■現行N-BOXもそろそろ6年目
軽自動車どころか、登録車をあわせても、何度も国内年間販売台数ナンバー1を獲得してきたホンダの「N-BOX」。直近の2022年度における販売台数も20万4734台となり、軽自動車だけでなく、登録車を含む新車販売台数ナンバー1で、軽自動車としては8年連続の首位となっています。
【画像】これ「欲しい!」 既に公開されていた「N-BOXクロス」コンセプトを写真で見る(78枚)
そしてN-BOXシリーズは2023年3月末で、2011年12月の初代誕生よりわずか11年3か月で、累計販売台数350万台を突破しました。近年、まれに見る大ベストセラーカーです。
とはいえ、現行型の「N-BOX」の登場は2017年8月のことで、今年は6年目を迎えます。初代から現行の2代目への代替わりは6年目で行われていることから、そろそろ次の世代の「N-BOX」が出てきてもおかしくはないという時期を迎えています。
では、次の世代の「N-BOX」は、どうなるのでしょうか?
まず、確実に言えるのは「キープコンセプト」であろうということで。なぜなら大ヒットしているモデルを、わざわざ路線変更する必要がないからです。燃料タンクをクルマの真ん中の床下におくセンタータンクレイアウトによる広い室内空間に、端正なルックスは踏襲されることでしょう。
ただし、現在のトレンドが気になります。そのトレンドとは、「アウトドア志向」です。
近年、「N-BOX」を代表格とする「軽スーパーハイトワゴン(背が高くて、両側スライドドア)」系は、軽自動車としてもっとも数多く売れるジャンルとなっています。その中で今、「アウトドア志向」のグレードを追加するのがトレンドとなっているのです。
スズキは、昨年の8月にスーパーハイト系である「スペーシア」に「スペーシア ベース」というグレードを追加しました。ダイハツは昨年10月にアウトドアを指向する「タントファンクロス」を発売。三菱自動車は今年4月に「デリカミニ」をデビューさせています。
スペーシア ベースは商用の4ナンバー車両で、「遊びに仕事に空間自由自在」と、アウトドアに限らず幅広い使い方をアピールしますが、オリーブ色のボディカラーをまとうなど、そのルックスはアウトドア風味いっぱい。また、タントファンクロスとデリカミニは、はっきりとアウトドア志向をアピールしています。
ライバルに広がる「アウトドア志向」というトレンド。それに対してホンダの現行型「N-BOX」は、まったく「アウトドア志向」の気配がありません。それでも、販売の強さはゆるぎないものに見えます。しかし、トレンドをいつまでも無視することはできないはず。
そういう意味で、次の世代の「N-BOX」になるのか、はたまた追加グレードになるのかはわかりませんが、そうしたトレンドへの対応策として、アウドドアテイストを加えた何かが出てきてもおかしくはありません。もちろん、新グレードを追加するのでも、数か月スパンでできるわけはありません。半年や年単位の時間がかかるはず。
明日にでも何かが出てくるとは思いませんが、いつかあるはずの「N-BOX」の次なる動きに「アウトドア志向」が、どのように影響してくるのか。
期待を持って、ホンダの動きに注目しようではありませんか。
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