対向車や歩行者などを操舵アシストで避ける!
ボルボ・カー・ジャパンは、2017年10月16日、ミドルクラスのSUV、XC60の2代目を発表し、発売した。同モデルは2008年に登場し、全世界の累計販売台数が100万台を記録し、現在ボルボの販売台数の30%を占める人気車種だという。
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ボルボといえば、何よりも安全性に重きを置くメーカーだ。それは昔から日本のユーザーにも認識されており、現在のモデルが採用する先進安全装備の実力も高い。日本で初めて完全停止する自動ブレーキ「シティ・セーフティ(CITY SAFETY)」を採用したのも初代ボルボXC60だ。そして今回発表されたXC60にも、新たな安全機能が3つ追加されている。
・ステアリングサポート(衝突回避支援機能) 対車両や自転車、歩行者、大型動物との衝突を回避、もしくは被害を軽減するための自動ブレーキ「CITY SAFETY」がさらに進化したもの。ブレーキだけでは回避できないと判断した場合に、ドライバーのステアリング操作が足りなくても自動でアシストが加わり、回避行動を補う。さらに場合によっては旋回内側の前後輪にブレーキをかけ、この旋回動作をサポートする。この装置は50-100km/hの速度域で作動。
・オンカミング・レーン・ミティゲーション(対向車線衝突回避支援機能) 対向車との衝突を回避するシステム。対向車を検知しているときに、よそ見などで自車が車線をはみ出すと、ステアリングを自動で操作して対向車線から走行車線に戻る動きを支援する。60-140km/hの速度域で作動。
・ステアリングアシスト付 BLIS(後車衝突回避支援機能付 BLIS) 左右斜め後方の死角にクルマが居ることを知らせるBLIS(ブラインドスポット・インフォメーションシステム)を進化させた装備。斜め後ろの死角に他車が居る場合や、隣の車線の車両が後方から急接近している場合に、気がつかず車線を逸脱したり、車線変更するためにウインカーを作動させると、ステアリングを自動で操作して走行車線内に戻すように支援。衝突を回避するというシステムだ。 60-140km/hの速度域で作動。
さらに、今日本でも注目を集めている自動運転関連のシステムだが、パイロット・アシストII(車線維持支援機能)を装備。これはレベル2に相当する車線維持機能を有し、140km/h未満で全車速追従機能付きのACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)を使用し、「パイロット・アシスト」を作動させると、ステアリング操作をアシストして車線維持を支援する。
これらを含む、16種類以上の安全・運転支援機能「インテリセーフ(IntelliSafe)」を、単に採用しただけでなく全車標準装備するというのだから、いかにボルボの安全思想が高いものであるかがわかるだろう。
もちろん安全装備だけが新型XC60のうりじゃない。ボルボが約1兆3000億円を費やして行った構造改革によって生み出された、SPA(SCALABLE PRODUCT ARCHITECTURE)と呼ばれるプラットフォームを採用。コチラはXC90から使用されているもので、XC60で5車種目となる。
SPAはホイールベースを始め、自由度の高いプラットフォームであり、それが今回の美しいデザインを実現できた要因のひとつだという。
また、SPAは電動化にも対応するプラットフォームであり、今回のXC60は、2リッタークリーンディーゼルターボ(XC60 D4)、2リッターガソリンターボ(XC60 T5)、2リッターガソリンターボ+スーパーチャージャー(XC60 T6)に加え、プラグインハイブリッドモデルも用意する。
XC60 T80と呼ばれるプラグインハイブリッドモデルは、318馬力/400N・mを発生する2リッターガソリンターボ+スーパーチャージャーエンジンに、87馬力・240N・mを発揮するモーターを組み合わせている。JC08モード燃費は15.7km/Lを達成し、満充電から電気モーターのみで45.4kmのEV走行が可能だという。
グレード展開は、エントリーモデルがMomentum、走りに振ったスポーティモデルのR-DESIGN、ラグジュアリーモデルのInscriptionという3つ。パワートレインによって設定のないグレードもあり、全7モデルというラインアップとなる。なお、XC60 T5、XC60 T8は2017年10月16日からデリバリー開始、XC60 D4、XC60 T6は2018年3月頃のデリバリーとなる予定だ。
世界でも、そして日本でも2014年から3年連続で新車販売台数を伸ばし、さらにこの先も増加することが予測されているボルボ。その中心車種であるXC60に注目したい。
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