クルマ好きならば誰もが一度は頭に描いたことがあるであろう「輸入車に乗ってみたい!」という想い。そんな憧れの気持ちを邪魔する最大の障害となるのがやはり、国産車より割高なお値段。新車での購入ともなればさらにそのハードルは高くなる。
コロナ禍による原材料費の高騰や急激な円安などによる値上げラッシュでここ最近さらに高嶺の花となりつつある輸入車だが、そんななかにあっても実は国産車と大差のないお財布にやさしいモデルがこっそり(?)と存在する。
ハッタリ度200%!! 実はこっそり300万円台以下!! 「輸入車は高い」は勘違い!! 高コスパカー5選
懐は寒いが見栄は張りたい! そんなアナタも満足できる、ハッタリ度満点のお薦めハイコスパ輸入車5台を紹介していこう!
文/井澤利昭、写真/BMW Japan、フィアット、フォルクスワーゲン、プジョー、ルノー・ジャポン
知る人ぞ知る!? 輸入車SUVナンバー1の人気者「フォルクスワーゲン T-Cross TSI Active」
コンパクトでありながらどの角度から見てもボリューム感を感じさせる、存在感のあるエクステリアデザイン
輸入車らしい"いかにも"な派手さこそないものの、ドイツ車ならではの質実剛健な作りが日本人とマッチし、多くの車種を乗り継いできたクルマ通が選ぶイメージがあるフォルクスワーゲン。
魅力的なラインナップが揃うなかでも、国内販売がスタートした2020年から2021年までの2年連続、輸入車SUV部門で登録台数ナンバー1を記録したコンパクトSUVがT-Crossだ。
その人気の秘密はやはり300万円代前半から購入できるコストパフォーマンスの高さだ。ベーシックな「TSI Active(304万3000円~)」を筆頭に、用意されているほぼすべてのグレードが300万円台に収まる価格帯なのも嬉しいところ。
もちろんT-Crossの魅力は価格のみにあらず。日本の道路事情にもマッチするコンパクトなボディでありながら、そのサイズからは想像できない快適な室内空間と大容量を誇るラゲッジスペースを備え、1.0リッター TSIエンジンとデュアルクラッチを持つ7速DSGトランスミッションの組み合わせは、あらゆるシーンでパワフルかつスムーズな走りを披露する。
フォルクスワーゲン・SUVラインナップの末っ子でありながら、そのやんちゃな走りと高い実用性は価格以上の魅力にあふれている。
大胆で個性的なスタイル! 300万円以下で手入るモデルも! 「プジョー208 Allure」
スタンダードなグレードでありながら、ストップ&ゴー機能付きのアクティブクルーズコントロールまで標準で搭載される「Allure」
他にはない個性的なスタイルと小気味良いスポーティな走り、プジョーならではのそんな魅力をBセグメントのコンパクトなボディに詰め込んだのが現行208だ。
ラインナップはEVモデルとガソリン車という2本立てとなっているが、EVと比較して150万円近くもリーズナブルな価格に抑えられている1.2リッターターボ仕様は狙い目のモデル。スタンダードな「Allure」なら312万1000円から、受注生産とはなるもののよりベーシックな「style」であれば300万円を切る296万4000円からというから驚きだ。
フランス車らしい上品でスタイリッシュなエクステリアはこのモデルでも健在で、ライオンの牙がモチーフというデイタイムライトが特徴的なフロントフェイスや、Bセグらしからぬロングノーズかつロー&ワイドを採用したグラマラスで力強いフォルムも心躍るポイント。
インテリアには最新世代の「プジョー 3D i-Cockpit」も奢られ、操作性に優れる小径ステアリングホイールやタッチスクリーンの採用など、ドライバーファーストな造りのコクピットもユーザーからの評価が高い。
やっぱり一度は乗ってみたい! 高級輸入車の代名詞「BMW116i」
BMWならではの流麗でモダンなエクステリア。高級車輸入車の代名詞とも言えるこの上質なスタイルが398万円から手に入る
スリーポインテッドスターと双璧をなす存在として、クルマ好きであれば誰もが一度は憧れるのがBMW。
