秋と言えばやっぱり紅葉。朱色や黄色に染まった紅葉のトンネルを駆け抜ければ、いつもとは違った感動が待っているはず。当記事ではそんな紅葉がすばらしいエリア・ルートを、バイク雑誌『モーターサイクリスト誌』に多数寄稿している「旅の達人」こと廣瀬達也氏が厳選。秋色ツーリングにぜひ出かけてほしい。もちろんドライブでもOK!
01.栃木県「日光エリア」
霧降高原道路/いろは坂/日塩もみじライン/中禅寺湖スカイライン
【画像15点】紅葉だけでなく大パノラマも! 栃木、福島、千葉、山梨、長野、新潟の絶景ルートを写真で見る
■紅葉の見頃
10月中旬~11月上旬
■冬期通行止め
中禅寺湖スカイライン:11月下旬~
観光名所の奥にも点在する紅葉スポット
龍頭ノ滝や霧降ノ滝、奥日光湯ノ湖畔などといった水辺の観光名所が有名。バイクの機動力を生かして、展望広がる山岳風景とワインディングロードで人気の霧降高原道路にも行きたい。白い六方沢橋が紅葉に包まれる風景を、そしてその名のとおりモミジをはじめとする木々が鮮やかな色に染まりながらトンネルのように続く沿線の風景を楽しめる。見逃せないのは中禅寺湖にせり出すような八丁出島の美しさ。これは中禅寺湖スカイラインの沿線から垣間見ることができる。日光と中禅寺湖を結ぶ秋のいろは坂も人気だが、シーズンは大渋滞するのでご用心を。
■霧降高原道路
女峰山東麓を南北に走り抜ける山岳道路で全長は約16km。途中のキスゲ平園地や六方沢橋のたもとにある展望台からの眺めが圧巻。雲海に遭遇することも珍しくない。北側の終点、大笹牧場は人気の休憩ポイント。
■いろは坂
日光の市街地と中禅寺湖を結ぶ観光道路だが、標高差が大きいため秋には比較的長い期間にわたって紅葉を楽しめる。また、途中の明智平から眺めれば、大きな谷間の断崖絶壁を段々に染め上げる木々の姿を眺められると評判が高い。
■中禅寺湖スカイライン
中禅寺湖湖畔の立木観音入口を南へ進むとやがて中禅寺湖スカイラインへ。終点の半月山駐車場までは約7.5kmとさほど長くはないが、途中の英国大使館別荘記念公園付近から一気に標高を増していくワインディングからは中禅寺湖が見え隠れする。
■日塩もみじライン
2020年12月11日から無料開放された山岳観光道路。塩原温泉と鬼怒川温泉付近とを結ぶ全長は約30km。観光施設は少なく、太閤下ろしの滝や白滝などのビュースポットがある程度だが、道に覆いかぶさるような黄色や赤の中を走る爽快感は格別。
■もみじ谷大吊橋
日塩もみじラインの北側の入口や塩原温泉郷にも近い塩原ダムに架かる全長320mの観光用の歩道つり橋で、「恋人の聖地」に選ばれていることでも有名。ダム湖湖畔を色鮮やかに染め上げる紅葉の時期には多くの観光客でにぎわう。渡橋料金は大人1名300円。
02.福島県「磐梯吾妻エリア」
磐梯吾妻スカイライン/磐梯吾妻レークライン/磐梯山ゴールドライン
■紅葉の見頃
9月下旬~11月上旬
■冬期通行止め
磐梯吾妻スカイライン:11月下旬~
磐梯吾妻レークライン:11月中旬~
磐梯山ゴールドライン:11月中旬~
火山と湖と深山幽谷の織り成す自然美
磐梯山や安達太良山などに囲まれたエリア。ここは標高100m弱の東北道福島西ICから磐梯吾妻スカイラインの最高標高地点である1622mまでという大きな標高差が特徴で、比較的長い期間、紅葉を楽しめる。そして檜原湖や五色沼など周辺に点在する小沼群を縫うように山岳道路がいくつも走り抜けており、ブナやミズナラ、カラマツなどといった樹木の種類が多いのも魅力。磐梯吾妻レークラインの中ほどにある中津川に架かる橋の歩道から眺めれば、鳥になったように紅葉に染まる渓谷美を楽しめる。遊歩道のある中津川渓谷レストハウスが駐車するのに便利。
