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’80s国産名車・ホンダCB-F完調メンテナンス#1【大躍進を遂げた第2世代の並列4気筒車】

掲載 更新 22
’80s国産名車・ホンダCB-F完調メンテナンス#1【大躍進を遂げた第2世代の並列4気筒車】

プロに学ぶ神名車復活術

今も絶大な人気を誇る‘80年代の名車たち。個性の塊であるその走りを末永く楽しんでいくには何に注意し、どんな整備を行えばよいのだろうか? その1台を知り尽くす専門家より奥義を授かる本連載、今回はホンダ第2世代の並列4気筒モデルとして大ヒットした「CB-F」シリーズを取り上げる。まずはその歴史から。

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3種類の排気量を設定してライバルのZやGSに対抗

’78年9月から欧米、’79年6月から日本での販売が始まった「CB-F」シリーズは、ホンダにとって第2世代の並列4気筒車である。当時のライバル勢の動向を振り返ると、カワサキZやスズキGSも’80年から第2世代に移行したのだが、第1世代からの飛躍という面ではCB-Fがダントツだった。

というのも、第1世代のCBフォアシリーズは昔ながらのオーソドックスなスタイルで、エンジンの動弁系はSOHC2バルブ、キャブレターはピストンバルブ式、ホイールはスポークだったのである。一方、”インテグレーテッドストリームライン”と命名された流麗なボディに身を包んだCB-Fは、DOHC4バルブヘッド/負圧式キャブレター/コムスターホイールなど、耐久レーサー・RCBで培った革新的な技術を随所に採用したのだ。

―― 【’79 HONDA CB750FZ】■全長2190 全幅795 全高1125 軸距1515 シート高795mm 乾燥重量228kg キャスター27.5度/トレール117mm ■空冷4スト並列4気筒DOHC4バルブ 748cc 内径×行程62×62mm 圧縮比9.0:1 最高出力68ps/9000rpm 最大トルク5.9kg-m/8000rpm 変速機5段リターン 燃料タンク容量20L ■タイヤF=3.25-19 R=4.00-18 ●発売当時価格:53万8000円

―― 【ライバル勢とは異なる独創的な構成】CB-Fシリーズのエンジンの特徴は、直押し式のDOHC4バルブヘッド/2段がけのカムチェーン/ハイボチェーン式の1次減速/一体鍛造のクランクシャフト/プライマリーシャフトを備える4軸構成など。

―― 【コクピットは戦闘機のイメージ】メーターまわりは戦闘機を意識してデザイン。日本仕様のハンドルはセパレート式だが、海外向けにはパイプハンドル仕様も存在。トップブリッジの上にはヒューズボックスが備わる。フォークオフセットは45mm。

当初900cc/750ccの2本立てでスタートしたCB-Fは、ライバルへの対抗策として、’81年には市販レーサーの1100R、’83年にはそのストリート仕様となる1100Fを追加。もっとも、当時の日本にはナナハン規制が存在したため、900と1100は逆輸入でしか入手できなかったし、’75年の免許制度改正後は、ナナハンも高嶺の花になりつつあったのだが…。

そんな状況でも、CB750Fは爆発的な人気を獲得。4年間で約3万9000台(日本仕様のみの数字)が販売された大ヒットモデルとなった。

当時の日本仕様の現存率が高いためだろうか、リッタークラスが大人気のカワサキZやスズキGS/GSXなどとは異なり、CB-Fシリーズの中古車市場の主力は、現在も依然としてナナハンである。今回の取材に協力してくれたジェイズに入庫するCB-Fも、ナナハンが多数派だという。

「タマ数の少ない1100はさておくとして、CB-Fの場合は、900と750の動力性能の差がそんなに大きくないですから。トルクで走るロングストロークの900より、回して楽しめるスクエアストロークの750のほうが好み、という人も多いですね。好調の維持という視点で見ても、もっとも環境が整っているのは750でしょう」

そう語る同店の宮繁順一代表ではあるが、だからと言って900と1100の入手と維持が極端に難しいわけではない。良好なコンディションの中古は少なくなってきたものの、リプロパーツが着実に増加し中古部品の入手が容易になった昨今では、CB-Fシリ―ズを楽しむためのハードルはひと昔前より下がっていると言えるだろう。

CB750Fの進化:機種コードは5種類だが、仕様は大別すると3種類

CB750Fシリーズには、’79FZ/’80FA/’81FB/’82FC/’83FDが存在。もっともFDの国内販売台数はわずかだったため、日本ではFCが最終型という認識が一般的のようだ。

FZとFAの基本構成がほぼ同じだったのに対して、FBはブラックコムスターホイールやエア加圧式フォークを採用(前19/後18インチ、φ35mmという数値は不変)。フロントブレーキキャリパーは片押し式1→2ピストンに改められた。なお’80年には、日本独自の限定車としてFBBとF2BBも販売されている。

FCの特徴は、前後18インチのブーメランコムスターホイールや、TRAC機能付きφ39mmフォーク、リザーバータンク付きリヤショックユニットなど。ただし輸出仕様の750FC/Dは、FBと同様の構成だった。

―― ’79 CB750FZ

―― ’80 CB750FA

―― ’81 CB750FB

―― ’81 CB750FBB

―― ’81 CB750F2BB

―― ’82 CB750FC

中古車相場は70~150万円:ライバル勢と比べれば入手は容易

上記の価格はCB-Fシリーズ全体で、750=70~130万円、900=80~150万円、1100=100~150万円が現在の中古車販売店における相場だ。ひと昔前と比べると、750はかなり高くなったものの、一方の900と1100はライバル勢と比較すると、意外に上昇していない…? という印象だ。ちなみにCB1100Rは、300~500万円近辺。

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みんなのコメント

22件
  • >FDの国内販売台数はわずかだったため、

    FDは国内販売してないよ、FCが国内最終型。なんでこんな基礎中の基礎を間違えるんだろう。
  • ふーん。FDかあ。Dがつくのは1100RDくらいと思ってたあ。ふーん。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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