現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ボルボが航続距離と急速充電に注力した次世代電気自動車向けのバッテリー開発に着手

ここから本文です

ボルボが航続距離と急速充電に注力した次世代電気自動車向けのバッテリー開発に着手

掲載 更新 3
ボルボが航続距離と急速充電に注力した次世代電気自動車向けのバッテリー開発に着手

ボルボが次世代の電気自動車の航続距離と急速充電に注力したバッテリー開発を目指す

ボルボ・カーズは、完全な電気自動車会社への移行を急速に進めており、バッテリーセル技術の開発と生産を本社に地理的に近づけ、より長い航続距離とより早い充電時間という顧客のニーズに合わせた将来のバッテリーを開発することを目指している。

ヘリンボーン柄の内装にアップグレード!シトロエンのベストセラーハッチバック「C3」の特別仕様車「C3 CARAMEL EDITION」

そのためには、全く新しい電気自動車専用の技術ベースを採用した最初のSUV電気自動車を皮切りに、今後発売される第2世代の電気自動車のリチウムイオン電池技術を向上させることが必要になる。2020年代半ばには、第3世代の電気自動車を導入する予定で、航続距離をさらに伸ばし、バッテリーパックを車のフロアに統合し、セル構造を利用して車両全体の剛性を高めるとともに効率を向上させる計画である。

近い将来、ボルボ・カーズは、スウェーデンの大手バッテリーメーカーであるNorthvolt(ノースボルト)と協力して、バッテリーセルのエネルギー密度を現在の市場にあるものに比べて最大50%まで高めることを計画している。さらに、2020年代の後半にエネルギー密度1000Wh/lを達成し、実走行距離1,000kmを達成したい考えだ。

バッテリー技術の向上、ソフトウェアや急速充電技術の継続的な改善により、現在の充電時間は2020年代半ばまでにほぼ半分になると予想されている。

ボルボの最高技術責任者であるヘンリック・グリーン氏は、次のように述べている。

「私たちは、電気自動車を運転することで得られるお客様のメリットを常に高めていきたいと考えています。バッテリーセルの設計と統合をシンプルにすることで、重量を減らし、スペースを最大限に活用することができ、バッテリー容量、航続距離、充電時間を大幅に改善することができます」

ボルボ・カーズが完全な電気自動車の会社になることを目指すと同時に、サステナビリティの重要性も高まっている。ボルボ・カーズは、今後10年間で自動車に搭載するバッテリーのエネルギー量を増加させる一方で、二酸化炭素の排出量を継続的に削減する努力をしていく。

同社が計画しているNorthvoltとのコラボレーションによるバッテリーセルは、100%再生可能エネルギーを使用して生産することを目指しており、他のバッテリーサプライヤーとも2025年までに同様のことを行えるよう推進している。

さらに、バッテリーに含まれる貴重な素材を有効活用することで、バッテリーの二酸化炭素排出量をさらに削減するという明確な戦略を持っている。同社は、可能な限りバッテリーを再製造または再利用することを意図しており、エネルギー貯蔵などの二次利用の可能性についても調査している。

可能な限り、寿命が来たバッテリーは、将来のバッテリーに使用する重要な材料のクローズドループリサイクルを提供できる認定リサイクル業者でリサイクルされる。ボルボ・カー・グループが計画しているNorthvoltとのパートナーシップにより、彼らの確立されたリサイクル事業を活用する可能性が高まっている。

また、ボルボ・カーズは、ブロックチェーン技術の利用拡大を含め、責任あるバッテリーの調達に引き続き注力していくとともに、パートナーやサプライヤーとより密接に連携することで、責任ある調達を強化していく。

次世代の電気自動車のSUVでは、双方向充電を提供し、自動車のバッテリーで余った電気を電力網に流すことができるようになる。これにより、電気自動車のドライバーは、電力生産に関連する価格やCO2排出量が日々のピーク時には電力網にエネルギーを供給し、排出量が減少した時には車を充電することができる。

ボルボの最高技術責任者であるヘンリック・グリーン氏は、次のように語る。

「私たちは、お客様の生活をより快適で楽しいものにする、持続可能な電気自動車を提供したいと考えています。スマートなイノベーションと主要なパートナーとのコラボレーションにより、航続距離の延長、短時間での充電、低コストなど、お客様が求めるものを提供し、電動モビリティの普及をさらに促進することができます」

ボルボ・カーズの電動化ロードマップは、戦略的パートナーとの協力の下、バッテリー、電気モーター、関連ソフトウェアの設計、開発、生産を自社で行う垂直統合に重点を置いている。その目的は、バッテリーのサプライチェーン全体を通して、可能な限りの相乗効果と効率化を達成することである。

6月初め、ボルボ・カー・グループは、持続可能なバッテリーを開発・生産するためのNorthvoltとの提携計画を発表した。これは、次世代の電気自動車であるボルボとポールスターを駆動するためのもので成長を支えるために必要な持続可能なバッテリーの将来的な供給を確保するもの。

Northvoltとの協力関係は、2030年までにプレミアム電気自動車の分野でリーダーとなり、純粋な電気自動車のみを販売するというボルボ・カーズの高い目標を実現するために重要なものである。また、技術的なリーダーとのパートナーシップと相まって、生産および開発における自社能力を拡大するための重要なステップとなる。