■磐梯吾妻スカイライン
高湯温泉と土湯峠を結ぶ全長約29kmの山岳道路で、吾妻連峰を縫うように走るワインディングが人気。火山ならではの荒涼とした風景の中を突き抜ける区間のほか、眼下に福島の町を眺めるポイントなど、変化に富んだ風景を楽しめるのも大きな魅力である。
■磐梯吾妻レークライン
ときに秋元湖や小野川湖などを眼下にし、途中には檜原湖、秋元湖、小野川湖の3つの湖を一望できる三湖パラダイスや涼風峠などのビュースポットがある。紅葉の時期にはカメラマンであふれる中津川渓谷とともにレークラインの見どころとなっている。
■磐梯山ゴールドライン
磐梯朝日国立公園のシンボリックな存在である磐梯山の山麓を南北に貫く観光道路。観光地の磐梯高原と会津とを結んでいる、磐梯山爆裂火口の断崖絶壁を間近に眺められる。また、会津側では穏やかで美しい表情を眺めさせる猪苗代湖を遠望する。
03.千葉県「もみじロード」
■紅葉の見頃
11月下旬~12月上旬
■冬期通行止め無し
首都圏有数のモミジの名所
千葉県道182号は沿線に約1000本のモミジが生い茂る名所で、通称「もみじロード」と呼ばれる。道沿いには整備された駐車場も点在、走り抜けるだけではもったいないので、駐車場を利用し志駒川沿いに鮮やかに染まる紅葉をのんびり楽しみたい。標高がさほど高くないこともあり比較的遅い時期まで楽しめる。君津市の亀山湖や大多喜町の養老渓谷などのエリアも含めれば、秋ツーリングを満喫できるだろう。
04.山梨県「清里高原」
■紅葉の見頃
10月上旬~11月上旬
■冬期通行止め無し
八ヶ岳の大パノラマと紅葉がコラボ
10月、ダケカンバから始まる清里高原の紅葉は標高差が大きいこともあり、モミジやカラマツなどを長い期間楽しめる。特に人気なのは川俣川に架かる橋で、県道11号の八ヶ岳高原ラインの東沢大橋や県道28号の八ヶ岳高原大橋などは、まるで黄色や赤の世界へ突入していくかのような迫力だ。いずれの橋のたもとにも駐車場のある展望所があり、雄大な八ヶ岳とのコラボが楽しめる。
05.長野県/新潟県「長野県小谷~新潟県妙高エリア」
■紅葉の見頃
9月下旬~10月中旬
■冬期通行止め
笹ヶ峰高原周辺:11月中旬~
林道妙高小谷線:11月下旬~
色彩のすばらしさはまるで別世界
背後に野尻湖や斑尾(まだらお)の山々を遠望しながら、急峻な山肌に造られたスキー場のゲレンデをつづら折りで上る新潟県県道39号は、やがて道の傾斜を緩やかにしながら峠を越える。そこに現れるのは、盆地状になった笹ヶ峰一体に密集することなく適度に間隔を空けて伸びる大木の姿。加えて妙高や火打といった山々の裾野を染める鮮やかな紅葉の色彩は、まるでそこが桃源郷かのような思いを感じさせるほど。県道はやがてダートとなって長野県側へと抜けるが、自然災害の影響を受けやすく通り抜けられればラッキー。長野側の小谷エリア、雨飾山周辺ではブナの原生林をはじめとする豊かな自然を彩る美しい紅葉が出迎えてくれる。
レポート●廣瀬達也 編集●上野茂岐
*当記事は八重洲出版『モーターサイクリスト2021年11月号』の記事を再編集・再構成したものです。
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みんなのコメント
原因は海外からのオーバーツーリズム
少し前までは休日を外してウィークディならば結構自由に行けたが今はもう無理
日本の絶景を楽しむ事が困難になる政策はやめてくれ自由民主党の議員ども
まあ主犯は岸田だが
何故にコイツを当選させるかなヒロシマ1区は
それより地元のちょっとした場所をサラっと走る方がいいかなぁ。特に自分の場合、一人だからさぁ。