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アストンマーティン「DB12」は「DB11」とはまるで別物! 同じAMGエンジンなのにまったく異なる乗り味の理由とは?

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アストンマーティン「DB12」は「DB11」とはまるで別物! 同じAMGエンジンなのにまったく異なる乗り味の理由とは?

アストンマーティンから最新モデルが登場

アストンマーティンから、ブランドの中核モデルとなるDBシリーズの最新モデル「DB12」が登場。「DB11」のビッグマイナーチェンジ版でありながら、中身は「まるで別物」です。アストンマーティンがスーパーGTと呼ぶ新型の実力とは?

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DB11とはまるで別物

初めてハンドルを切った瞬間に、「あ、これはまるで別物だ」と感じた。おそらくDB11オーナーであれば私以上にその違いを鮮やかに感じることができるだろう。ステアリングホイールを回す感覚からは「もっさり感」がまるで消え失せ、適度にニンブルでかつリニアなフィールを得る。ドライバーの操作に合わせて前輪も正確に動く。その応答性の軽やかさが車体全体の動きをも軽快に感じさせる。そのうえ、サスペンションがよく動き乗り心地も上々。一気にウルトラモダンとなったインテリアとともに中身はフルモデルチェンジの様相だ。

写真を見てもらえばわかる通り、新型DB12はDB11のビッグマイナーチェンジ版である。メーカーは8割のパーツが新設計というが、スタイリング、とくにルーフからリアにかけてはDB11とほとんど変わらない。フロントマスクこそ大幅なデザイン変更を受けたというものの、定義的にはマイチェンだ。アストンマーティンの歴史を見れば「DB4」最終シリーズと「DB5」の関係性に似る。

DBの名に相応しいグランドツアラー

ところがいざ乗り込んでみれば、全くもって新しい。あまりの進化ぶりに自分のDB11記憶がにわかには信じられず、南仏でDB12を試乗して帰国したその足でDB11を駆り出し復習したほどだった。確認した結果が冒頭の「まるで別物」というわけである。

ブランドの110周年を迎えた今年(2023年)は同時にDBシリーズの生誕75周年でもあった。それゆえアストンマーティンはDB11の後継モデルをリリースするにあたって、中身の進化にこだわったのだと思う。なにしろ歴代DBシリーズこそはアストンマーティンのブランドイメージ=豪華で美しいグランドツアラー、を決定づけた存在であり、現代においても軸となるモデルはいずれもDBという名前を背負っている。

スポーツからクルージングまで、スーパーGTは思いのままに

アストンマーティンは新型モデルのコンセプトを「スーパーGT」とした。単なるグランドツアラーではない。リアルスポーツカーとしても成立するモデルというのが彼らの主張である。そのための動的性能向上はパワートレインからシャシー&サスペンション、各種ダイナミック制御まで多岐に渡った。ちなみに初曲がりですぐに感じた違いは主に電動パワーステアリングとワイドトレッドが要因だ。

もちろん、車体の軽快な動きそのものは大幅にパワーアップしたエンジンとDBシリーズとしては初めて搭載したeデフによるところが大きい。アストンマーティンのロードカーは現在、メルセデスAMGより主要なメカニカルコンポーネンツを得ているが、エンジン(M177)から制御技術に至るまで最新世代を供給されるようになったというわけだ。

その効果はてきめんというべきで、乗った瞬間から進化を感じ取り、乗れば乗るほどにその味わいの深さに感動する。

アストン的GTフィールから脱却した走り

ドライブモード選択にウェットとインディビジュアルが加わった。オープンロードに差し掛かって、豪華なセンターコンソールのモードダイヤルをスポーツ+に切り替える。ステアリングは驚くほどクイックになり、内に向くノーズの速さも尋常ではない。DB11よりも一気に奥まで進入でき、そこからシャープに曲がっていく。ドライバーの感覚としては、クルマが勝手に曲がっていくようだ。さらにはコーナーからの脱出も鮮やか。力強さとサウンドは別のエンジンかと思うほどに鋭い。

加速中、さらにアクセルオフ時のサウンドは同じウェットサンプM177であるにも関わらず、DB11よりも上品な爆音で、力強さとともに官能性も感じられた。全てが手の内にある感覚はまさにスポーツカーのそれで、これまでのアストン的GTフィールとはまるで違う。なるほどメーカーが新たなカテゴリー、「スーパーGT」だと主張する所以であろう。

スポーツとGTの融合が生み出す新たな魅力

もっとも楽しいばかりが能ではない。「らしからぬ」ハイパフォーマンスを味わったあと、脇の下の汗染みを感じた瞬間、冷静になる自分がいた。スポーツドライブを途中で切り上げ、モードをGTに戻す。ワインディングロードはまだ続いていたけれど、まったりとしたクルージングを楽しみたいという気分にさせる。ドライバーを煽ったら最後、どこまでも急き立てずにはいられないイタリアンGTとはそこが違う。

心を落ち着けてクルーズすれば、それはそれで意のままに走ってくれるという感覚が常にあって、心地よく旅を続けることができる。それこそ何百キロでも。そんな時、モダンになったインテリアは快適な空間を演出する。全てがドライビングの心地よさへとつながっている。スポーツとGTの新たな融合はこの老舗ブランドに全く新しい魅力を与えたようである。

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みんなのコメント

2件
  • そんなに旧型比で別物と連呼したら今まではじゃ一体何だったんだとなるかと
    よほど酷かったのか?
  • DB11はジャンクか?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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