motorsport.comの調べでは、豪雨洪水被害を受けてキャンセルされたバレンシアGPの代わりにバルセロナのカタルニア・サーキットで最終戦を開催する構えであるようだ。
バレンシアでは、災害によりここ数日で200人以上が命を落としたと公式発表が出ており、こうした状況でのグランプリ開催は不可能とMotoGPは判断。バレンシアGPはキャンセルされた。
■MotoGP、豪雨被害バレンシアでの最終戦開催を見送り。代替地での実施が検討される
選手権のプロモーターであるドルナは、最終戦の代替開催地やその他の詳細を決めるために奔走。motorsport.comの調べでは、バルセロナで当初バレンシアGPが開催される予定だった11月15~17日に最終戦が行なわれることが有力視されているようだ。
これまで最も可能性が高いと見られていたのは、今季の開幕戦が行なわれたカタールだったが、パドックではバルセロナを推す声が多かった。特にMoto2やMoto3ではこの時期、予算的に厳しいチームが多いことがその一因だ。
開催間隔という意味ではカタールが最も開いているわけだが、当然ロジスティクス面では妥協を強いられることにある。また、カタールでは12月1日決勝という日程でF1の開催が控えていることも要素になる。
MotoGPは日曜日の午前中、バルセロナでのレース開催を最終決定するため、カタルニア州政府とミーティングを行なった。両者の合意が整ったため、ドルナは9時30分にMotoGPチーム協会であるIRTAと面会し、最新情報を伝えた。
数時間後には、バレンシアGPの観戦チケットを購入した人々に対する手続きが行なわれる予定だ。
また最終戦後には、11月19日(火)に同じ会場で恒例のポストシーズンテストが行なわれる。
「昨日コースに出る前に、特に順位を争っているライダーたちに、カレンダーに別のイベントがあることを伝えることが重要だと考えていた」
ドルナの最高競技責任者であるカルロス・エスペレータはそう語った。
「この数日はチャレンジングだった。もちろんバレンシアのコミュニティにとってはなおされだ。しかしチャンピオンシップが置かれている状況を考えると、競技面だけでなく、世界中のファンにとっても、シーズン最終戦を開催することは重要だと考えている」
「2週間でイベントを開催するのは非常に難しいことだが、この48時間の間に可能な限りの代替案を検討した結果、バレンシアに近いこと、すでに多くの人々が最終戦に向かうために移動していること、そして特にファンにとっては、バルセロナが最高の場所だと考えた。また、その場所からバレンシアのコミュニティを支援できることもわかっている」
「そのためカタルニア州政府にも開催を要請している。彼らは、スペイン政府とバレンシア州政府の双方と連絡を取り合い、足並みを揃えてから開催を確定させたいと考えている」
「しかし今緊急なのはバレンシアのことであり、グランプリの確定ではない。それは我々が待てることであり、確定したら我々は可能な限りハードワークを開始する。これが挑戦であることは間違いないが、我々ができることはたくさんあると思うし、ファンに対する義務だと感じている」
「MotoGPコミュニティ全体、ライダー、チームの積極性、協力、サポートに感謝したい」
マレーシアGP決勝前の時点で、今季のチャンピオンが決まっていないのはMotoGPクラスのみ。ホルヘ・マルティン(プラマック)がフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)を29ポイントリードしている。5月のカタルニアGPでは、マルティンがスプリント4位、決勝2位。バニャイヤはスプリントでリタイア、決勝では優勝となっている。
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