■ゆっくり、タイミングを間違えなければ逆ハンドルを使わずとも曲がり切れる
個人的な話になりますが、この夏30年ぶりに自動車教習所(自動車学校)に通っていました。その目的は大型二輪の免許を取得するためだったのですが、教習所のコースというのは二輪と四輪がいっしょに使います。つまり、仮免許を取る前の教習生の走りを見る機会もありました。
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初めての大型二輪に四苦八苦していましたから、四輪教習車の動きを見る余裕はそれほどなかったのですが、それでもあらためて感じたのは「あおりハンドル」を使ってはいないということ。「あおりハンドル」というのはあおり運転とは違うもので、交差点などで左折する際にいったん右に切って内側にスペースを空けてから左折するというもの。左ウインカーを出しているのに右に一瞬ハンドルを切るので後方から見るとドキッとしてしまいますし、オートバイや自転車の巻き込み事故にもつながりやすい行為として批判されています。
大型トラックが狭い路地に入るときなど「あおりハンドル」をしないと内輪差が大きすぎて曲がれないケースもあるでしょうが、通常の乗用車であれば極端な「あおりハンドル」は不要なはずです。しかし、実際の路上では「あおりハンドル」をクセのように使っているドライバーは少なくありません。その理由として、クルマのホイールベースが伸びている傾向にあることが挙げられるかもしれません。ホイールベースが伸びると内輪差で脱輪しやすくなるので、かつての感覚で左折するのが怖くなり、「あおりハンドル」を使ってしまうのではという仮説です。
しかし、あらためて自動車教習所で、教習生が運転している様子を見ると「あおりハンドル」を使わずともきちんと交差点で左折しています(もちろん、教習中ですから脱輪してしまう人もいますが…)。教習に使われているクルマはほぼ現行といえる年式のモデルです。最近のクルマはホイールベースが伸びているからという言い訳はききません。「あおりハンドル」を使わずとも左折することはできるのです。
では、そのポイントはどこにあるのでしょうか。おそらく「あおりハンドル」を使うドライバーは、左折するときのスピードが速すぎるが原因です。速度が上がるために、ハンドルを切り始めるタイミングがズレやすくなってしまい、その辻褄をあわせるために「あおりハンドル」を使っているのではないかと感じます。実際、いくつかの交差点で定点観察してみたのですが、教習所で教えている速度に対して、あまりにも速いスピードで曲がろうとしているように感じます。もう少し速度を落とせば「あおりハンドル」を使わずとも曲がれるだろうに、と思うケースもしばしばありました。
もし自分自身が「あおりハンドル」を使っているという自覚があるなら、左折時の速度に注意してみるといいかもしれません。運転に慣れているのであれば、速度を落とすことで適切なタイミングでハンドルを切り始められるはずです。冒頭でも書きましたが極端な「あおりハンドル」というのは、後方から見ていてドキッとしてしまいますし、事故の元になってしまいます。クセになっているとそう簡単に修正できないかもしれませんが、「あおりハンドル」自体は運転操作が増えるだけの動作です。気持ちゆっくりと曲がるようにすれば、そうした無駄な動作を省くことができるようになるのですから、いま一度ご自身の運転を見直してみては、いかがでしょうか。
文:山本晋也(自動車コミュニケータ・コラムニスト)
写真:アフロ
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