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【見たことない装備が満載!】メルセデス・ベンツ 新型Sクラスが販売開始。これが現代技術の最先端だ!

掲載 更新 8
【見たことない装備が満載!】メルセデス・ベンツ 新型Sクラスが販売開始。これが現代技術の最先端だ!


2020年9月にワールドプレミアとなっていたメルセデス・ベンツ 新型「Sクラス」が、1月28日に日本市場で発売された。コロナ禍のため発表イベントはワールドプレミアのときと同様にオンラインで行われたが、本国デビューから3カ月強で日本上陸と、スケジュール自体には特に影響は出ていないようだ。

メルセデス・ベンツは、21年内にBEV(電気自動車)のSクラスに相当する「EQS」の導入も予定しているが、今回の新型Sクラスの開発を率いたオリヴァー・トーネ氏によれば、EQSとの棲み分けのようなことは考えずに、世界中の顧客に喜んでもらえる最高のSクラスを作ることに集中したという。

【画像ギャラリー】メルセデス・ベンツ 新型Sクラス 全画像(31点)

全世界のベンチマークであり続けるために
日本市場においては13年に従来モデル(W222)の登場以来8年ぶりのフルモデルチェンジとなるSクラス。W223と呼ばれる新型は、デザイン、エンジニアリング、セーフティ、コンフォートの全方位で、今この時代にラグジュアリーカーに求められるものを突き詰め、世界中のベンチマークであり続けることを目指して開発されている。

「センシュアル ピュリティ(官能的純粋)」と表現されるデザイン思想に基づいたデザインは、キャラクターラインを可能な限り取り除いた、クリーンな造形が特徴だ。だが平坦で無表情というわけではなく、巧みに抑揚が付けられた曲面と、ヘッドライト後端からリヤへボディサイドを緩やかなカーブを描きながら伸びる「キャットウォークライン」と呼ばれる1本のキャラクターラインが、伸びやかでエレガントなフォルムを生み出した。スッキリと格納されるポップアップ式のシームレスドアハンドルもこれに寄与している。

インテリアも、特にインパネは先代とはうって変わって水平方向の広がりを強調したフラットなデザインとしながら、ウッドやレザー、メタルなどをふんだんに使用して一層の高級感を際立たせた。また中央には、12.8インチの縦型有機EL(OLED)ディスプレイをフローティングでレイアウトし、緊張(テンション)と調和(ハーモニー)を同時に感じさせる空間を作り出した。


今回発売されたバリエーションは以下の通り。(価格は消費税込み)

また発表記念特別仕様車として、専用の内外装や充実した装備内容でエクスクルーシブな印象を際立たせたS500 4マチックロング ファーストエディションが540台限定で用意されている。

3L直6直噴ディーゼルターボは、最高出力330馬力、最大トルク700Nmで、先代のS400dとほぼ同等のスペック。一方、3L直6直噴ガソリンターボ+ISG(インテグレーテッド スターター ジェネレーター)は、ISGこそ従来通り22馬力と250Nmだが、エンジンは435馬力と520Nmを発揮。先代S450に対して68馬力と20Nmの性能向上を実現した。トランスミッションは、全車9速ATが組み合わされる。なお全車に右ハンドルと左ハンドルが用意されている。

標準ボディは全長5210mm、全幅1920mm、全高1505mmで、ホイールベースは3105mm。ロングボディは全長が5290mm、ホイールベースは3215mmと、先代からさらに大型化した。だが60km/h以下では前輪と逆位相に最大4.5度、それ以上の速度では同位相に最大3度操舵する後輪操舵システム「リヤ アクスルステアリング」を採用。全車4WDの4マチックながら、ロングボディで5.5mという、Eクラスと同等の最小回転半径となっている。

見たこともないハイテク装備ばかり!
開発陣が新型Sクラスで特に注力したのは、快適性のさらなる向上だ。NVH(ノイズ・バイブレーション・ハーシュネス)低減を重視し、特に静粛性については、Cピラーなどボディの中空構造部分に発泡材を充填して遮音性能を高めたほか、ルーフ後部フレームの動剛性向上により振動を低減し、低周波ノイズの大幅に低減。Cd値0.22という優れたエアロダイナミクスも風切り音低減に寄与しているはずだ。これらにより、新型Sクラスは、乗り込んだ瞬間に外界から遮断されるような、極めて優れた静粛性を実現した。

ハイテク装備は完全に新世代に進化している。まず「ハイ、メルセデス!」でおなじみのMBUX(メルセデス・ベンツ ユーザー エクスペリエンス)は、処理速度が従来比で50%向上し、これまで以上に自然な会話形式でやりとりできるようになったほか、音声認識で操作できる機能が一層拡大。もちろんタッチスクリーンやステアリングホイール上のタッチコントロールボタンでも多彩な機能の操作が可能だ。また新たに前後左右のどの席から発話されているか認識し、その席のみの温度設定やエンターテインメント機能の操作も出来る。さらには、前席または後席で楽しんでいるプログラムをほかの席にシェアすることも可能だ。