ハッタリ度はもちろん満点ではあるものの、新車での購入となればそれなりの出費も覚悟しなければいけないのは誰もが知るところ。そんなラインナップのなかにあってギリギリ300万円台に留まる唯一の存在が、1シリーズのスタンダードモデルである116iだ。
スタンダードモデルというと簡素なイメージがあるがそこはBMW。現行BMWの意匠であるダブル・キドニー・グリルと幅広のフロント・エプロンを備えるエクステリアに、この116iだけの専用17インチホイールやバケット風のスポーツシートといった装備も与えられるなど、いわゆる低価格グレードとは一線を画すスポーティな仕上がりを見せる。
最高出力80kW(109ps)、最大トルク190Nmを発揮する高効率な1.5リッター直列3気ツインターボエンジンに7速DCTを組み合わせた上質な走りに加え、ストップ&ゴー機能付きのアクティブ・クルーズ・コントロールやパーキングアシストといった各種アシスト機能および安全装備も当然充実。
BMWオンラインストアでの限定販売のみという販売方法もユニークだ。
日常使いにもピッタリのオシャレなイタ車「フィアットパンダ イージー」
“スクワークル”が各所に散りばめられた親しみやすいエクステリアデザイン。イタ車ならではの個性と魅力にあふれている
「パンダ」というと動物園にいる白黒の人気者が世間的には有名だが、古くからのクルマ好きであればやはりイタリアを代表するオシャレなコンパクトカーを思い浮かべるはず。その三代目にあたる現行パンダも300万円を切るコスパ車のひとつだ。
シカクとマルの間のカタチである“スクワークル”がクルマの内外いたるところに散りばめられたデザインは、国産車とはどこか違う独特な雰囲気を醸し出すイタ車ならではのもの。狭い道でも取り回しが楽ちんなコンパクトなボディサイズでありながら5人乗りの5ドアスタイルと日常的な使い勝手も十分で、遊び心と実用性を兼ね備えている。
また、独特のドライブフィールが味わえる2気筒ターボのツインエアエンジンと、マニュアル車のようにも扱えるATモード付き5速シーケンシャルトランスミッションの組み合わせが生み出す走りが思いのほかスポーティな点もクルマ好きには嬉しいポイント。
衝突被害軽減ブレーキなどの安全装備ももちろん充実しており、近場での買い物から家族揃ってのドライブまで、すべてを網羅できる“全部入り”の一台だ。
F1の技術がフィードバックされたハイブリッド車もお得に! 「ルノールーテシア」
ルノー・日産・三菱アライアンスによって開発されたCMF-Bプラットフォームを採用。ガソリンモデルのインテンスには最高出力96kW(131ps)、最大トルク240Nm(24.5kgm)の1.3リッター直噴ターボエンジンが搭載される
欧州では2013年から8年連続でサブコンパクトカー部門での販売台数ナンバー1を記録し、長年多くのユーザーから支持されているルノーのコンパクトカー、ルーテシア。
2020年に登場したその5代目となる現行モデルは、5ドアでありながらクーペのような美しさとダイナミックなフォルムが融合するエクステリアと、使いやすさと質感に優れるインテリアを併せ持ち、素直に“カッコいい”と思わせてくれる実にフランス車らしい上質な仕上がり。
そんな魅力的なパッケージのルーテシアだが、目を惹くコスパの高さも大きな魅力だ。1.3リッター直噴ターボエンジン搭載の「インテンス」であれば300万円を切る277万円から、F1のレースシーンで培ってきたハードウエアの技術と、膨大な走行データをもとにAIによるシミュレーションから生まれたエネルギーマネジメントソフトウェアとの融合で生まれたハイブリッドモデル「E-TECH ハイブリッド」でも329万円からという驚きの価格設定となっており、国産ハイブリッド車の購入を検討している人がそれを知れば、気にせずにはいられない存在となっている。
モードの国、フランスならではの美しさと力強い走り。ルーテシアであればそのどちらをも手にすることができるはずだ。
輸入車は高くてトラブルも多いなんていうのは遠い昔の話。国産車とはひと味違うその魅惑の世界を、お手頃価格のハイコスパ輸入車で覗いてみてはいかがだろうか?
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みんなのコメント
・・・って、日本語としておかしくない?