スズキ カタナ2022年モデル(海外仕様)の主な変更点
2019年に発売され、「19年ぶりのカタナ復活!」として話題を呼んだスズキの新カタナ。その海外仕様で、デビューしてから初のマイナーチェンジが行われる。
変更点は電子制御テクノロジーのアップデートが中心だが、エンジンはヨーロッパの最新環境規制「ユーロ5」に対応しつつ、出力特性、最高出力、最大トルクなどにも若干の変更が加えられている。
まず、主な変更点を紹介しよう。
【画像20点】スズキ カタナ海外仕様2022年モデルの全車体色、外観360度を紹介!
■走行性能面
水冷999cc並列4気筒エンジンの改良
排気システムの改良
ハンドルバーのラバーマウント化
■電子制御面
電子制御式スロットル(ライド・バイ・ワイヤ)の新採用
スズキ・ドライブ・モード・セレクター(SDMS)の新採用
アップ/ダウン両対応クイックシフターの新採用
スズキ・トラクション・コントロール・システム(STCS)の改良
スズキ・クラッチ・アシスト・システム(SCAS)の新採用
フルLCDメーターの改良
■デザイン面
2タイプの新色の採用
キーに刀ロゴを追加
では、新採用または改良された部分について詳しく見ていこう。
スズキ カタナ2022年モデルのエンジン「最高出力を2馬力アップしつつ、扱いやすさも追求」
カタナのエンジンはGSX-S1000系……つまり名車と言われるGSX-R1000(K5)をルーツとする999cc水冷並列4気筒で、MotoGPで培われたノウハウも多くフィードバックされたもの。
そして、2022年モデルではカムシャフト、バルブスプリング、クラッチ、電子制御スロットルボディ、エアクリーナーボックス、エキゾーストシステムが新設計となっており、最高出力と最大トルクの値は下記のように変化している。
最高出力は、出力特性カーブを平均化しつつ、高回転化によって2ps向上。
トルクの数値こそ従来型より低くなっているものの、やはり谷間を埋めて平均化することで、扱いやすさと乗りやすさを高めている。
カムシャフトはプロファイルを変更し、バルブリフトのオーバーラップ量を減少し、低中速域でのコントロール性を向上。電子制御スロットルとなったスロットルボディは径を44mmから40mmへと変更、システム(エンジン・コントロール・モジュール=ECM)の32ビット化などによって緻密なバルブ制御を実現している。
また、エアクリーナーボックスは容量を8.9Lから8.2Lへと小型化し、内部のセパレーターを廃止するなどで軽量化も図られている。
エキゾーストシステムは全面的に見直され、4-2-1の集合タイプとなったほか、膨張室やサイレンサーも新設計。排気音の良さにもこだわって設計され、力強さを感じる重厚なサウンドに仕上がっているという。
クラッチはアシスト機能とスリッパー機能を搭載するスズキ・クラッチ・アシスト・システム(SCAS)が搭載された。
これによって急激なエンジンブレーキ発生時のリヤタイヤのロックやホッピングを抑制するとともに、クラッチレバー操作の荷重を軽減。駆動系ではほかにアップ/ダウンに対応するクイックシフターも新たに採用されている。
このあたりは2021年モデルで新型となったスズキ GSX-S1000用エンジンの改良点に準じている。
2022年モデルのKATANAではラジエターも新型となっており、空気抵抗を約18%軽減。ラジエターファンは大型化されており、その恩恵もあってアイドリング時で水温は約1.5度低下というが、特にストップ&ゴーが多い市街地走行での快適性向上に効いてくるだろう。
スズキ カタナ2022年モデルの電子制御「出力特性切り替えモードを搭載、トラクションコントロールも5モードに」
アップデートされた電子制御テクノロジーの数々は、スズキ・インテリジェント・ライド・システム=S.I.R.S.と名づけられたシステムによって統合制御される。
S.I.R.S.はライダーの操作を補助する多くの制御系を持ち、ストリートからサーキットまで、幅広いシチュエーションでライディングの楽しさの幅を広げてくれるものだ。
スズキ・ドライブ・モード・セレクター=SDMSは、好みや走行状況に合わせて3種のライディングモードを選択できる機能だ(各モードともエンジンの最高出力は変わらず、過渡特性が変化する)。
モードA(アクティブ)は、パフォーマンスを最大限に引き出すモードで、リッタースーパースポーツ直系エンジンのパワーを、シャープなスロットルレスポンスで楽しめる。クローズドコースやコンディションのいいワインディングで活躍することだろう。
モードB(ベーシック)は、スロットル開度に対する加速は穏やかな設定となり、扱いやすい特性となる「標準モード」だ。コントロール性にも優れ、街乗りも快適に楽しめる。
モードC(コンフォート)は、スロットルレスポンスとトルクカーブも緩やかとなる。路面コンディションが悪い状況では、いわゆる「レインモード」的に使用してもいいだろう。
スズキ・トラクション・コントロール・システム=STCSは、従来は3モード+オフだった機能が5モード+オフまで拡張された。よりきめ細やかなトルク制御が行われるほか、モード選択と併せ、ライダーのスキルや路面コンディションに応じた最適な走行性能を得ることができる。
スタート時のエンストを防止するスズキおなじみの「ローRPMアシスト」は継続して採用されるが、電子制御系の刷新やスリッパークラッチ採用などに伴いセッティングが改められ、よりスムーズで扱いやすい特性となった。
スズキ カタナ2022年モデルの新機能「ハンドルをラバーマウント化し快適性を向上」
フレームやサスペンション、ホイールなどは従来型から変更はないが、地味ながら注目すべきアップデートとしては、振動を軽減し長距離走行時の快適性を高めるためハンドルバーがラバーマウント化されている点だ。
そのほか、フルLCDメーターは、黒の背景に速度や回転計などがオレンジ色で表示する夜間モードが追加された。メーターには新機能として追加されたライディングモードなどの情報も表示する。
車体色もイメージを一新、メタリックマットステラブルーとソリッドアイアングレーの2色という高級感と落ち着きのあるラインアップとなっている。これにあわせ、フロントフォークのアウターチューブは従来のブラックからゴールドに。
また、前後ホイールも従来のブラックから車体色によって異なるカラーが組み合わされるようになったほか(ブルーの車体色はオレンジのホイール、グレーの車体色は赤のホイール)、リヤサスペンションのスプリングが従来型の赤からグレーへと変更された。
*これらの改良・変更が行われる海外仕様2022年モデルのカタナだが、現状、日本での発売タイミング・価格などは未定だ。
■スズキ カタナ主要諸元(海外仕様・2022年モデル
[エンジン・性能]
種類:水冷4サイクル並列4気筒DOHC4バルブ ボア・ストローク:73.4mm×59.0mm 総排気量:999cc 最高出力:112kW<152ps>/1万1000rpm 最大トルク:106Nm<10.8kgm>/9250rpm 変速機:6段リターン
[寸法・重量]
全長:2125 全幅:830 全高:1110 ホイールベース:1460 シート高825(各mm) タイヤサイズ:F120/70ZR17 R190/50ZR17 車両重量:215kg 燃料タンク容量:12L
[車体色]
メタリックマットステラブルー、ソリッドアイアングレー
まとめ●山下 剛 写真●スズキ 編集●上野茂岐
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みんなのコメント
新S1000に心傾いたが、やっぱりカタナがいいな。
デザインに賛否あるけど一度は乗ってみたいバイクではある。
なお旧型刀も発売当初はデザインにかなりの賛否がありました。