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【変わった?】アウディQ3/Q3スポーツバック2020年型 ガソリンとディーゼル FFと4WD ベストは?

掲載 更新 2
【変わった?】アウディQ3/Q3スポーツバック2020年型 ガソリンとディーゼル FFと4WD ベストは?

日本では同時デビューとQ3とQ3 SB

text:Takuo Yoshida(吉田拓生)

【画像】見分けつく? Q3/Q3スポーツバック【ディテール比較】 全165枚

photo:Toshikazu Moriyama(森山俊一)

アウディのミドルクラスSUVであるQ3がフルモデルチェンジされ、その4ドア・クーペ版ともいうべきQ3スポーツバックとともに、本邦デビューを果たした。

ヨーロッパではQ3が2018年の7月、一方スポーツバックは2019年7月に発表されているが、日本導入は昨今の社会情勢を考えて少し遅らせたようだ。

全長ほぼ4.5mで比較的コンパクト(セグメントはC)といえるアウディQ3。初代のQ3は2011年の登場。これはBMWのX3やX1のようなライバルに対しては完全な後発だった。が、アウディらしい完成度の高さにより高い評価を獲得している。

一方、Q3のリアエンドを絞り込んだモデルがQ3スポーツバックだ。一昔前なら5ドアハッチ風のボディだが、今日ならばもちろんSUVクーペ的と表現すべきだろう。

今回箱根ターンパイクとその周辺で試乗したのは1.5Lガソリン、FFのQ3 35 TFSIアドバンストと、ターボブルーというオプションのボディカラーが美しい2Lディーゼル、クワトロ(4駆)のQ3スポーツバック35 TDIクワトロSラインだった。

日本に導入されるQ3のエンジンもこの2種類で、ハンドル位置は全てのモデルで右となっている。

また新型車に欠かせないADAS(先進運転支援システム)関係はアシスタンスパッケージとして12万円のオプションとなっている。

Q3、見た目は◎ 走りは無味無臭?

最初に試乗したモデルはQ3の35 TFSIアドバンスト、つまりガソリンFFの方。

初代のQ3はベースとなったA3によく似ていて、その背中をこんもりと丸く盛り上がらせたようなスタイリングだった。今回の新型は初代よりもはるかに伸びやかな印象で、前後のフェンダーもブリスターと言っていいくらい盛り上がっていて迫力がある。

というかこれくらいボディ全体が筋肉質じゃないと、最近のアウディの8角シングルフレームグリルの顔とマッチしないのかもしれない。

スポーツバックと共通の室内のイメージはいかにも細心のアウディらしい精緻さで溢れている。センターコンソールのモニターは周囲の黒いパネルに溶け込んでおり、見飽きた長方形とは異なる新鮮さがある。

長身の筆者はいつもエンジン横置き車のフットボックスの浅さが気になるのだが、この部分は相変わらず浅い感じで少し窮屈で残念。

走り出しは不思議なくらい印象が薄かった。

加速やハンドリングがすこぶる滑らかであることは当然なのだが、見た目のインパクトに比べて走りの個性や、もちろん一切のネガも感じられない。

「新車に試乗するぞ!」という期待が大きいと拍子抜けな感じがしなくもない。だが乗れば乗るほど底知れぬ仕上がりの良さに感心させられる。

新型Q3はそんな秀作だった。

Q3 35 TFSIをもう少し詳しく見てみる

Q3 35 TFSIの試乗の最後の段になって、この個体がFF(前輪駆動)である事実や1.5Lのガソリンが48Vのマイルドハイブリッドであることを知った。

そういえばクワトロらしい蹴り出しの迫力は感じられなかった。

でもワインディングにおける走りはとても軽快で、ダメなFFにありがちなパワー感がプツプツと切れる走りの安っぽさは皆無。

一方マイルドハイブリッドの性能は体感できなかったのだが、加速の立ち上がりを下支えしてくれているらしい。

よくできたクルマのドライブフィールは中身をさとらせない? そう考えれば「ちょっとだけ高い?」と感じていた464万円という車両本体価格にも納得がいく。

Q3スポーツバックTDI 山道だと……

試乗の後半は、Q3からQ3スポーツバックに乗り換えた。個人的にはスポーツバックの緊張感あるスタイリングの方が圧倒的にいいと思う。

Q3の方が荷室の容量は大きいはずだが、目いっぱい詰め込むようなシチュエーション以外では実用的な差はごく僅かだろう。

室内はQ3と同じ。走りの最大の違いはTDI(ディーゼル)である。

ガソリンQ3から乗り換えたQ3スポーツバックTDIは、箱根の山道では少しもたつく感じがした。ディーゼルに期待する低速トルクも控えめなものに感じられる。

ガソリンの25.5kg-mに対して34.7kg-mもの最大トルクがあるにもかかわらず。ナゼだろう?

TDIスポーツバックで感じたナゼ?

スペックシートの中にTDIの遅さの原因が2つ発見できた。まず車重が重いこと。クワトロの方が170kg重く、スポーツバックの方がQ3より10kg重い。

しかも7速Sトロニックのギア比がディーゼルの方が全体的に高めになっているのだ。

恐らく増えた車重をTDIのトルクで補っているのだろうが、結果的にはまだ少し足りていないということか。

おそらく高速主体でロングドライブする場合にはTDIモデルの方が回転域も低く快適かもしれないが、ストップ&ゴーの出だしの鋭さや上り勾配等々、オールマイティなのはガソリン・マイルドハイブリッドの方だと感じた。

TDIに試乗したら、無味無臭だと思っていたガソリンQ3ががぜん力強く思えてきた。

ちなみにQ3のWLTCモードの燃費はガソリンが14.2km/Lに対してTDIが15.4km/Lなので大差なし。とはいえ現状ではクワトロはTDIのみなので、ウインタードライブを楽しむにはTDIモデルしか選択肢がないわけだが。

個人的にはスポーツバックのガソリン、17インチタイヤで構成されたQ3スポーツバック35 TFSIが見た目と走りのベストチョイスだと確信した。

見た目は19インチのSラインがいいけれど、乗り心地は17が極上。今回はADASを試せなかったのでライバル車に対しては何とも言えない。

今後ぜひともチェックしてみたいと思っている。

アウディQ3 35 TFSIアドバンストのスペック

価格:464万円
全長:4490mm
全幅:1840mm
全高:1610mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:14.2km/L(WLTCモード)
CO2排出量:-
車両重量:1530kg(サンルーフ装着時+20kg)
パワートレイン:直列4気筒1497ccターボ
使用燃料:ガソリン
最高出力:150ps/5000-6000rpm
最大トルク:25.5kg-m/1500-3500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ
乗車定員:5名

アウディQ3スポーツバック35 TDIクワトロSラインのスペック

価格:563万円
全長:4520mm
全幅:1840mm
全高:1565mm
最高速度:-
0-100km/h加速:-
燃費:15.4km/L(WLTCモード)
CO2排出量:-
車両重量:1710kg(サンルーフ装着時+20kg)
パワートレイン:直列4気筒1968ccディーゼルターボ
使用燃料:軽油
最高出力:150ps/3500-4000rpm
最大トルク:34.7kg-m/1750-3000rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ
乗車定員:5名

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みんなのコメント

2件
  • 国内モデルの35TFSIはマイルドハイブリッドではありません。
    仕事で試乗してるのに、記事で扱う車のスペックやオプションについてちゃんと把握してないとかあり得ない。
  • アウディお得意、2年以上遅れての日本導入。

    それでいて、見た目も安っぽい1.5リッターのFFモデルでも、乗り出し悠々500万円超ってさあ、、、
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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