オプションでMBUXインテリア アシスタントを選択すれば、ジェスチャーコントロール(Vサイン)でお気に入り機能を呼び出したり、リーディングライトやサーチライトのオン・オフ、パノラミックスライディングルーフの開閉が出来るようになるほか、リバースギアに入れてドライバーが後方に振り返ると、リヤウインドーの電動サンシェードが自動的に開く機能も盛り込まれる。

ドライバー正面のインストルメントクラスターには、3Dコックピットディスプレイ(全車にオプション)を採用。これはドライバー側を向いた2つのカメラが、左右の視線を追跡し、右目用と左目用の画像を表示することで、特殊な眼鏡を使用せずに立体的に見せる事を可能にしたものだ。いったいどんな見え方なのか、とても興味深い。

世界で初めてフロントウインドーに映し出されるAR(拡張現実)ナビゲーションも、大きな注目を集めそうだ。これはナビ画面に車両前方の景色が映し出され、そこに進むべき方向が案内されることに加え、ヘッドアップディスプレイに現実の景色に重ねて矢印で進路を表示するというもの。車両が移動すると、それに合わせて矢印も動くので、目線をそらさずに直感的に進路を判断することが出来る。全車にオプションではあるが、ぜひ欲しい装備のひとつである。


各種ヒーターやパフュームアトマイザー、シート設定、証明、音楽などのシステムを統合的にコントロールして、「リフレッシュ」や「トレーニング」など5つのプログラムで乗員の快適性を高める、エナジャイジングコンフォートも搭載。またシートクッションとバックレストのわずかな動きで、着座姿勢の変更を助けてくれるエナジャイジングシートキネティクスも装備している。

これでも日本未導入の機能がまだある
安全性の進化も凄まじい。まずはウルトラハイビーム付きDIGITALライトだ。このヘッドライトは、片側3個の極めて強力なLEDが放つ光を、130万個のマイクロミラーで反射させることで、130万画素の解像度で正確な配光を可能にしている。

世界初の後席用エアバッグであるSRSリヤエアバッグ(S500 4マチック/同ロングにオプション)も要注目である。チューブ上の外縁部に、テントのように布を張る形状とすることで、様々な体格の乗員やチャイルドシートの有無など、多様な状況に対応させたこのエアバッグは、SRSベルトエアバッグおよびSRSクッションエアバッグと組み合わせることで、後席の安全性を大きく向上させる。後席乗員の頭部と首への負荷を最大30%低減するというから、かなりの効果があると言える。

先進運転支援システムももちろん進化している。アクティブディスタンスアシスト ディストロニックは、高速道路上で自動停止から30秒以内であれば、先行車両が発進すれば自動発進(一般道では3秒以内)するようになり、アクティブステアリングアシストは、車線が不明瞭な場合でも、ガードレールなどを認識して車線維持を可能にした。またアクティブレーンチェンジアシストやアクティブエマージェンシーストップアシスト、アクティブブレーキアシスト、緊急回避補助システム、PRE-SAFE 360°なども機能が強化されている。

まだまだすべてを説明しつくしたわけではないが、ここまで読んだだけでも、新型Sクラスはいかにドライバーのみならずすべての乗員に対する「おもてなし」が行き届いているか解ってもらえるだろう。これでも日本仕様に搭載が見送られた機能はいくつかあるのだ。21年後半にはドイツを皮切りに高速道路上でレベル3の自動運転機能が使用可能となる予定であるほか、年内にはEV走行時の航続距離が最大100kmというPHEVの追加も予定されているなど、新型Sクラスからは今後も目が離せそうにない。

<文=竹花寿実 text by Toshimi Takehana>

■S500 4マチック ロング(4WD・9速AT) 
主要諸元
【寸法・重量】
全長:5290mm 
全幅:1920mm 
全高:1505mm 
ホイールベース:3215mm 
トレッド:前1645/後1670mm 
最低地上高:130mm 
車両重量:2170kg 
乗車定員:5人 

【エンジン・性能】
型式:M256 
種類:直6DOHCターボ 
総排気量:2996cc 
ボア×ストローク:83.0×923mm 
最高出力:320kW(435ps)/6100rpm 
最大トルク:520Nm(53.0kgm)/1800~5800rpm 
使用燃料・タンク容量:プレミアム・76ℓ 
モーター型式:EM0014 
モーター種類:交流同期電動機 
最高出力:16kW(22ps) 
最大トルク:250Nm(25.5kgm) 
バッテリー種類:リチウムイオン 
WLTCモード燃費:11.0km/ℓ 
最小回転半径:5.5m 

【諸装置】
サスペンション:前後マルチリンク 
ブレーキ:前後Vディスク 
タイヤ:前後255/50R18 

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みんなのコメント

8件
  • 別にドイツ車贔屓ではないけれど、やっぱり全体的なバランスのいいデザインだと思う。日本車はなんとなくチグハグ…
  • 見なくても、まあ良いだろう。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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