューという点においてはまだまだアドバンテージはあるのだろう。

重厚感あるこの風格で税抜き300万円を切る価格で、縦置きハイブリッドユニットで緻密なAWDを搭載しているのはすごい。

しかし次世代モデルは、AWDの雄として圧倒的な技術力を見せつけてほしいと思う雪上の試乗であった。

文/松本英雄、写真/篠原晃一【試乗車 諸元・スペック表】●2.0 アドバンス 4WD型式5AA-SKE最小回転半径5.4m駆動方式4WD全長×全幅×全高4.64m×1.82m×1.72mドア数5ホイールベース2.67mミッションCVT前トレッド/後トレッド1.57m/1.57mAI-SHIFT-室内(全長×全幅×全高)2.13m×1.55m×1.28m4WS-車両重量1640kgシート列数2最大積載量-kg乗車定員5名車両総重量1915kgミッション位置フロア最低地上高0.22mマニュアルモード◯標準色ホライゾンブルー・パール、ダークブルー・パール、クリスタルブラック・シリカ、アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、カスケードグリーン・シリカ、オータムグリーン・メタリック、ブリリアントブロンズ・メタリックオプション色クリムゾンレッド・パール、クリスタルホワイト・パール掲載コメント※2030(R12)年度燃費基準60%達成車型式5AA-SKE駆動方式4WDドア数5ミッションCVTAI-SHIFT-4WS-標準色ホライゾンブルー・パール、ダークブルー・パール、クリスタルブラック・シリカ、アイスシルバー・メタリック、マグネタイトグレー・メタリック、カスケードグリーン・シリカ、オータムグリーン・メタリック、ブリリアントブロンズ・メタリックオプション色クリムゾンレッド・パール、クリスタルホワイト・パールシート列数2乗車定員5名ミッション位置フロアマニュアルモード◯最小回転半径5.4m全長×全幅×全高4.64m×1.82m×1.72mホイールベース2.67m前トレッド/後トレッド1.57m/1.57m室内(全長×全幅×全高)2.13m×1.55m×1.28m車両重量1640kg最大積載量-kg車両総重量1915kg最低地上高0.22m掲載用コメント※2030(R12)年度燃費基準60%達成車エンジン型式FB20環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆種類水平方向4気筒DOHC使用燃料レギュラー過給器-燃料タンク容量48リットル可変気筒装置-燃費(JC08モード)18.6km/L総排気量1995cc燃費(WLTCモード)14km/L└市街地:11.2km/L└郊外:14.2km/L└高速:16km/L燃費基準達成-最高出力145ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm188(19.2)/4000エンジン型式FB20種類水平方向4気筒DOHC過給器-可変気筒装置-総排気量1995cc最高出力145ps最大トルク/回転数n・m(kg・m)/rpm188(19.2)/4000環境対策エンジンH30年基準 ☆☆☆☆使用燃料レギュラー燃料タンク容量48リットル燃費(JC08モード)18.6km/L燃費(WLTCモード)14km/L└市街地:11.2km/L└郊外: 14.2km/L└高速: 16km/L燃費基準達成-

スバル フォレスター(現行型)のカタログはこちらスバル フォレスター(現行型)の中古車はこちら ※マイナーチェンジ前のモデルも含みます

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みんなのコメント

51件
  • このセグメントでは悪路走破性が良い方とは思いますが、そこまでアドバンテージがあるわけではないですよね。年に数回あるかないかの差分を考えたら、内装、燃費などを考慮して他社同クラスの4駆でも良いかなと思ってしまいます。
  • 安っぽさは拭えないけど
    それなりにまとまった車になっております。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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