関連情報:https://www.volvocars.com

構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

トヨタ大逆転か、ヒョンデ初の3冠か。勝田貴元が握る、タイトル防衛のカギ【ラリージャパンの見どころ】
トヨタ大逆転か、ヒョンデ初の3冠か。勝田貴元が握る、タイトル防衛のカギ【ラリージャパンの見どころ】
AUTOSPORT web
フェラーリ、予想通りタイヤのウォームアップに苦労。ルクレール「レースペースは良い。逆よりマシだ」
フェラーリ、予想通りタイヤのウォームアップに苦労。ルクレール「レースペースは良い。逆よりマシだ」
motorsport.com 日本版
「昔あったなぁ」装備 「燃料コック」操作したことありますか?
「昔あったなぁ」装備 「燃料コック」操作したことありますか?
バイクのニュース
スズキ「ジムニー」の“スライドドア仕様”を初公開!? アウトドア最強の「本格オフロード」モデル実車登場! めちゃゴツ顔の「エブニイ SPIEGEL」に反響続々!
スズキ「ジムニー」の“スライドドア仕様”を初公開!? アウトドア最強の「本格オフロード」モデル実車登場! めちゃゴツ顔の「エブニイ SPIEGEL」に反響続々!
くるまのニュース
フェラーリ代表、選手権争いに向け「自分たちの潜在能力に自信を持っている」ラスベガスでは好結果を残せると確信
フェラーリ代表、選手権争いに向け「自分たちの潜在能力に自信を持っている」ラスベガスでは好結果を残せると確信
AUTOSPORT web
アルファロメオ、日本初導入となる『ジュリア』左ハンドル車のカスタマイズプログラムを実施
アルファロメオ、日本初導入となる『ジュリア』左ハンドル車のカスタマイズプログラムを実施
AUTOSPORT web
【1970年代国産GTカーに思いを馳せて】光岡自動車からM55の市販バージョンが登場!
【1970年代国産GTカーに思いを馳せて】光岡自動車からM55の市販バージョンが登場!
AUTOCAR JAPAN
BMWの次世代EV「ノイエ・クラッセ」、SUV版のテスト車両を生産開始
BMWの次世代EV「ノイエ・クラッセ」、SUV版のテスト車両を生産開始
レスポンス
排気量アップで140馬力!? 軽枠超えのコペンが本気すぎ
排気量アップで140馬力!? 軽枠超えのコペンが本気すぎ
ベストカーWeb
[2000年]代[軽スポーツ]に注目!? 流通量豊富なスズキ[アルトターボRS]に中古で乗る!!
[2000年]代[軽スポーツ]に注目!? 流通量豊富なスズキ[アルトターボRS]に中古で乗る!!
ベストカーWeb
旧車ベンツW111型「220SE」をデイリーに楽しむ!「羽根ベン」と呼ばれる理由は当時の米国の流行に乗ったデザインにありました
旧車ベンツW111型「220SE」をデイリーに楽しむ!「羽根ベン」と呼ばれる理由は当時の米国の流行に乗ったデザインにありました
Auto Messe Web
交換のたびに「ちょっと余る」エンジンオイル! コツコツためて使っても問題ない?
交換のたびに「ちょっと余る」エンジンオイル! コツコツためて使っても問題ない?
WEB CARTOP
【F1メカ解説】レッドブルがラスベガスで見せた”荒療治”。大きすぎた空気抵抗に対処すべく、サーキットでリヤウイングを削る苦肉の策
【F1メカ解説】レッドブルがラスベガスで見せた”荒療治”。大きすぎた空気抵抗に対処すべく、サーキットでリヤウイングを削る苦肉の策
motorsport.com 日本版
ライダーを重視した先進装備を多数搭載。新型『トライアンフ・タイガースポーツ660』発表
ライダーを重視した先進装備を多数搭載。新型『トライアンフ・タイガースポーツ660』発表
AUTOSPORT web
F1メディア委員会、故意のフェイクニュースの監視と取り締まりを検討
F1メディア委員会、故意のフェイクニュースの監視と取り締まりを検討
AUTOSPORT web
アルパイン2025年モデル発表 車種専用モデルさらに拡充 ナビもディスプレイオーディオも充実
アルパイン2025年モデル発表 車種専用モデルさらに拡充 ナビもディスプレイオーディオも充実
AUTOCAR JAPAN
「6リッターV12エンジンで6段MT」乗れるのは2人!?  衝撃の激レア英国車デビュー!
「6リッターV12エンジンで6段MT」乗れるのは2人!? 衝撃の激レア英国車デビュー!
乗りものニュース
トヨタの「超凄いヤリス」登場! 1.6L直列3気筒ターボ搭載!? 公道でアクセル“ベタ踏み”!? 爆速で駆け抜けるRally2の現状は
トヨタの「超凄いヤリス」登場! 1.6L直列3気筒ターボ搭載!? 公道でアクセル“ベタ踏み”!? 爆速で駆け抜けるRally2の現状は
くるまのニュース

みんなのコメント

3件
  • バッテリーは充電時間と航続距離が問題ですからね。
    どれだけ進化するか楽しみです。
  • 差別化を図るため自動車メーカーがハイパフォーマンスEVを競って出すなかボルボはさすが
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村