●文:月刊自家用車編集部(ハラ)
320馬力アキュラ「インテグラ タイプS」価格は約685万円。初回生産分は5月11日より予約受付開始
トヨタ
ハリアー
価格:312万8000円~453万8000円(ガソリン車)371万8000円~514万8000円(ハイブリッド車)620万円(プラグインハイブリッド車)
・最新購入情報
車両本体目標値引き額:35万円
納期の目安:10か月以上
リセール予想:A
直近の登録台数(2023年3月)は1万1040台を記録するなど、工場はフル稼働に近い状態と推測できるが、現時点では溜まりに溜まったバックオーダーを消化するのがやっとのようだ。ディーラーではガソリン車の一部グレード(SとG)の注文は受け付けているものの、ガソリン車のZとハイブリッド車の全グレード、プラグインハイブリッド(PHEV)車は、注文の受付を停止中。注文の再開は秋頃とも噂されている。正常化まではもう少し時間がかかりそうだ。
―― クーペルックを巧みに取り入れることで流麗なスタイリングを実現。歴代ハリアーに共通するスタイリッシュな趣も健在だ。撮影車はPHEVの「Z」。 [写真タップで拡大]
―― 撮影車はPHEVの「Z」。本革シートが標準装備となるほか、12.3インチモニターのディスプレイオーディオプラスが装着される。 [写真タップで拡大]
【パワートレーン選び】性能重視ならばハイブリッド車だが、ガソリン車のバランスの良さも見逃せない
ハリアーで選べるパワートレーンは3タイプ。2LのガソリンNA車、2.5Lのハイブリッド車、2.5LのPHEV(プラグインハイブリッド)車が用意されている。
まずガソリン車の搭載エンジンは、ミドルSUVとしては標準的な2LのNA(171PS/21.1kg・m)だが、発進時/巡航時でギアを切り替えるダイレクトシフトCVTを採用したことで、低中速域から力強い走りが楽しめることが強み。高速走行時では高回転域を多用するシーンが多くなるため、追い抜き加速や速度のコントール性はハイブリッド車には及ばないが、他社のライバルモデルよりも秀でている部分が多い。特に燃費に関してはクラストップ級の性能(WLTC総合モード燃費:を持つなど、バランス良く仕上げられていることが強みだ。
ハイブリッド車(178PS/22.5kg・m【エンジン】+88kW/202Nm【フロントモーター】40kw/121Nm【リヤモーター※4WD仕様のみ】)は、ベースエンジンが2.5Lに拡大したほか、モーターによる巧みな駆動アシストが加わることで、動力性能が強化。重みのあるハンドリング感覚や腰の座った高速安定性なども手伝って、ガソリン車よりも車格が1つ上がった印象だ。燃費はハイブリッド車としては平凡(WLTC総合モード燃費で21.6km~)だが、高速走行時での余力感やアクセル反応の良さなど、上級ハイブリッドと名乗るにふさわしいモデルに仕上げられている。
最上級のPHEV車は、外部充電機能と駆動用バッテリー容量が増加したことに加えて、フロントモーターの最高出力も向上。速さを最優先したいユーザーにとっては最有力候補になりうる選択だ。
―― 動力性能はPHEV車が最も秀でているが、ガソリン車/ハイブリッド車も弱点らしき弱点がない優等生ということもハリアーの強み。
【グレード選び】ハイブリッドの最上級グレードが「らしい」選択だが、ガソリン車のエントリーグレード「S」も侮れない
ハリアーに宿るプレミアムキャラをぞんぶんに楽しみたいならば、動力性能に秀でるハイブリッド車、もしくはPHEV車を選びたい。なかでも本革シートに上級機能が標準装着される、PHEVの「Z」(620万円【E−Four】)と、ハイブリッドの 「Z レザーパッケージ」(492万8000円【2WD】514万8000円【E-Four】) がオススメだ。パワートレーンのほかキャビンまわりの機能設定が若干異なるが、装備関係は基本的に同等と考えていい。どちらも選んでも国産車屈指の豪華な雰囲気を味わうことができるだろう。
一方、コスパ優先ならばガソリン車の方が魅力的。ガソリン車で最もベーシックな「S」(312万8000円【2WD】332万8000円【4WD】)は、車格からすると破格な設定で買い得感に優れる。上位グレードと比べると内外装の加飾レベルが抑えられ、シートもファブリック地&マニュアルタイプになってしまうが、トヨタセーフティセンスやディスプレイオーディオ(8インチ)は標準装備と、実用機能はしっかりとカバーしている。買い得感で勝負できる稀有な存在といえる。
―― 後席の居住性や荷室の使い勝手に優れることも見逃せない魅力。実用車としても侮れない実力派だ。 [写真タップで拡大]
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