もくじ
ー 2020年登場の新型車から採用
フェラーリP80/C サーキット専用の新型ワンオフ、開発に4年 ベースは488 GT3
ー 英国製の比率は50%から58%へ
ー カーボン製タブを内製化するメリットとは
2020年登場の新型車から採用
マクラーレンが5000万ポンド(約73億円)を投じてヨークシャーに新設したコンポジット・テクノロジー・センターで(MCTC)、初めて完成した新型「モノセル」カーボンファイバー製シャシーのプロトタイプが、サリー州ウォーキングにある本社工場へ届けられた。
コードネーム「PLT-MCTC-01」(プロトタイプ・ライトウエイト・タブ、マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター、ナンバー01)と呼ばれるこの軽量シャシーは、同社ラインアップにおける軽量化に向けた最初の一歩になる。それは2024年までに全モデルをハイブリッド化するための準備だ。
マクラーレンはこれからウォーキングで、このプロトタイプに衝突試験を受けさせる。2020年にはこのモノセルを採用した最初のモデルが登場する予定だ。
MCTCで施設責任者を務めるウェス・ジャクリンは、次のように語っている。
「将来はパワートレインの重量増が避けられません。そこで革新的な軽量化技術と軽量製法が、顧客の求めるハンドリングや敏捷性を実現するための重要な鍵となることはますます明らかです」
英国製の比率は50%から58%へ
マクラーレン第二の製造施設は昨年11月に落成式が行われ、ケンブリッジ公ウィリアム王子とバーレーン皇太子が出席した。同施設は、シェフィールドとロザラムの間、キャットクリフにあるアドバンスト・マニュファクチャリング・パーク内にある。
モノセルの本格的な生産は2020年に始まり、現在60名の従業員は200名以上に増える予定だ。
スピードテールやこれから発表される新型グランドツアラーも含め、マクラーレンの量産モデルに使われているカーボンファイバー製タブの製造は現在、オーストリア・ザルツブルクのカルボ・テックという会社に外注している。同社は引き続きマクラーレンにカーボンファイバー製コンポーネントの供給を行う。MCTCで製造するのは新しいモノセル・タブのみだ。
MCTC製タブが使われるようになれば、マクラーレンのクルマにおける英国製の比率は、現在の50%から58%に引き上げられる。
現在、マクラーレンと提携しているシェフィールド大学のアドバンスト・マニュファクチャリング・リサーチ・センターでは、45名の従業員が働いている。カーボンファイバー製タブの技術発展のために働いているこのチームは、200名に増える予定だ。
モノセル・タブの量産前試作バージョンは、シェフィールド大学の協力のもとで製作された。その一方、新施設では見習い工が仕事の訓練を受けている。
カーボン製タブを内製化するメリットとは
昨年11月に行われたMCTCの落成式では、シェフィールドとロザラムの地方議員や、多くの地元関係者、そして施設で働くエンジニア達が見守る中、カーボンファイバー製記念プラークが公開された。
落成式典で行われたイベントで、ハイパーカーのマクラーレン・セナはドーナツターンを披露。約7000平方メートルの敷地に立つ新しい工場の床に「洗礼」を浴びせた。
MCTCのプロジェクト責任者を務めるケン・スマートは、落成式典で次のように語った。
「われわれがこの施設を建てた理由には2つの重大な意味があります。1つ目は、タブの製造を管理することで、これまで以上に柔軟なデザインが可能になること。クルマを開発する際、そのクルマの特性に合わせてタブの設計を変えることができます」
「クルマのダイナミクス、エルゴノミクス、キャビンのスペース、ドライビング・ポジション、視界、乗降性など、お客様にとって重要な要素を最適な設計することができるのです」
「2つ目は、おそらく最も重要なことですが、開発過程から連続的に学ぶ機会が得られるということです。1つの問題を解決する度に、われわれは新しい知識を得ることができます」
「これによってわれわれは、構造的整合性を保ちながら設計を変更できる能力が得られます。さらに、製造過程を最適化する能力も得られます。このテクノロジーを内製にすることは、カーボンファイバー製タブの開発と設計のペースを引き上げる好機でもあります」
また、新施設はマクラーレンによると1000万ポンド(約15億円)規模の経費削減につながるという。MCTCには他社にカーボンファイバー製コンポーネントを供給する可能性もあるとのこと。なぜなら、遠くない未来に向けたマクラーレンの生産目標に対し、工場が完全に稼働した際には、生産能力に余剰が見込めるからだ。
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