第14回は、2006年の初公開以来、高い人気を誇るアメリカの映画「カーズ」と、その続編に登場する「擬人化された車たち」から4台をご紹介します。
「カーズ」シリーズの登場人物は、全員擬人化された車
ピクサー・アニメーション・スタジオが手がけるディズニー映画「カーズ」シリーズ。人間が一切登場しない代わりに、車が擬人化して登場するアニメです。
2006年公開の第1作「カーズ」以降、映画3作・スピンアウト作品が多数製作されており、日本でも大ヒットとなりました。
登場するキャラの多くは、実在の車をモチーフにデフォルメを行い、フロントウインドウ部の目、バンパー付近の口、さらに車体全体の動きで、本来無機質な車に豊かな感情表現を与えています。
今回は、登場キャラから推測される、モチーフになった実際の車を描きました。
真っ赤なレーシングカーがモチーフの主人公「マックィーン」
第1作で主人公ライトニング・マックィーンは、劇中内のレース「ピストン・カップ」初優勝を狙うルーキーとして登場します。ピストン・カップは、アメリカの人気レースカテゴリー「NASCAR」の最高峰レース「ウィンストン・カップ」(映画製作時の名称)から命名したと思われます。
そのためマックィーンも、NASCARを走るパイプフレームシャシー+市販車に模したボディの純レーシングカー「ストックカー」をイメージ。でも特定の車種は存在せず、NASCARストックカーと様々なスポーツカーを掛け合わせたことで、主人公らしい抑揚あるデザインになった、とのことです。
今回の連載では実在車種に寄せるため、モチーフ車に第1作公開時2006年のNASCARストックカーで、実際に当時カーズとのコラボカラー車も出場した「シボレー モンテカルロSS」を描いてみました。
舞台がNASCARを基本とするため、登場キャラには実在したストックカーがたくさん出演します。ゼッケンNo.43番の青いレーシングカー・キング(本名ストリップ・ウェザーズ)は、ピストン・カップ最多優勝を誇ります。
モチーフとなった車は「プリムス・ロードランナー・スーパーバード」。英語版の声優を務めた「リチャード・ペティ」は、なんと実際にNo.43のスーパーバードでチャンピオンに7回も輝いたNASCAR伝説のドライバーなのです! あだ名も「キング」でした。
オンボロだけど心優しい「メーター」は、マックィーンの大親友
第1作では、勝利のみを求め自己中心的だったマックィーンが、多くの友人に触れて成長する姿が描かれます。彼を変えた一人が、「メーター」です。
ボンネットフードも失い、元色がわからないほどサビサビのレッカー車ですが、マックィーンの良き理解者・大親友としてシリーズ内で大活躍します。
メーターの元になった車種については諸説ありますが、キャブやライトまわりの造形から察すると、1955年から1959年に販売されたシボレーのピックアップトラック「タスクフォース」シリーズのようです。
カーズシリーズのキャラを実在車で再現することは本場アメリカでもよく行われていますが、メーターはタスクフォースをベースに改造されていることが多いです。
マニアックな車種もモチーフに ツウも唸らされる車種選択
前述の「キング」が実在の名ドライバーと車をモチーフにしていたように、カーズシリーズは車好きも唸らせます。
2011年公開の続編「カーズ2」では、敵役としてザンダップ教授率いる「レモン・ファミリー」が暗躍しますが、ザンダップ教授とその手下たちのモチーフがこれまたマニアック。映画作っている人、車好きなんだろうなあ!
ザンダップ教授は「前後対称」というすごい設計の「ツェンダップ ヤヌス」、手下の一人グレムは「AMC グレムリン」、エーサーは「AMC ペーサー」がモチーフです。いずれも今はなきメーカーのマニアックな車種ばかり。
ちなみに「レモン・ファミリー」のレモンとは英語で「粗悪品、故障・欠陥品」の意味ももちます。そんな認定を劇中でされてしまっていますが(涙)、グレムリンは、斬新なテールエンドが特徴の小型車(といってもエンジンは3L以上あった)で、1974年には17万台を売るヒット車でした。
ペーサーは本来ロータリー・エンジンを積む予定だったモデル。大きな窓の画期的なデザインを誇りました。なお、それが災いして販売は苦戦しました。なお、日本語版では「レモン」ではなく「故障=胡椒」をもじった「ペッパー」に変わっています。
マイナー車からスポーツカーなど、登場キャラは他にもいっぱい
この他、カーズシリーズには数え切れないほどたくさんのキャラが設定されています。
実在のレーサーやレーシングカー、シボレー インパラ、ポルシェ 911(996)、フィアット 500、VW タイプ2、マツダ MX-5ミアータ(ユーノス・ロードスター)、ウイリス ジープ、アストンマーチン DB9などモチーフは様々。消防車、トラクター、コンバインや架空のレーシングカーや車も数多く登場します。
マーキュリー コロニーパーク、ダッジ ダートやA100バンなど、アメリカ車ファンならうれしい車も出てくるのは、アメリカ製作の映画らしいポイントです。
現在もなお、ミニカーなどの玩具が売られているカーズシリーズ。続編製作の予定は今のところないということですが、今後に期待して待ちたいと思います。そのときはどんな車がモチーフになるのでしょうか。 文・絵/遠藤イヅル※イラストの無断転載、改変その他類似の行為を禁じます※本記事は十分に調査したうえで掲載しておりますが、すべての情報の正確性において一切の責任を負うものではありません。あらかじめご了承ください
プリムス ロードランナーの中古車を見てみる【図説で愛でる劇中車】シリーズの過去記事はこちら
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みんなのコメント
大人になってから最初のカーズをみた時、
なぜか涙が出て笑われたが、競技もやってて、
ピークが過ぎたのを実感した頃だったからかな?
今でも最初のカーズは泣ける。
周りは笑う。