■レクサスの「小さい高級車」こと新型LBXを街中で体感!
レクサスは新型「LBX」を2023年6月5日にイタリア・ミラノで世界初公開。その後日本では11月9日発表しています。
そして12月下旬に発売されましたが、実際に街中で乗るとどのような印象なのでしょうか。
【画像】「えっ…!」これが「豪華内装」です、画像を見る! (47枚)
新型LBXはTNGAプラットフォーム(GA-B)をほぼすべて専用に仕立てることで、徹底的に「レクサスの小さな高級車」として作り上げたモデルです。
ボディサイズは全長4190mm×全幅1825mm×全高1545mm、ホイールベース2580mmとなり、コンパクトSUVです。
しかし街中で実車を見るとレクサスの新たなフロントフェイス「ユニファイドスピンドル」や、鏡餅のようなズシッとしたフォルムなどにより、小ささを感じさない上に見劣りしない存在感を醸し出しています。
担当者によれば「自分のガレージで『LC』と並べて置いても遜色ないデザインを意識した」と言うほどです。
パワートレインは1.5リッター直列3気筒エンジンにモーターを組み合わせたハイブリッド車のみですが、その走りの味付けは「運転していて楽しい」と思わせるものです。
そのこだわりについて、チーフエンジニアの遠藤邦彦氏は次のように話しています。
「LBXは『週末に買い物に行く時のカジュアルなスニーカー』を意識して開発しました。
これまでの高級車の概念は豪華、大きい、セダンといったものですが、それから脱却して飾り気のない本質を追求したラグジュアリーを目指すこと。そして本物を知る人がその自分に戻り、気負いなく乗れるクルマであること、それにLBXは挑戦しました。
走りの面で、こだわったのはドライビングポジション。マスタードライバーやプロのドライバーとの対話の中でも、最も大事だとアドバイスを受けた項目です。
ヒップポイントを下げ低重心にして、それに合わせステアリングホイールの位置も変更しました。
力の入れやすさにこだわり、手首の角度や脇の角度、肩からの距離などを徹底的に検証し、ステアリングの角度を立てドライバー側へ移動させることでドライビングポジションが調整しやすくなっています。
またパワートレインは、高効率な1.5リッター直列3気筒エンジンにバランスシャフトを追加し、振動も減給対策を実施。モーター出力を向上したトランスアクスルと高い電池出力のバイポーラ型ニッケル水素電池を組み合わせ、新開発のハイブリッドシステムを設定しております」
※ ※ ※
このように様々な部分にまでこだわりぬいた新型LBXですが、2023年9月に開催された「LEXUS SHOWCASE」でサーキット試乗を行っています。
この際は2WDに乗りましたが、走り出しがすごく静かな印象を受けつつも気持ちの良いモーターの加速感を味わえました。
一方でエンジンが掛かると3気筒らしい雑音が聞こえてくるなどの気になる点も。しかしながら、起伏の激しいタイトコーナーを気持ちよくグイグイと走っていけるというは驚く部分でした。
■プロトタイプのサーキット試乗から市販車の街中試乗で印象は変わった?
サーキット試乗から約4か月。今度はみなとみらい周辺で街中試乗を体感します。
今回はナンバーも取得した公道での試乗となり、2WD車/4WD車の両方に乗れました。
走り出しの印象はサーキットと同様に滑らかで心地よい印象です。
サーキットと異なる街中でのストップ・アンド・ゴーのような場面では電動感をいい意味で覚え、とくに40km/h前後から中間加速はガソリンターボ車とはまた違う気持ちよさでした。
また2WD車/4WD車では80kgの差がある分、街中で乗るなら2WD車のほうがマッチしている印象です。
乗り心地においては、SNSで「足回りが硬すぎる」という声がいくつかありましたが、実際に乗ると「程よい硬さ」という印象です。
この点について担当者は「走りにこだわったということもあり、従来のクルマよりは硬いという印象をもたれる人もいるかもしれません。
どちらかというとドイツ車のように『ショックに対しての収まりの良さ』を硬いと思うのが要因だと思います」と話していました。
街中で気持ちよく走れる新型LBXですが、気になるのは「走りを意識」したというわりには走行モードが「エコ」と「EV」しかないという点です。
他のレクサスモデルでは「スポーツ」や「スポーツ+」などが用意されていますが、なぜ新型LBXには設定が無いのでしょうか。
その問いに対して担当者は次のように話してくれました。
「LBXはノーマルの状態がベスト・オブ・ベストとなっており、スイッチ操作によって性能をあげるということはしていません。
正確にいうと『ドライバーの志向に合わせた走り』として、ある程度攻めた走りなどをしていると、クルマ側でアクセルオフ時の減速アシストを増加させます。
さらに従来のハイブリッド車などではコーナー時にエンジンを停止させ、アクセル操作で再度エンジンを始動させるということをします。
しかしLBXはエンジンを止めないことでリニアな加速感やコントロールがしやすいようになっています。
そのため『スポーツモード』などの意図的なスイッチは付いていません」
※ ※ ※
高級車のヒエラルキーを超えたモデルとして誕生した新型LBX。
走りの特徴以外にも自分好みのスタイルに変えられるオーダーメイドシステム「Bespoke Build」が用意されています。
エクステリア、インテリアのカラーやデザイン、ステッチなど細かく決められるものですが、当初は100台の抽選販売となっていました。
しかし、2月からは通常オーダーが可能となるといい、自分だけの世界に1台となる「小さい高級車」が作れるようです。
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みんなのコメント
見た目もミシュランマンみたいで野暮ったい
圧倒的にブランド力が上でお洒落なミニ買ったほうが百倍幸せ