【MotoGP】マルク・マルケス、ドイツGP5度目の転倒で左手親指に小さな骨折。レース出場は可能の見込み

　レプソル・ホンダのマルク・マルケスは、MotoGP第7戦ドイツGPのウォームアップで転倒し、左手親指に小さな骨折を負ってしまった。

　ロードレース世界選手権で計8度、最高峰クラスでは6度のチャンピオンに輝いているマルケスにとって、ドイツGPの舞台であるザクセンリンクはまさに”庭”。125ccクラスに参戦していた2010年から、ザクセンリンクでは負け無し。怪我による欠場となった2020年と2022年を除けば11連勝を飾っている。

　しかし今季のドイツGPは、マルケスにとって悲惨な週末となっている。プラクティス2では、ターン1で転倒。ピットレーンから出てきたばかりのヨハン・ザルコ（プラマック）を巻き込むような形の多重クラッシュとなった。

　両ライダーとも無事だったが、マルケスは接触を避けられる立場にいたはずだとザルコを非難。これにザルコも反論し、「マルケスは喋る前によく考えろ」とやり返していた。

　その日の夜、FIMスチュワードは全ライダーに対し、ターン1に向けて接近しているトラフィックに注意することはピットレーンから出る競技者の責任であるとの通達を発表した。

　予選でもマルケスはQ1で1度、Q2で2度転倒。それでもクルーの迅速な修復作業もあり、マルケスは予選を7番手で終えた。

　15周のスプリントでは一時5番手まで上がったマルケスだったが、その後は挙動を乱すシーンもあり最終的に11位でスプリントを終えた。

　マルケスはレース後「すでに起きたクラッシュのことを考えれば、自分が冒していたリスクは結果に見合うものではなかった」と語っていた。

　そして日曜日の午前、10分間のウォームアップセッションでマルケスはターン6を通過する際、週末5度目のクラッシュを喫してしまった。

　バイクから弾き飛ばされたマルケスは足を引きずりながらクラッシュ現場から離れ、意気消沈した様子でトラックサイドに長く立ち尽くし、ガレージに戻った。

　チームとのブリーフィングもせずにオフィスに直行したマルケスは、着替えを済ませた後にメディカルセンターで診察を受けた。

　MotoGPはソーシャルメディアを通じて、マルケスが「左手第一指のごく小さな骨折」を負ったが、レースに出場できる状態であると発表した。

　しかしマルケスが日曜午後に行なわれる30周のドイツGP決勝に出場するかどうかは現段階では不明であり、ザクセンリンク12連勝の可能性はかなり低いと言わざるを得ないだろう。

　ホンダ陣営はジョアン・ミル（レプソル・ホンダ）とアレックス・リンス（LCRホンダ）が負傷で欠場し、ドイツGPには2台体制で臨んでいた。LCRホンダの中上貴晶も金曜日のプラクティス2で転倒を喫し右手の古傷を痛めており、陣営全体が満身創痍といった状態だ。

Comments

ライディングに無理が有ったんだろ。

レーサーは命懸けやな。